【ワシントン=住井亨介】米南部ヴァージニア州アレクサンドリア連邦地裁は7日、ロシアによる米大統領選干渉疑惑をめぐるモラー特別検察官の捜査で起訴され、脱税などの罪で有罪評決を受けていたトランプ陣営の元選対本部長、ポール・マナフォート被告に対し、禁錮3年11月の判決を言い渡した。米主要メディアが報じた。罰金として5万ドル(約560万円)の支払いも命じた。
米FOXニュース(電子版)によると、同地裁判事は、被告の事件がロシア疑惑とは無関係だと強調。検察側は19~25年の厳しい量刑を求めていたが、判事は「重すぎる」として退けたという。
同地裁陪審は昨年8月、プーチン露大統領に近いウクライナのヤヌコビッチ前大統領らから受け取った巨額収入を海外口座に隠して脱税したなどとして、同被告に8つの罪で有罪評決を出していた。
マナフォート被告は今回の裁判とは別に、首都ワシントンの連邦地裁の審理で司法妨害など一部の罪を認めてモラー氏側と司法取引を交わしたが、虚偽証言を繰り返したと地裁に認定された。同地裁の判決は13日に行われる予定。
トランプ大統領は、当初無罪を主張していた同被告を「勇敢な男だ」とたたえ、有罪となった場合に恩赦する可能性も示唆していた。