ネットブックの値段で買える15.6型ノート
低価格でそれなりの性能と携帯性を備えるネットブックは、個人/家庭向けだけでなく、ビジネス向けにも進出しつつある。その余波を受けて、デスクトップ代替ノートの低価格化も進んでいる。
そんな中で、日本ヒューレット・パッカード(株)が発売した新しいビジネスユーザー向けノート「HP ProBook 4510s/CT Notebook PC」(以下ProBook 4510s)は、ネットブック並みの価格ながら、使いやすいサイズのディスプレーとキーボード、そして充実したスペックを備えるといった、脅威の高コストパフォーマンスを持つノートパソコンである。
価格に見合わぬ上質さにまず驚き
まず外観から見ていこう。低価格のビジネスノートと言えば従来、携帯性やデザインは二の次で、「一通りの機能を安く備えていればそれでいい」と言わんばかりの無骨なデザインが当たり前だった。ところがProBook 4510sは、デザイン面でも洗練されたノートに仕上がっている。
フラットな天板部分は光沢ある黒でデザインされ、ビジネス機らしい無骨さとは無縁だ。指紋や手の脂が目立ちやすいのは、人によっては少々気になるかもしれないが、本体裏面もすっきりとデザインされており、持ち歩いても恥ずかしくない。「高級感ある」と言うほどではないが、品のあるデザインと言ってもいいだろう。本体の厚さは32~37mm。薄型というほどではないが、フラットなデザインのため、意外に薄く感じる。これで価格は6万4890円から(HP Directplus価格)なのだから、たいしたものだ。
搭載する液晶ディスプレーは、15.6型でアスペクト比16:9の1366×768ドットのワイド型だ。ビジネスノートで16:9のノートは珍しいが、部材を個人/家庭向けと共通化することで、低価格化を図ったと考えられる。パネルはビジネスユースに適した、光沢のないノングレアタイプ。画質は特筆するほどでもないが、不満を感じることもない。
表示装置絡みの特徴としては、標準でHDMI出力端子を装備することが挙げられる。プロジェクター接続用にアナログRGB出力を備えるのは、ビジネスノートとしては当たり前のことだが、加えてHDMIまで備えるのは珍しい。デジタル入力端子を持つプロジェクターも増えているし、外付けディスプレーをつないで作業をするにはデジタル出力の方が高品位の表示を得られる。実用性を高めるよい特徴だ。
さらに端子類に目を向けると、本体両側面の手前側に、USBポートをそれぞれ2つずつ(計4つ)備えている。ネットブックやモバイルノートが2~3つのUSBポートしか備えていないのに比べると、この点も優位にある。
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