「3D元年」と呼ばれる2010年も後半。3Dステレオ映像対応製品も徐々に増えてきた。今回評価するMSIコンピュータージャパンの「AE2420 3D」は、AMD(ATI)のGPUを用いたという点が目新しい、3Dステレオ映像対応の一体型デスクトップである。
3Dパソコンとしては後発となるため、他製品に対してのアドバンテージがあるだろうか。3Dステレオ映像機能を重点的に見ていこう。
タッチパネル&フルHDに対応した
23型液晶ディスプレー一体型
既存の3Dステレオ映像対応一体型デスクトップに対するAE2420 3Dの優位点のひとつは、23.6型ワイドのフルHD(1920×1080ドット)解像度の液晶ディスプレーを採用したことにある。現時点では、パソコンでの3Dステレオ表示には専用メガネが不可欠で、ユーザーの視野はメガネフレームによって制限される。その際、大画面液晶ディスプレーのほうが、目の前いっぱいに広がる迫力を感じやすい。
また、今後増えてくるBlu-ray 3Dなどの対応コンテンツは、当然のようにフルHD仕様。リッチコンテンツを余すことなく楽しみたいのなら、ディスプレーはそれなりのサイズと解像度が必要なわけだ。
しかも、AE2420 3Dの液晶ディスプレーには、マルチタッチ(2タッチポイント)対応のタッチパネル機能もある。タッチ操作用のユーザーインターフェースは特に用意されていないが、指先での細かい操作も大画面なら難なく行なえる。
大画面・フルHD液晶ディスプレーを搭載したAE2429 3Dは、さすがに巨大だ。画面の下部にスピーカーを搭載したパネルタイプの本体を、背面にある透明な支え板で立てかける設置方式をとる。本体デザインもなかなか凝っていて、パネル周囲にも幅2cmほどの透明樹脂パネルを設け、宙に浮くような独特の雰囲気を出している。見た感じでは新鋭の液晶テレビといったところか?
付属するUSB接続の地上デジタル放送対応テレビチューナーを活用し、テレビとして使うのもよいだろう。
しかし、底辺のすべてが接地するため、設置にはそれなりのフットプリントが必要だ。重いので画面を左右に振るのも一苦労である。背面の支え板の角度を変えると、ある程度のチルトも可能だが、設置状況を選ぶことには変わりはない。なお、電源スイッチなどは正面右下にタッチパネル方式で配置されている。
左側面には、スリムタイプのBDコンボドライブ(BD記録は不可)を搭載。その下にメモリーカードスロットとUSB 3.0対応のUSBコネクターを2つ装備するものの、そのほかすべてのコネクター類は、本体背面左側に集約されている。オールインワンの一体型のため、コネクター部分には頻繁にアクセスしないとはいえ、オーディオ入出力程度は手の届きやすいところにほしかった。
付属のキーボートとマウスは、USBドングル状のレシーバーを本体に装着するワイヤレスタイプ。さらにWindows Media Center対応のワイヤレスリモコンが付属する。
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