液晶ディスプレーのトレンドのひとつとして、3Dステレオ表示機能の搭載が挙げられる。ディスプレー側が対応しても、3D対応コンテンツが揃わないと意味がないが、BD 3DタイトルやBS11の3D放送、そしてYouTubeの3D対応など、3D対応コンテンツも充実してきた。液晶ディスプレーを買い替える予定があるのなら、3D対応液晶ディスプレーも選択肢のひとつとしてお勧めできる。
今回評価する日本サムスンの「S27A950D」も、3D表示機能を備えた27型液晶ディスプレーである。
独自のアクティブシャッター方式
「3D Hyper Real Engine」を採用
3D対応液晶ディスプレーで、3D表示を実現する方式は大きく分けて2つある。ひとつが、アクティブシャッター(フレームシーケンシャル)方式で、もうひとつが偏光方式だ。前者は右目用と左目用の映像を交互に表示させ、液晶シャッター付き3Dメガネを通して見る方式で、後者は1ライン毎に偏光の方向を変えた特殊な偏光フィルターを液晶画面に貼り、右目と左目で偏光の方向が異なる3Dメガネを通して見る方式だ。
パソコン用では、NVIDIAが開発したアクティブシャッター方式の「3D Vision」が普及している。ただし3D Visionを利用するには、3D Visionに対応したNVIDIA製GPU搭載グラフィックスカードと対応3Dメガネを含む3D Visionキット、そして3D Vision対応ディスプレーが必要になり、少々コストがかかる(HDMI 1.4対応の3D機能搭載テレビでも可能)。
今回のお題であるS27A950Dは、アクティブシャッター方式を採用した3D表示対応液晶ディスプレーである。だが3D Visionではなく、サムスン独自の「3D Hyper Real Engine」と呼ばれる方式を採用していることが特徴だ。ちなみに本機は27型という大型ディスプレーだが、ほぼ同等の機能とデザインを持つ23型の「S23A950D」も販売されている。
スタイリッシュな左右非対称デザインを採用
S27A950Dは見てのとおり、本体デザインも斬新だ。左右非対称のデザインで、液晶パネル部分とスタンド部分は右側のネックでつながっている。液晶パネル部分は非常に薄く、厚みは11mm程度しかない。スタンドの厚さも薄いが、床に接する部分が大きいので、安定感はある。液晶パネル周囲のベゼルが狭いことも魅力的だ。パソコン用ディスプレーというよりは、スタイリッシュな液晶テレビのような印象を受ける。
高さや左右のスイーベル角度の変更はできないが、上下のチルト角度は垂直から、上に20度までの範囲で調節が可能だ。電源ボタンや入力切り替え、OSD操作用ボタンは、タッチセンサーとなっているが、センサーの反応は良好で操作しやすい。タッチセンサーを触るとバックライトが点灯し、文字が浮かび上がるようになっている。
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