前々回と前回でご説明したように、論理回路は主に「組み合わせ回路」と「順序回路」で構成されています。今回は、これまでにご紹介できなかった論理回路の中で、デジタルICで良く使われている回路を取り上げ、解説します。具体的には、以下の回路です。 (1)バッファ (2)スリーステート・バッファ (3)シュミット・トリガ バッファ回路 バッファ回路とは、入力の論理値をそのまま出力とする論理回路です。入力が「高」あるいは「1」であれば、「高」あるいは「1」を出力します。入力が「低」あるいは「0」であれば、「低」あるいは「0」を出力します。 バッファ回路は、一見すると意味がなさそうな回路に思えるかもしれません。実際、電気回路や電子回路などの実回路ではなく、ブール代数などの論理演算だけを考えると、バッファは不要です。しかし電気回路や電子回路などの実回路では、物理的な問題が生じます。 例えば電気回路や電子回路
