対読者匿名性を保障する意味は、自己の安全性を保障しながらも、匿名で社会的に異議のある「ファクト」を提示しようという言論を保護するためのものである。なぜそれが自動的に「既存マスメディアの無責任さをオーマイに押し付けることになり」「実名が重んじられるのは当然のこと」となるのか。 氏は「安易に」と作為的に語を補足しておられるが、「安易な」措置に関する批判は両論に成立するのであって、「安易でない=熟考された匿名(実名)主義が相互の議論の基本となる。(それにも関わらず鳥越編集長の実名主義は「安易」であり、それは後に触れる) このあたりは小倉弁護士の個人的立場が実名主義であるから、そこから導き出された意図的な論理であり、これを応用して私が「匿名保護」の反対言説を張った場合「水掛け論」になると思う。 「取材源を秘匿する」という約束は、そのような約束をしてでもその情報を報道する価値があるという例外的な場合
