佐伯知哉氏(司法書士法人さえき事務所 所長)が、令和5年度から実施される「改正戸籍法」について解説します。戸籍法の法改正には色々なポイントがありますが、今回は相続に関係する2つの改正点を見ていきましょう。 改正点①:戸籍の取得がラクになる まず1つ目は、戸籍の請求そのものがラクになるということです。相続や婚姻・養親縁組などの手続きをする際には、戸籍謄本や戸籍抄本といった戸籍関係の書類を請求し、戸籍を書面として取得する必要があります。現行の戸籍法では、本籍地のある市区町村役場に請求しなくてはいけません。 具体例を挙げましょう。もし住所は東京だけれども本籍地は大阪にある場合、戸籍を取得するには、東京に住んでいながら大阪の市区町村役場へ請求しなければいけません。 実は私自身がそうでした。今は東京に住んでいますが、私の出身は大阪の泉大津市です。以前は本籍地を大阪のままにしていたので、戸籍が必要な手
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