【ワシントン=今井隆】オバマ米大統領は18日、マクヒュー陸軍長官の後任にエリック・ファニング陸軍次官代行(47)を指名したと発表した。 ファニング氏は同性愛者であることを公表しており、上院の承認を経て正式に就任すれば、同性愛を公言した初の陸軍長官となる。 ファニング氏は国防政策を専門とする文民で、空軍次官やカーター国防長官の首席補佐官を歴任。カーター氏は声明を発表し、「ファニング氏は知識が豊富で、献身的で、公務の経験も多い。陸軍を強化してくれるだろう」と指名を歓迎した。 オバマ政権は2011年9月、同性愛を公言して軍務に就くことを禁じるルールを撤廃するなど、米軍内での同性愛者差別をなくす取り組みを進めてきた。だが、米軍内では年配者を中心に差別意識が根深く残っているとも指摘されている。ファニング氏の指名は、こうした軍の意識改革を進めるための象徴的な人事と言えそうだ。
