アニメ『風立ちぬ』に関して、喫煙シーンの問題が取り上げられ、その後も余波が続いています。この展開には正直、ガッカリさせられました。ここではあえて軍事から離れて、劇映画の話をします。 誰もがあまりにもメディア純粋主義者なのには驚かされました。そして、筋違いの議論が、本来、話されるべき問題を覆い隠しています。 発端はj-cast.comの「『風立ちぬの喫煙シーンは条約違反だ!』 日本禁煙学会の苦言に批判殺到」でした。「日本禁煙学会」が出した「喫煙シーンが多すぎる」という要望書に批判が殺到しているという記事です。(要望書はこちら) 記事の主要部分をあげてみましょう。 脳科学者の茂木健一郎氏が「禁煙を推進したい人は、自身で広報活動、Public Relationsに精を出せばよい。誰もそれを止めない。しかし、他人が作った映画の表現、違う時代の場面の描写にまで口を出す権利があると思うのは、勘違い。禁