「上司に怒鳴られながら仕事した30年前、こうしたマネジメントはもはや通用しない」――東レ・橘氏:エグゼクティブ会員の横顔(2/2 ページ) 頭ごなしに叱るやり方は通用しない ――部下のマネジメントや育成について、どのようなお考えをお持ちですか。 橘 かつてフィルム事業本部にいたときは、エース級の営業マンとしてバリバリ働いていたため、部下を叱ったり、怒鳴りつけたりする軍曹型のマネジメントでした。しかし、10年の米国での勤務経験がそうしたスタイルを大きく変えました。米国人の部下は褒めないと働いてくれないのです。職場は日本人がほとんどいない環境でしたから、米国人のモチベーションをいかに上げ、次々に育成することが業務上不可欠でした。褒めることの大切さを痛感しました。 この教訓は日本の若手社員に対しても生きています。昔のように頭ごなしに叱り付けるやり方はもはや通用しません。褒めながら、思い切って仕事
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