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3月27日、全日本空輸(ANA)が三菱重工業が開発している国産初のジェット旅客機「MRJ (三菱リージョナルジェット)」の開発が決定した場合、これを購入すると発表した(プレスリリース)。購入規模は25機。これによりANAは、MRJの初めての発注会社(ローンチカスタマー)になる。 MRJは全長35.8メートル、全高10メートル、全幅30.9メートルの小型ジェット旅客機で、座席数は86~96席。航続距離は1630キロメートルと短いが、短距離離発着性能に優れており、省燃費性能の高さによる経済性や快適性の高さが重視されているという。低騒音で環境性能も高い。ANAでは主に地方都市同士を結ぶ国内線に就航させる模様だ。 先手を打つANAの「フリート戦略」 ANAといえば、次世代の中型ジェット旅客機「ボーイング787」においても、世界各国の航空会社に先駆けてローンチカスタマーになった(参照リンク)。ローン
5月27日に発生した全日空のシステム障害。国内線130便が欠航し、464便が30分以上遅延するなど約7万人に影響が生じた。終日混乱が生じ、約4億5000万円もの減収になる大規模なシステムトラブルとなった。6月にまとめた再発防止策に5カ月かけて取り組み、10月25日に技術的な対応が完了した。投資額は3億円。 システム部門の責任者である執行役員の佐藤透IT推進室長が、トラブル発生後初めて語った。詳しくは、日経情報ストラテジー1月号(11月24日発売)に掲載するが、その一部を紹介する。一連の対応で3kg痩せたという佐藤室長だが、ゆっくりと丁寧に当時を振り返るとともに今後の対策を語った。 この数カ月間でどのような改善策に取り組んできたのか。 障害の原因は、データセンターに置いた2つあるスイッチのうち、1つのスイッチ内にある制御回路のメモリが故障したことによるものだった。国内線旅客系のホストコンピュ
全日本空輸(ANA)が、5月末に発生したシステム障害の対策を今月中に完了することが分かった。障害は、旅客の予約・搭乗手続きや手荷物管理をする「チェックイン・システム」のうち国内部分で発生(関連記事)。約7万人の旅客に影響が及んだ。 ANAはシステムを構成する、(1)メインのLANスイッチ、(2)チェックイン端末側のゲートウエイ装置、(3)ホスト側のゲートウエイ装置、の3つについて、短期的な対策を打った。当時は、2つのあるうち1系統のスイッチでメモリーが故障し、LANが不安定に。端末系ゲートウエイが能力不足に陥り、ホスト系ゲートウエイの障害対策が不十分だったため、さらに状況が悪化した。 具体的な対策は、(1)はメモリー故障に自動対処できるソフトウエアの搭載、2系統のスイッチそれぞれの2重化、(2)は搭載するプロセサの増強、(3)は(2)で障害が発生した際に接続先を最適選択する機能の実装--で
全日本空輸(ANA)は5月末の大規模障害を受けて、システムの増強や改善の対策に2億~3億円の資金を投じる。また、欠航による減収は約4億円であることが分かった。6月13日の会見でANAが明らかにした(関連記事)。合計で約7億円となり、ブランド・イメージの低下とともに、大規模障害の影響の大きさを裏付けた。 システムについては、問題となったスイッチ間の経路を2重化から4重化に、ゲートウエイ・サーバーの能力増強、スイッチやサーバーにおけるフェイルセーフ機能の実装など全面的に対策を実施する。これを含めて全体で2億~3億円の投資を見込んでいる。 減収部分の内訳は、5月27日の当日を中心とした旅客の搭乗キャンセルが約4億円だった。このほか、現時点で顧客の利用したタクシーやホテルの代金として4000万~5000万円を拠出している。今後、全国の空港での集計が終わっていないため、額は増える見通しだ。 なお、A
6月13日夕方、全日本空輸(ANA)は5月末の大規模障害について詳細を記者会見で説明した。その中で、一因とされたのがデータセンターの通信機器故障だった。データのパケットを振り分けるスイッチで、「米シスコのCatalystシリーズの大型機」(ANAの担当者)という。IT推進室長の佐藤透執行役員は会見で「NECがシスコ製品を選択して納入した。シスコから世界で同様の問題は4事例しかないと聞いている」と述べた。 この点についてシスコは本誌の取材に「当社としてお客様が発表した以上のことはコメントできない」とした上で、世界4例の障害事例については「現在詳細を確認しているところ。ただ、今後このような事が起こらないよう、社内での取り組みを強化したい」と説明する。また、NECは「当社が納入した機器であり、誠に申し訳ないと思っている。ただ、ANAのシステム全体との関係についてはコメントできない」としている。
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