PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(評価)、ACT(改善)を繰り返して、どんどんビジネスのあり方を改良していくのだという。 研究者の私としては「これは科学の方法と似ているので、なかなかよい方法なのではないか」と最初は思っていた。しかし「待てよ」と最近になって気がついた。PDCAは、運用の仕方を誤ると、とんでもないことになる。ある重要なステップが、PDCAサイクルでは欠落しがちだからだ。 PDCAサイクルと「裸の王様」 PDCAサイクルのまずさは、国の政策を見ると分かりやすい。政治家か官僚が「素晴らしい(思いつきの)アイデア」を政策という形にしたものは数多い(どこの国とは言わない)。これはちょうど、PLAN(計画)に相当する。 しかし、現実を丹念に調べずに思いつきで始めた政策は、うまくいかないことが多い。では、うまくいかなかったからCHECK(評価)がきちんと行われるかと言うと、そう
