Content-Length: 312410 | pFad | http://b.hatena.ne.jp/site/j.ktamura.com/
サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
iPhone 16e
j.ktamura.com
(訳注:2008年に急逝したアメリカの作家David Foster Wallaceが2005年にKenyon大学でした卒業スピーチです。個人的には同年のStanfordでのSteve Jobsの卒業スピーチより、遥かに奥深く、かつタメになると思うのですが、あまり知られていないようですし、訳されていないので、自分でやることにしました。以下が拙訳です。) もし発汗1したい人がいるなら、どうぞお好きなようにしてくださいな。多分ぼくもします。てかする...こんにちはーおめでとーKenyon大学2005年度の卒業生のみなさん。2匹の若いサカナが泳いでおり、逆方向に泳ぐ年上のサカナに会いました。すれ違い様、年上のサカナはこう言いました。「おはよう少年たち。今日の水はどうかね。」2匹のサカナは特に気にもとめず、しばらく泳いでから、顔を見合わせて言いました。「てか水って何?」 今の話は、米国の卒業スピーチ
これから数年のインターネットサービスは、折衷的になるんじゃないかとみている。 折衷的とは、つまり両端を避け、真ん中あたりの程よい妥協解をみつけることだ。「折衷」とか「妥協」とか、もう言葉のニュアンスからして、「イノベーション」の明るいトーンに馴染みそうにないが、市場をみていると、そうなる気がしてならない。 例えば、SubstackやGhostに代表されるニュースレター系のサービス。これらは、「誰でも閲覧できてしまうことで、炎上リスクが上がる」というブログの世界と、「怖いのはスクショだけ、ほぼ忖度なしに話せる」完全に閉じたグループチャットの世界の間に位置しており、その課金モデルも、たくさんのページビューを前提とした広告収入でもなければ、ごく少数の人間に自分の専門性を売るわけでもなく、数百から数千のファンから直接お金をもらうサブスクという、これまた中間的なアプローチだ。 より時事的なネタだと、
こんなツイートをしたところ、それなりに反響があった。 「成功している人の今を真似ても、成功しない」というのは大体の人がわかること。誰もいきなりプロアスリートの練習メニューを真似しない的な。 だけど「成功している会社の今を真似ても、成功しない」はナゼか理解されないんだよな。競合に執着しすぎるスタートアップは、大体このミスを犯している。 — ktamura (@tamuramble) February 18, 2021 自分としては至極当たり前のことを言ったつもりだったのだが、意外にも共感を呼んだので、少し補足しておく。 別にスタートアップに限ったことではないが、概して成功の要因は複合的だ。よくよく考えれば当たり前で、成功は稀な出来事であり、稀な出来事が単一的要因によって引き起こされるとすれば、その単一的要因そのものが稀、ということになる。そして世の中そんなに稀なものはなかなか存在しない。なの
結論から言うと、ピースオブケイク改めnoteは、アグリゲータとしてのポテンシャルが高すぎて、プラットフォームになれないかもしれない。でもプラットフォームになりたそうで、その為には方向性の調整が必要だと思う。 結論を言うだけならツイートに収まるので、僕なりの分析を、以下書き留めてみる。 目次 プラットフォーム is 何 そろそろnoteの話を 「を」vs「で」 もうひとつの違和感ーコロナに関する但し書き Facebookという教訓 Twitterという警鐘 プラットフォームでいるには さいごに プラットフォーム is 何 そもそも「プラットフォーム」とは何だろうか。「民主主義」とかもそうだが、それが意味するところの輪郭がぼやけているのに、何となく「良いこと」になってしまいがちな言葉だ。なので一先ず定義するところから始めたい。さいわい最近だとBen Thompsonという兄ちゃんがいて、彼のブ
(訳注:「これは水です」以来の翻訳です。COVID-19で世の中が様変わりした今だからこそ、人間の普遍的なところを説いたこのスピーチを訳してみようと思った次第です。原文はこちらで、YouTubeにビデオも上がっています。) ウィーキムウィー通信情報学部の教官ならびに職員の皆様、本日は卒業式スピーチに呼んでくださり誠にありがとうございます。これから10分ほど、矛盾を指摘されることも、名誉毀損で訴えられることも、復讐されることもなくお話ができることは、シンガポール人として1、そして夫として、身に余る光栄であり特典であります。 私の妻は素晴らしい人です。唯一欠点を挙げるとすれば、それは彼女が編集者であるということでしょうか。 彼女の生業は人の間違いを正すこと。四半世紀に渡り、夫婦の会話という舞台を中心に、その技を磨いてきました。 一方私は訴訟弁護士です。いかに相手が間違っているかを渾々と説き、そ
去年の8月、仕事の関係でニューヨークに戻ってきた。16年ぶりのことだ。サンフランシスコにも増して多様な顔ぶれ。憩いの森セントラルパーク。ふらっと聞きに行けるジャズ。ハドソン川の向こうに臨むJersey Cityのスカイライン。大人になってから住むニューヨークは、実に楽しい。 だが、久しぶりのニューヨーク生活は、COVID19でガラッと変わってしまった。本当にあっという間である。出張で行くはずだったミラノ行きをキャンセルして、ジュネーブから慌てて戻ってきたのが3月4日。そこから6週間、まさか12万人以上が罹患し、8000人1以上の死者が出るとは。 死者が増えるに連れて、このまちを去っていった人たちも少なくない。マンハッタンの西、大西洋を臨む別荘地Hamptonsでは、普段は4000ドルで借りられる家が18000ドルに値上がりしているらしい。暇でツイートが増えたCEO達も、場所がSoutham
参考:2014年に読んだ本 今年は仕事ばっかりで、全くブログを書かなかった。なんと、リー・クアン・ユー大往生の一本のみという筆不精ぶりである。2016年もあまりブログを書く時間は無さそうであるが、本は読み続けたい。 Practical Data Science with R:実際データサイエンスをどうやるか実践した本。ZumelとMountは夫婦でやってるシリコンバレーでは名の通ったデータサイエンティストである。RとPythonで論争が巻き起こる業界だが、この夫婦はR派。彼らのブログも結構おもしろくて、たまに読んでいる。 The Wall Street Journal Guide to Information Graphics: The Dos and Don'ts of Presenting Data, Facts, and Figures:WSJでデータ可視化をやってる人が書いた、デー
安部首相が4月29日にアメリカ議会でした演説が、話題になっている。すかさず民主党議員が、「日本国の国会議員として、この上なく米国議会に恥ずかしい」とちゃちゃを入れて炎上する一方で、ぼくの周りにいる在米日本人たちは、概ね高評価だ。「日本人として誇りに思う」、らしい。 「日本国の国会議員として」、「日本人として」。 安部首相の演説は、見方によっては恥ずかしいかもしれないし、誇らしいかもしれない。つたない発音で原稿を読み上げただけだという見方もできれば、第二次世界大戦を悔いる声明を、アメリカ上下議員全員の前で、しかも英語で読み上げたというのは、歴史的だという見方もできる(ひょっとしたら朝日新聞と安倍晋三が初めて同意した瞬間かもね)。 いずれの見方にしても、個人的に残念だったのは、安部首相の演説が、アメリカ人がアジア人に期待するステロタイプを超えるものではなかったことだ。 少し穿った見方かもしれな
AO入試で入学したKO生が、小4だと偽って衆議院解散に関してごにょごにょ画策した結果、ネット民からナイツオブラウンドを受けて試合終了… にしてあげればいいのに、被害はなんとAO入試そのものにまで拡大、こんなことをほざく奴まで出てきた。 これは早慶などの最難関私大でも変わりません。有名人から推薦状がもらえて面接の受け答えができれば、大抵の所には受かります。 一方、アメリカのAO入試では、例外なく学力試験が課されます。 SATと呼ばれる日本のセンター試験のようなテストがアメリカには存在し、アメリカの大学受験志望者はほとんど例外なくこれを受けさせられます。 科目数も少なくありません。数学、国語読解力、国語記述力の基礎3科目に加え、志望大学に応じて生物・化学・物理・米国史・世界史・英文学などの個別教科の試験も行われます。 こういった学力選考にプラスして、推薦状、小論文、内申点、面接などの試験を課す
サンフランシスコにある福利厚生サービスのスタートアップ、AnyperkのCEO、福山太郎のことである。 先週、オタクの自己満スレとして名高いHacker Newsで、その福山くんがフォーブス誌に寄稿した記事に出くわした。"We Just Thought, 'This Is How You Start a Company in America'"というタイトルは、無粋を承知で訳せば、「アメリカで起業するってこんなもんじゃね?」だろうか。茶目っ気溢れる彼らしい掴みである。 ぼくが最初に福山くんに会ったのは、2012年の冬だ。割と意味不明なアイデアを胸に、シリコンバレーの登竜門Yコンビネータに乗り込んできた彼は、底抜けに明るい、何も考えていなさそうな青年だった。彼の小学校の同級生が、ぼくの大学の後輩だったことなどもあり、初対面だけど割と打ち解けたのを覚えている。「ぼく、全然モテないんすよー」と屈
なんか米語と英語の比較考察のブログがバズっている。 たどたどしい英語しか話せないと前置きしておきながら、「長い文章で、きちんと全容を伝える」のが英語で、 「シンプルに、結論を出してスピーディな判断を促す」のが米語だと言い切るのは、ジャパニーズの十八番である「控えめながら、思い込み先行の上から目線」の最たるものである。 日本人は、こと英語となると、有り余るコンプレックスに押し潰されるのか、海外経験のある同朋の嘯く不確かな話を鵜呑みにしやすい。先に引用した方の言っていることも、筆者が半生を過ごしたアメリカに言及している部分は些かオカシイので、訂正したいと思う。イギリスに関する部分に関しては、ぼくは直接経験がないので、触れるつもりはない。強いて言えば、Kazuo Ishiguroの"Never Let Me Go"は好きである、くらいだろうか。 以下、オカシイと思うところを引用していく。もう一度
流行り廃りは世の常であるが、間違いなく今、ベンチャーは流行っている。会社を模したサークル活動から、野球の球団を持ってたり、上場しているような会社ですら十把一絡げでベンチャーと呼ばれる日本なので、どこまでをベンチャーと言っていいのかわからないが、いわゆるネット系の会社の人気ぶりは、一昔前の外資金融・コンサルを彷彿させる。 筆者も、投資家からお金を調達している比較的小さい会社(まあベンチャーだね)で働いているのだが、そういう立場から常々思っていることを、これから就職を考えている学生さんたちに伝えたい。 成長したい、と思ったら、ベンチャーに行ってはいけません。大企業に焦点を絞って就活することを心底勧めます。 以下、ぼくなりの理由を少し書こうかと思う。社員500人以上の会社では働いたことがないので、大企業に関する部分は割と想像かもしれない。ただ、今の会社は6人の時から見てきたりしていて、いわゆるベ
あんまり批判的なことを書かなくなったと揶揄される当ブログだが、久しぶりにネタが放り込まれてきたので、筆をとることにした。据え膳噛みつかぬはブロガーの恥である。 沖縄のリゾートに行って思うように泳がせてもらえなかった、ちきりん御大いわく、日本はおこちゃまの国らしい。おこちゃまの国で過保護だから、管理職が愚鈍で、思うように自然が楽しめなくて、終いにはサッカーワールドカップも含めて「戦うってことを本能的に身ににつけた国の人に勝つのは、ホントに難し」い国だそうだ。 もうツッコミどころだらけのエントリーでどっから攻めたらいいのかわからないが、徒然なるままにいきます。以下斜体部は、ちきりん日記からの引用。 アメリカは「熊が出るような場所に住んでるなら、ちゃんと拳銃を準備しておいて、自分で撃ち殺せ」という社会だし おうおう。ほいほい手に入る拳銃で年間1万人以上が殺害されていて、たまにトチ狂った人間が無差
教養って何なんだろう。貧乏人の家に生まれたおかげで大した文化資本がないせいか、この「教養」という胡散臭い言葉の指すものが分からない。 教養ほど定義しづらいものは少ない気がする。「頭の良さ」とか「優しさ」の方が、まだ意味がはっきりしている気がする。ただ、「頭の良さ」とか「優しさ」と一緒で、年を重ねるにつれて、自分の中での定義が推移している。ということで、ぼくなりの教養観を、独立記念日で閑散としたサンフランシスコの片隅で振り返ってみたい。 📖 教養は知識だった 物心ついた頃から大学に入るくらいまでは、教養というのは、幅広く物を知っていることだと思っていた。先の引用元にも書いてあるけど、名作と呼ばれる本を軒並み読んでいたり、とにかくいろいろなことを知っている、歩くWikipediaみたいな人たちのことね。当然自分も教養のある人になりたいと思ったから、いろいろなことを手広く読んだし、今でもそうい
3か月前にサンフランシスコに引っ越して以来、Uberを利用するようになった。 Uberは、日本でも最近サービスを開始したので、既知の人もいるかもしれない。いわゆる白タクの配車サービス1で、時価170億ドル(1兆7千億円)という破竹の勢いの会社だ。スマホアプリでさくっと呼べて、すべてクレジット決済なので財布を出す必要すらない。乗用車の運転手が下手で横柄で短気で自己中心的でマジファックな人が多く、なんといっても駐車スペースが枯渇しているサンフランシスコでは、Uberは欠かせない存在になりつつある。アクセスの悪いところへ行くときや、夜、歩いて帰るとカツアゲにあいそうな時にも重宝する。 ぼくは運転手に話しかける癖があり、それはUberの白タクでも一緒だ。そしてもっぱら最近の話題は、W杯である。 🚖 運転手マリーシオさんの場合 —ワールドカップ見てます? —もちろん見てるよ —でも運転してるでしょ
この話はフィクションであり、そして完全な内輪ネタである。一部の人にしかウケないだろうが、そもそもこのブログは大勢の理解を得られるものでもないだろう。わかる人はわかるだろうし、わからない人はわからないだろう。いずれにせよ、電車を待つ時間を無為に非生産的に過ごすための手助けになれば嬉しい。前作はコチラ。 ††† リピと呼んでくれ。イシュマエルじゃないし、断じてハイブでもない。バイブでもないからな。 おれはイケメンエンジニアなのだが、最近、仕事でビッグデータ案件が多い。そうそう、ビジネス誌を湧かせているアレだ。まず俺は言いたい。ビッグデータって英語だから何か聞こえがいいが、日本語に直訳すると「いっぱいのデータ」だ。これ絶対ダサいだろ。英語がさして得意なわけでもない我々日本人はまだしも、母語で叫びまくってるアメリカ人とか超絶センスがないと思う。それとも英語だとかっこよく聞こえんだろうか? まあいい
先月、アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスについて書いたNew Yorker誌の記事を読んだ。創業まもなくの頃のベゾスに関するエピソードが面白かったので、引用する。 In 1995, in Chicago, Bezos manned an Amazon booth at the annual conclave of the publishing industry, which is now called BookExpo America. Roger Doeren, from a Kansas City store called Rainy Day Books, was stopped short by Amazon’s sign: “Earth’s Biggest Bookstore.” Approaching Bezos, he asked, “Where is Earth’s bigges
Dropboxの最初のインターンかつ古株の一人、Albert Niのイリノイ大学での講演。 世の中スタートアップのことを書いた本やブログは仰山あるが、たったの200数回(3/12/2014時点)しか閲覧されていないこの講演ほど、歯に衣着せぬ表現でスタートアップ業界を語った講演も珍しい。 英語だし、Niさん早口なので、個人的に大事だと思ったところにリンクを貼っておく(リンクを踏むとYouTubeで、指定の部分から再生される筈)。どれだけYouTubeさんにトラフィックを貢献するつもりだ、おれ。 スタートアップだからといって必ずしもインパクトのある仕事ができるわけではないし、日々の仕事が楽しいわけでもない スタートアップで働くのは、「チョウキモチイイ」から スタートアップの超立方体理論 スタートアップ:どうせ失敗するし、絶対金持ちにもなれない スタートアップ=スキルx運 スタートアップ業界には
16年前、小学校卒業を間近に控えたぼくは、家族と一緒に長野五輪を観戦しにいった。フィギュアスケートの男子と女子を観戦したはずだ。今でこそ日本は、フィギュアスケートのメダル常連国だが、当時はメダルはおろか、誰も10位以内に入らなかった(後にトリノで金メダルを取る荒川静香は、この時13位だった)。 その代わりといっては失礼だが、清水宏保がしゃかりき走り、里谷多英は空中でドーンと開脚し、船木和喜はもっと空中で爪先を八の字に広げ、金メダルを取った。あと、恥ずかしながら今日Wikipediaで知ったことだが、ショートトラックでも西谷岳文が金メダルを取っている。 ただ、12歳の少年の脳裏に一番焼き付いたのは、モーグルで7位に入った上村愛子だった。溌剌としていて、可愛かったからだと思う。思春期に片足踏み入れた12歳のガキなんて、そんなもんだろう。 12年前、ソルトレイク五輪を観戦していたのは、渡米して最
STAP細胞なる何かすごいものを、小保方晴子さんという日本人が発見したらしい。そして、日本の全国紙および在京キー局の彼女の取り上げ方が、物議を醸している1。 各紙各局の報道に憤激している方々の意見をまとめると、 「女性」「若い」「理系」といったキーワードにばかり反応し、 「ばあちゃんの割烹着」と「女子力」をモチーフに、厭らしいまでに「ふつうのアラサーの女の子」っぽさを強調、 そのくせ肝心な研究内容については満足に触れず、 挙句の果てにはFRIDAY的なパパラッチ夜討ち朝駆けを繰り広げるマスコミ、否、マスゴミども、 恥を知れ! ということらしい。 ぼくも、男尊女卑を暗に肯定している日本の風潮は好きじゃないので、口角泡を飛ばすアンチ「リケジョ報道」派の気持ちもわからなくない。ただ、バカの一つ覚えのように尊欧攘日を繰り返し、海外のメディアと日本のメディアの報道の違いを列挙して日本のマスコミをdi
最近、ブログを読んだ人から、文章の校正を頼まれることがあった。 人様に書き方を指南できるほど文章力があるとは思えないので、もっとちゃんとした人にお願いするように言い、やんわりと断った。が、少し考えてみると、他人に自分が書いたものを見せるというのは、相当な勇気がいることだ。相手の勇気に敬意を表したいと思い直し、朱筆を入れた。後日、参考になったと御礼の連絡がきた。こんな第三者の目でも役に立ったようだ。 その作業をしている時に気がついたのは、自分自身が文章を読み書きする時に、結構いろいろなことに注意を払っているということだ。多分それに気がついたのは、どう相手の文章を改善しようかと思案する中で、自分自身の思考パターンを省みたからだろう。このままにしておくと、また誰かに校正を頼まれる時まで忘れてしまうので、備忘録として書き留めておく。 こっからは、すげー箇条書きである。 ちなみにタイトルだが、もちろ
2013年も師走、そろそろ一年を振り返るモードになりつつある。今年はとにかく仕事が忙しかったが、小さい会社ということで、色々と経験させてもらった。この器用貧乏を雇ってくれている会社に感謝である。 今日は、ちょっとした一年の総括という感じで、ぼくが今年ずっと考えてきたことについて説明したい。と書くとかっこいいが、正直なところを言うと、平行して考えてきたことが幾つかあって、つい最近になって、その考えごとたちを纏める方法を見つけたというだけで、もし今の結論に3か月前にたどり着いていたら、この最初の二段落は、全く別のものだっただろう1。 こっからが本題ね。たぶん長くなるから目次。 P vs. NPとは何か(は、あまり説明しない) ファボる、いいね!る、はてブる …そしてその一般化としての読む vs. 書く マネージメントとリーダーシップ コンサルタント vs. 起業家 意識が高い人たち 結論に代え
久しぶりにタイトルで釣りにいっているが、ブラウザの「戻る」ボタンを押さないでくれw ... ... ... (よし、まだ「戻る」ボタンを押してない!) ぼく自身、データサイエンティストだったことはないが、一応大学では数学を勉強していたし、金融でクオンツトレーダーもやっていたし、人生3回分(と言ったら言い過ぎか)くらいのSQLクエリは書いている。なので、これから書くことは、本屋に立ち並ぶ歯の浮く様なビッグデータ談義よりは、普遍的な価値があると自負できる。 もう一つ本題に移る前に、「データサイエンティスト」という呼称について感じる両価的な感情について軽く説明したい。 ぼくは幸いにも優秀な同僚や友人に恵まれていて、彼らの中には、データ分析屋さんでありながら、データを集めてきて(広義の)データウェアハウスに突っ込むという非常に面倒くさい一連の作業もちゃっちゃか出来る奴が2、3人いる。そういうマルチ
先週、懐かしい名前を、突如友人のツイートで目にした。 長尾健太郎とな 何があったのかと思い少しググってみたところ、長尾健太郎さんが、先月お亡くなりなったということがわかった。31歳だった。持病との16年間に渡る闘病生活の末とのことだ。 長尾健太郎。 彼をどの時期に知っていたかで、人は彼のことを「神童」とも「天才」とも「未来を嘱望された若手数学者」とも形容する。ただ一環しているのは、彼の頭脳力と、それに劣らない人格に対する尊敬と敬愛だろう。 実は筆者も、二度だけ彼にお会いしたことがある。いや、正確には一度見かけたことがあり、その後一度だけ言葉を交わしたことがある。 最初に見かけたのは、数学オリンピックの春合宿1だった。もちろん僕は春合宿に選抜されているわけがなく、無理を言って春合宿を見学2させてもらいにいったのだ。当時ぼくは数学オタクだったので、「大学への数学」(という数学オタク中高生向けの
いきなりだが、うちの会社では、Hipchatというチャットツールを使っている。社員が2つの時間帯にまたがって活動しており、さらに目を見張るスピードでいろいろな社内プロジェクトが進むので、電話やミーティングといった同期的コミュニケーション手段だけでは、どうしても連絡漏れが起きてしまう。というか、時差がある以上、電話もミーティングも、できる時間帯が限られてしまうので非同期なコミュニケーション手段で補完せざるを得ない。非同期といえば、メールも大事な連絡手段だが、対話的なやり取りでは、Hipchatの方が全然適している… と、最近まで思い込んでいた。 それ相応に会社が大きくなってきて真っ先に気がついたのは、全員が必ずしもHipchatを使いこなしていないことである。当初は、「なんでお前さんHipchatのレスが何日も来ないんだ」とか「急ぎの用事じゃないなら、口頭だと集中力が乱れるからHipchat
最近東京に出張で行くと、時折タクシーに乗るようになった。我ながらいい身分になったもんだと思う。 黙ってタクシーに乗っているのも何なので、一人で乗るときは、かならず運転手さんに話しかける。あたりさわりのない話をすることが殆どだが、中には結構自分の身の上話をしてくれる運転手さんもいる。最近のタクシートークの中から印象に残ったものをいくつか。 「30年以上やって思ったのは…」 —銀座の交差点の和光前までお願いします。 —了解しました。 —暑いですね。 —そうですね。 —今週は数年ぶりの暑さだそうです。 —そうですか。 —ぼくはまあ大きなデータを分析するソフトウェアを作ってる会社で働いているんですがね、そのデモ用にこの前気象庁のデータを分析してみたんですよ。そしたら近年では今年と2010年が圧倒的に暑いそうです。 —2010年の夏ですか。ちょうど私がタクシーの仕事を始めた時です。 —そうですか。以
日本に仕事で来ている。先日、シャワーを浴びてホテルの自室でぼんやりテレビを見ていたところ、とある番組で、徳島県の神山 町の話を特集していた。IT関係の方々はご存知かもしれないが、四国のリアル田舎にある神山町は、ハイスピードインターネットが町中に敷かれており、ネット回線さえあれば基本的にどこからでも業務ができるIT関係者・特にソフトウェアエンジニアたちが、仕事の合宿に来たり、そのまま移り住んでいる。リアル田舎&IT企業という一見奇抜なコンビの背景には、過疎化で悩む神山町の町をあげて若者を誘致しようという努力があり、先のネット整備は、その中核となる施策のひとつだ。 もうこの時点で、いかにもテレビが好きそうな話である。ぼく自身もエンジニアではないが、IT企業で働いているので、どういう切り口で取材がすすむのか、興味深く見ていた。 まあ結論からいうと、がっかりである。 番組は、「とある名刺デジタル化
どうやらデータサイエンティストなる職業がアツいらしい。 データサイエンティストって何それ美味しいのというのが正直なところだが、「データサイエンスとは何か」について、錚々たる企業の人たちの講演されてらっしゃったので、ちょっと引用してみたい。 まずは花王の大路延憲氏(情報システム部門統括付部長): ...データサイエンティストの心得として3つのMを挙げた。その上で「まず目的(Mindset)と評価尺度(Measurement)を明確にし、それから手法(Method)を決める。決して手法から始めてはいけない」とアドバイスした。 つまり頭でっかちにならず、目的に即した手法が取れる判断力が必要だという話。 次に大阪ガスの河本薫氏(情報通信部ビジネスアナリシスセンター所長): 「(ビジネス課題を)見つける力、(分析問題を)解く力、(得られた知識を)使わせる力、の全てを備えた“フォワード型分析者”が、ビ
私はね、お医者さんになりたいの。でもお医者さんになるためには大学でいい成績を取らなきゃいけないし、その大前提としていい大学に行かなきゃいけない。なのに私ったら高校の数学なんかでつまずいている。もしこれで悪い成績を取っちゃったらお医者さんになる道が閉ざされちゃう。ひょっとしたらもう閉ざされているかもしれない。そしてこんなことで悶々としている自分が悲しい。 高校3年生の時のことだ。一学年下の親友が、微積分かなんかのテストで落第点を取り、人通りが少ない階段のところでさめざめと泣いていた。耳を傾けるというのが友達としてできる最小限の努力だと思い、隣に座って一生懸命話を聞いていたのだが、当時ぼくは渡米して3年経つか経たないかくらいで、お世辞にも英語は上手ではなく、ぶっちゃけ、聞いていることの半分くらいはわかっていなかった。 そんなぼくだったが、彼女が次の瞬間に放った一言は理解できた。 I want
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『quipped』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
Fetched URL: http://b.hatena.ne.jp/site/j.ktamura.com/
Alternative Proxies:
Alternative Proxy
pFad Proxy
pFad v3 Proxy
pFad v4 Proxy