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人のあらゆる営みは数え切れないほどの要因の複合からなり、単純な因果関係で理解したつもりになることは慎まなければならないものだ。にもかかわらず情報処理能力に限界のある人間は、それを単純な理由に落とし込んで理解しようとしてしまう。本稿が迫ろうとしている学力の個人差の原因についても、それは遺伝だ、いや環境だ、いや努力だ、いやいや教育だ、などとかまびすしい論争がこれまでも、そしていまもなされてきている。 実際はこういった要因(ここにあげたもの以外も、またここにあげたものの中身についても)がさまざまに影響しあって、学力というものを作り上げている。そんなことはちょっと考えれば分かりそうなものだが、「原因は複雑です、はいおしまい」、では何も分かったことにならないから、「その中でも一番大事なものは何か、そこさえ押さえておけば大丈夫」という決定因は何かを知りたくなる。 複雑さをできるだけ複雑なまま、どこまで
社会に格差が広がり、特に貧困に置かれた子どもたちの教育問題に光が当てられることが多くなった。中でも家庭の社会階層に伴う教育格差と、それに伴う学力の低下は大きな問題と考えられている。 この問題に対して最も耳にする発言は教育社会学や教育経済学からである。これらの領域では、親の学歴や社会階層が子どもの学習環境と学力を大きく規定し、教育格差を再生産していることを、大規模データをもとに描き出している(たとえば苅谷・志水, 2004、松岡, 2019, 野崎・樋口・中室・妹尾, 2018; 赤林英夫・直井道生・敷島千鶴, 2016)。 一方で、個人差に及ぼす遺伝と環境の影響をともに明らかにする行動遺伝学からは、知能や学力に対する大きな遺伝の影響を頑健に明らかにしている(たとえばLoehlin & Nichols, 1976; Lichtenstein & Pedersen, 1997; Chamber
要旨: 母子の絵本読み場面の意義と、養育者・絵本・子どもの三項により成立する共同注視についての9、12、18、21、24ヶ月142組の母子の絵本場面の観察から、注視時間、注視頻度の年齢推移と言語・コミュニケーションとの関連を明らかにした。注視時間は21ヶ月からそれ以前に比べ有意に増加した。18ヶ月児の共同注視時間や共同注視頻度が子どものコミュニケーション・言語得点と相関があった。 1.養育者と子どもの絵本読み 絵本を読むことは子どもの言語発達や読みの発達に結びついており、就学後の学習にも影響を及ぼすとの研究もあり、乳児期からの絵本読みが推奨されている。1992年に英語を母語としない移民の子どもが多い英国バーミンガム市ではじまったブックスタートは、社会階層や家庭環境で子どもの識字率が異なり、学力差が生じることの防止が目的であった。「Share books with your baby(赤ちゃ
この間、私の外来に1歳台の初診のお子さんが立て続けに2人受診されました。私の経験では、お子さんの年代によって受診の理由に特徴があります。1歳台ですと「まだ歩かない」などのご心配が多く、2歳を過ぎると、「まだ言葉がでない」とか「落ち着きがない」という理由が増えてきます。 さて早期スクリーニングの方法としてよく知られているのがM-CHATと呼ばれるチェックリストです。保護者(多くは母親)が23項目の簡単な質問をチェックするだけで、子どもに自閉症のリスクがあるかどうかが簡便に分かるというものです。そしてチェックリストのなかに書かれた子どもの行動の中で重要視されているのが指差し行動で、M-CHATの23項目中3項目が指差し行動に関するものです。 今回受診された1歳9ヶ月の女児は、1歳半健診で「指差しをしない」「クレーン現象がある」ということで自閉症を疑われていました。クレーン現象とは、自閉症の子ど
日本の教育課題―自己肯定感の低さ 日本の子どもたちは、自己肯定感が低い、とよく言われます。確かに、いくつかの国際調査の結果を見ると、日本の子どもたちの自己評価の低さは際立っています。そして、そのことは、日本の教育の大きな課題だとみなされてきました。 今回は、この自己肯定感に注目して、日本の教育の変化を確認したいと思います。自己肯定感(self-esteem)は、一般には自信(pride、self-confidence)に近い語感です。また、心理学には自尊心(self-respect)、自己効力感(self-efficacy)、自己有能感(self-competence)、自己受容感(self-acceptance)などの研究もあります。それらは類似する部分もありますが、異なる概念です。しかし、本稿では、これらを厳密に区別せずに、自己肯定感を「自分を肯定的にとらえる意識や感情」といった程度に
要旨: 本稿では,現在翻訳中の書,Webb, J. T., Amend, E. R., Beljan, P., Webb, N. E., Kuzujanakis, M., Olenchak, F. R., & Goerss, J.(2016). Misdiagnosis and Dual Diagnoses of Gifted Children and Adults: ADHD, Bipolar, OCD, Asperger's, Depression, and Other Disorders (2nd Edition). Great Potential Press.に基づき,ギフティッドの誤診予防のために理解が必要なギフティッド児の特性に触れ,また,彼らに合った教育環境の必要性を論じます。ADHDやアスペルガー症候群を例としてとりあげ,ギフティッドネスとそれらの障害との違いを見極めるため
以前このブログで、日本の発達障害の過剰診断について書きました。その後も私の外来に過剰診断と思われる子どもが次々とやってきています。 私は初診の子どもとは、親から受診の理由を聞く前に直接話をするようにしています。どんな子どもでも医師の前では警戒心や恐怖心を抱くので、私は名前や年齢、生年月日、好きな食べ物といった答えやすい質問から始めるようにしています。この9歳の少年も警戒心だけでなく、私に対して少し敵愾心(てきがいしん)を抱いているようでした。きっと友人を泣かしてしまったことを聞かれると思ったのでしょう。なんでそんなことを答える必要があるの、といったやや反抗的な表情を見せながら、いやいや私の質問に答えていましたが、答えは正確でした。 母親に学校での成績を聞くと、中くらいとのことでした。この答えから知的発達は正常範囲であると判断できます。また私の質問への正確な受け答えや、病院を受診することへの
前回は、日本のガイドラインが、ADHDの診断に不必要な検査を行うことを勧めるような内容になっていることの問題点を書きました。 「自閉症スペクトラムという診断を受けた」多数のお子さんが私の外来にこられます。私の外来を受診される理由は、診断を受けたが実際には日常生活でどのようなことに注意すればよいのか、小学校は普通学級にいけるのか、そして本当に自閉症スペクトラムなのか、といったものが多数です。もちろん、お子さんが他院での見立て通り自閉症スペクトラムであることも多いのですが、半数近くのお子さんが、自閉症スペクトラムとは考えられないのです。 自閉症スペクトラムと診断された根拠には、「集団での指示が入らない」「こだわり行動がある」「言葉の遅れがある」などの、自閉症によく見られる症状がある、というものが多いのですが、中には行動評価スケール(M-CHATなど)で自閉症スペクトラムの範囲と判断されたという
医学は自然科学であり、その応用である診療において、できるだけ科学的な根拠に基づいた診断や治療が必要とされています。エビデンスベーストメディスン(事実に立脚した医療)という言葉が現代医療のスローガンになっているのはそのためです。 さて、以上は一般の疾患についての話ですが、子ども全体の7%が該当すると推測され社会的に大きな関心がよせられている発達障害の診療においても、表題にあるような過剰な医療が行われているのではないか、という私の積年の疑問について書きたいと思います。じつはこの問題は、近年私のもっとも憂えている問題であり、考えだすと夜も眠れないほど私を悩ませている問題なのです。 まず過剰検査についてです。 発達障害(注意欠陥多動性障害、自閉症スペクトラム、学習障害)の診断には、学習障害を除いて、この検査をすれば診断ができるといった検査がありません。血液検査や脳波検査、MRIなどの脳機能画像、さ
要旨: 世界で広く親しまれている幼児向け教育番組セサミストリートでは、2015年より自閉症をもつ女の子のキャラクターを登場させた。自閉症をもつ子どもたちやその家族のスティグマ(負の烙印、偏見、羞恥心などの意味)を撲滅し、自閉症に対する理解を深めようとする啓蒙活動が発端になっている。本稿では、その背景や特徴について紹介し、最後に類似プログラムを日本に導入する場合の効果と注意点について私なりの考えを述べてみたい。 はじめに 最新の米国の疾病予防管理センターの調査では、自閉症をもつ子どもの割合は、68人に1人である。そのような社会的背景に基づき、世界で最も有名な幼児向け教育番組であるセサミストリートでは、2015年より自閉症をもつキャラクターをストーリーブックに登場させた。これは、自閉症をもつ子どもたちがよりいじめを受けたり、孤立したり、誤解されるというスティグマによる悪影響を撲滅し、自閉症に対
日本子ども学会のウェブサイトのURLが変更になりました。 新しいURLは、https://kodomogakkai.jp/ です。 お気に入りなどの登録情報の変更をお願いします。 10秒後に新しいウェブサイトへ切り替わります。 自動的に切り替わらない場合は以下のリンクをクリックしてください。 新ウェブサイト https://kodomogakkai.jp/ へ移動する。 2021年3月22日 日本子ども学会
前の2回のブログを読まれた方の中には、特別支援学級や特別支援学校の先生は一生懸命に努力されているのではないか、そうした努力に水をさすような内容なのではないか、という感想をおもちの方もおられると思います。また特別支援学級や学校がなくなったら、いまそこに通っている生徒はどうすればいいのか、という疑問をおもちの方もおられるでしょう。 こうした意見が、1回目にご紹介した文科省の報告書の以下の文章に凝縮されています(下線部)。 インクルーシブ教育システムにおいては、同じ場で共に学ぶことを追求するとともに、個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して(中略)・・多様で柔軟な仕組みを整備することが重要である。 イタリアのように、すべての子どもを一緒の教室で教育したら、個別の教育的ニーズに対応できないではないか、という考えがその根底にあります。 では、個々の教育的ニーズに対して多様で柔軟な仕組みを整備する
発達障害に関するほとんどの書物、講演、ウェブサイトで、発達障害が近年増えていることが当然の事実として語られています。確かに、私のよく知っている障害児医療センターでも、かつては多かった脳性まひやてんかんなどの子どもの受診率が激減し、発達障害の子どもが受診の大部分を占めているといったことを聞くと、本当に増えているのかなと思います。私が細々と続けている小児神経外来でも、てんかんや脳性まひの子どもは1割以下にまで減っていますので、発達障害の受診者が増えていることは間違いありません。 それでも私の心のどこかに、本当は増えていないのではないか、というささやきが聞こえるのです。 ささやきは気まぐれではなく、それなりの根拠から生じています。 第一に、発達障害はまだ十分にその原因は分かっていないのですが、世界中の研究者が、遺伝子が関連していることをほぼ認めているという事実があります。自閉症スペクトラムや注意
はじめに 米国では、近年になく、質の高い就学前教育への関心が高まっている。オバマ大統領は2013年・14年と、一般教書演説の中で、就学前の4歳児すべてが幼児教育を受けられるようにしようという計画を提案した。1960年代からハイスコープ教育財団(HighScope Educational Research Foundation) *1が行っているペリー幼児教育計画等の研究プロジェクトが、この傾向に多大な影響を与えたのは間違いないだろう。 ペリー幼児教育計画とは ペリー幼児教育計画は、「質の高い幼児教育」により、本来ならば学業不振に陥る危険性がある子どもたちの人生をより良くすることができることを実証した貴重なプロジェクトである。具体的には、ランダム化比較試験(Randomized Control Trial)にて、貧困の家庭に育つアフリカ系アメリカ人の子どもたちを実験群と対照群にランダムに振り
要旨: 日本と、アメリカやドイツのいじめの比較研究から、いじめの文化差について、4点をあげた。 (1) 日本では、いじめる者、いじめられる者、傍観者、無関心者の四者でいじめが構成されるという四層構造理論が当てはまりやすいが、欧米では、力の序列であるペッキングオーダー型のいじめが多い。 (2) からかいや悪口がいじめの最多タイプであることは世界共通であるが、日本では無視など人間関係から疎外する関係性攻撃が多く、欧米では直接的な暴力によるいじめが多い。 (3) いじめの発生期は、仲間内の空気を読むようになる小学校高学年からで、空気を読むことが不介入にもつながる。 (4) 自己防衛のスタイルが個人主義的か集団主義的かで、いじめから受けるダメージや、いじめへの反応も異なる。 四層構造とペッキングオーダーの比較 四層構造理論(森田・清永、1986)によれば、いじめの場面は四種類の人間で構成されます。
要旨: 2011年8月に3歳の息子、夫の3人家族でドイツ、ベルリンに移住。本レポートでは日独の子育て比較をドイツ、特にベルリンの現状をふまえながら紹介していく。ベルリンでも保育施設に入るのは至難の業だが、旧西ドイツに比べれば、待機児童問題は小さい。日本と異なり、入園にあたって親の就労状態は問われないが、保育時間が異なってくる。ベルリンでの保育料は日本に比べると格段に安い。息子が通う保育施設の開園時間は、日本で通っていた園よりも短く、閉園日も多いが、これはドイツの労働環境に影響されているのかもしれない。 Guten Tag! 2011年8月に3歳の男の子と夫の3人家族で夫の故郷であるここドイツ、ベルリンに移住してきました。日本では共働きで、生後7か月より子どもを保育園に預けていましたが、今、息子は現地のバイリンガル(英語とドイツ語)保育施設に通っています。このレポートでは様々なエピソードを交
要旨: 人類の脳では非意識的な情動的判断回路を意識的な理性的認知判断回路が統御する方向で高次な知性が機能している。この情動と知性は全く別のものではなく、相補的な関係で養育期間中に融和して成長する。感情とは情動と知性を融和させる働きを持つ高次脳機能で情動を理解して統御するために発達したと考えられる。感情は常に迷いながら社会的文化的背景を学習して子どもの心の中で成長する。初期の感情が未発達な段階では、親たちは子どもが十分に迷いながら自分で答えを見つけるまで、焦らず急かさずにゆっくり一緒に考えてあげることが、子どもの情緒を豊かに発達させるために必要だと思われる。 私たちは日常生活の場面でもしばしば自分自身の心の中で意見が対立する状況に直面することがあります。理性的にはAを選ぶのだけど、気持ち的に感情面ではBを選びたいなどと、多くの場面で理性と感情の対立として自覚される葛藤の体験は誰しも持っている
要旨: 放射性ヨウ素に対する海藻類摂取の効果にはさまざまな議論があります。本稿では公益財団法人成長科学協会理事長で、内分泌・代謝学、核医学を専門とする著者が、1950年代に行った研究結果をもとに、放射性ヨウ素(I-131)と海藻類摂取の効果について紹介します。 最近行われた公益財団法人「成長科学協会」の理事会で、3月の東日本大震災によって起こった原発の事故、それによる放射性ヨウ素放出に関して議論がなされました。その会のあと、小林登先生から当日の話題として私が触れた海藻類摂取の効果についてCRNウェブサイトへの執筆を依頼され、後日担当者から連絡を頂いた次第です。小林登先生には、現在私が理事長をしている成長科学協会の理事として長い間貴重な御意見を頂いています。この協会は1977年に創設され、人の成長に関する種々の問題を取り扱っており、身体の発達だけでなく心の発達の問題についても活動を続けていま
要旨: 長年乳児の言語獲得に魅せられ、多くの成果を積み重ねつつあるアメリカの発達心理学者であるパトリシア・キュールが、自身の長年の研究成果をもとに、乳児の言語獲得の謎を解き明かそうとした論文を取り上げる。キュール氏は、乳児が母国語の母音を聞き分けることができるようになるのは生後何か月くらいなのかを確かめるために、人工の乳首の工夫をして、乳児が吸うと電気的なスイッチが入ってスピーカーから音が出る仕組みを利用した。この方法で、アメリカ人と日本人の乳児を対象に、「r」と「l」の発音の違いを聞き取る能力の発達を調べたのである。その驚くべき発見とは・・・。 今回は、Mind, Brain, and Education 誌第5号に掲載されている論文、Early Language Learning and Literacy: Neuroscience Implications for Education
要旨: 「動物の笑い-笑いの起源論(1)」では、霊長類以外の哺乳類と鳥類に見られる「笑い」についての記述を概観した。ヒトの笑いとの類似点はありながらも、 進化的起源が同じ行動といえるのかという点では根拠の少ない例が多いと言わざるを得なかった。では、ヒトにもっと近いサルや類人猿の仲間(霊長類)ではどうだろうか?様々なデータから,ヒトと類人猿の共通祖先たちもおそらく、森の中で遊びながら笑い声をあげていただろうということが示唆される。幅広い認知的刺激への反応,笑いの同期などの,大きな変化が生じたのは、人類がチンパンジーの系統と分かれた後である。 人間以外の動物は笑うことがあるだろうか? 前回は、霊長類以外の哺乳類と鳥類に見られる「笑い」についての記述を概観した。ヒトの笑いとの類似点はありながらも、進化的起源が同じ行動といえるのかという点では根拠の少ない例が多いと言わざるを得なかった。では、ヒトに
要旨: 笑いに関する考察は古くからおこなわれているが、「笑うことができるのはヒトだけだ」としばしば言われてきた。しかし、さまざまな動物の表情や音声をその 動物の笑いとして記述する例も数多く存在する。本稿では、動物の笑いに関する様々な議論を整理し、さらに、動物の笑いの研究を通してヒトの笑いの起源と進化を考察する道筋を明らかにすることを目的とし、特に鳥類・哺乳類の笑いについてまとめる。 人間以外の動物は笑うことがあるだろうか? 笑いに関する考察は古くからおこなわれているが、「笑うことができるのはヒトだけだ」としばしば言われてきた。しかし、さまざまな動物の表情や音声をその動物の笑いとして記述する例も数多く存在する。その中には単純な印象のみに基づいた俗説と言えるようなものも多いのだが、動物の綿密な観察に基づいた記述も含まれる。近年、動物の笑いを科学的に扱う研究もいくつか発表されるようになってきた1
上の表より、好奇心・独創性に富み、優れた記憶力を持ち、わずかの反復で課題を修得することができ、一生懸命学習しなくても際立った学習成績を修めるというギフテッドの特徴が伺われる。また完璧主義に陥りやすく、自己を厳しく評価する傾向のあることが指摘されている。精神面や社会面と比べ、認知能力や語彙が周りの子どもたちよりもはるかに発達していることから、同年齢の子どもたちに溶け込めず、大人と過ごす方を好むようである。しかしこれらの特徴には、個人差がみられることに留意したい。 2.ギフテッド判定基準 それではギフテッドはどのように判定されるのだろう。これは州や学区によるギフテッドの定義づけによって異なってくるわけだが、多くの学校ではIQ(知能指数)検査、学力テスト、担任や親への質問紙、教室での観察、ドキュメンテーション、インタビューなど様々な方法を用いて総合的な判断を行うようである。IQをギフテッドの中心
「知識」ではなく、「知恵」を持とう 日本が大変なことになりました。毎日、放射線だ放射能だといった活字が新聞の見出しに踊っています。放射線と放射能の違いは、という解説記事があちこちに出ていて、シーベルトだのベクレルだの、聞いたこともない単位が飛びかいます。 そんなことはありません。専門家になるわけじゃないのですから、放射線の細かな知識を学ぶ必要はさらさらありません。ちょうど子どもの病気を治すのに、お母さんが、小児科のお医者さんみたいに病気の詳しい「知識」を持つ必要はないのと同じです。お母さんに求められるのは、「うちの子、病気かも」と気付く注意力、そして上手にお医者さんにかかる「知恵」です。 ここでは放射線に関する、そうした知恵の話をします。 「出たぁ~」ってお化け? 新聞やテレビでは、毎日放射能が出た出たと騒いでいます。空気中に何マイクロシーベルト、ほうれん草には何ベクレル、水道水にはいくら
要旨: 東日本大震災では世界から温かい、感動的なメッセージが寄せられましたが、実は過去にも同じように、日本の被災に対して、世界中から支援の手が差し伸べられたことがありました。それは関東大震災の時です。アメリカ、中国をはじめ、世界40か国が、「日本を救え」と声をあげました。その後の第2次世界大戦で救済国の多くが日本の敵国になったこともあり、その美談は語り継がれることはありませんでしたが、今回の震災への世界の友情に感謝するとともに、その事実を忘却することのないよう、改めて振り返りたいと思います。 東日本大震災は、日本国家がこのまま崩壊してしまうのではないかと思えるほどの甚大な被害をもたらしました。この日本の国家的危機に際して、「日本のために祈ろう(pray for Japan)」「3月11日を忘れない(We never forget 3.11)」という声が世界中に広がりました。日本がこれほど温
<「遊びのレシピ集」制作の想い> 動画「遊びのレシピ集」は、東京おもちゃ美術館とチャイルド・リサーチ・ネット(CRN)が共同で制作した、身近なものからおもちゃを作って遊ぶヒント集です。東日本大震災にあたり、東京おもちゃ美術館の多田千尋館長を隊長とする「遊び支援隊」が被災地に赴き、DVDとして現地にお届けしたのが始まりです。そして被災地だけでなく、より多くの子どもと関わる方々に広くご活用いただきたいという想いからサイトに公開いたしました。 多くの子どもたちに笑顔が広がりますように。 続きの詳細を読む <遊びのレシピ集 一覧> 1. 紙コップで動物作り 2. 紙コップでいないいないばあ 3. 紙コップでパクパク人形 4. 紙コップでマラカス 5. 紙コップでだるま起こし 6. 紙コップでけん玉 7. 紙コップで糸電話 8. 紙コップでロケット 9. 新聞紙遊び 10. ハン
要旨: 今回、著者はなぜ、どのようにして人類の脳に高次機能が獲得されたのかについて自分の意見と推測を述べた。脳の高次機能を支えるのはワーキングメモリである。ワーキングメモリとは、脳の中で一定の時間だけ、ある情報を処理可能な状態でアクティブに保持する機能のことである。著者はワーキングメモリの概要と、ワーキングメモリを活用する上で重要になる「注意」の制御システムについて説明した。最後に、ワーキングメモリの容量制限について著者の私感も述べられている。 私たちの脳がどのような活動をしているかを示した模式図を以前も提示いたしましたが、脳の高次機能について考える前に、なぜ、どのようにして人類の脳に高次機能が獲得されたのかを私の意見として推測してみたいと思います。 上のシェーマは胎生5週程度の4個にくびれた大脳から、原始的な大脳と視床・中脳・小脳・延髄等が分化してきた時期の脳の働きを描いた模式図です。原
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