デイリー新潮の「サンリオの人気キャラ"クロミ"を巡って裁判が勃発…異色キャラの“生みの親”は誰なのか?」という記事が波紋を呼んでいます。デザイン会社の株式会社スタジオコメットが、クロミを創作したのは自社のデザイナーであるとして、サンリオを訴えたという話です。これに応じて、サンリオも公式声明を出しています。 デイリー新潮の記事もサンリオの声明も断片的な情報しかありませんが、少なくともそこからほぼ明らかな事実だけを以下にまとめておきます。「企業ではなくデザイナー個人の権利を尊重すべきだ」と言った意見は、今回のケースについてはあまり関係ないことがわかります(もちろん広く一般的な論点としては重要です)。 ① 「クロミ」(の絵)は職務著作である 一般に企業の従業員が仕事で著作物を創作した場合には特別な取り決めがない限り、雇用主である企業が創作を行ったものとして扱われます(著作権法15条)。つまり、企
