新しい年の初め、心機一転、夏まっさかりのオーストラリアで今年のスタートを切った。ところがそこでとんでもない目に合うことになった。 友人と共に旅行したのだが、その友人の知人男性が飛行場に迎えにきた。男性は、ワイナリーの会長をしているご高齢の男性ということで、日本から来た私たちを歓迎し案内してくれるということだった。「ぜひ友達といらっしゃい」と友人は男性から言われ、私を誘ったというわけだ。 飛行場で会うなり、彼の“歓待”が始まった。ハグしてキスの嵐なのだ。これまで経験してきた観光客としての海外旅行とは異なり、外国人の知人を頼っての旅行だ。“お客様”ではなく“知人”として迎えられたらこれほどの歓待を受けるのかと仰天した。 ところがそのハグとキスの歓待は、飛行場だけには終わらなかった。男性は何か嬉しいことがあると私たちを抱きしめては頬のあたりにキスするのだ。 「日本のお土産です」 「オオー、サンキ
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