オフィシャル・シークレット : 特集
国民を裏切る政府の不正、あなたは見過ごせますか?今、正義が試される 英米政府を告発し、イラク戦争を止めようとした女性の「知られざる実話」
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2001年9月11日に勃発したアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、世界は瞬く間にイラク戦争へと舵を切った。現代人の記憶に生々しく残る歴史的大事件の裏に、世界を欺く国家の不正があったとしたら――?
8月28日に公開を迎える戦慄のポリティカルサスペンス「オフィシャル・シークレット」で描かれるのは、英米政府の陰謀を告発し、戦争を止めようとした女性の“知られざる実話”だ。
「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」のギャビン・フッド監督がメガホンをとり、出演は「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのキーラ・ナイトレイ、「ドクター・フー」シリーズのマット・スミス、「ハリー・ポッター」シリーズのヴォルデモート役で知られるレイフ・ファインズ。
巨大な権力の裏切りを知った今、あなたの正義が試される――!
「新聞記者」「スポットライト」の信念を継承した、新たな告発の物語 諜報職員、新聞記者、弁護士…三者の正義が国家の暗部にメスを入れる!
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政治問題に鋭く切り込み、真実を突きつけることで、鑑賞者の世界の見方を180度変える――。そんな“実話ベースの社会派作品”は、数多く存在する。日本では官邸とメディアの驚くべき関係を暴いた衝撃作「新聞記者」が物議を醸したばかり。同作はレイプ事件の被害者会見、公文書改ざんなど、劇中の出来事と現実の事件との驚異のシンクロ率が見る者を震撼させた結果、第43回日本アカデミー賞では最優秀作品賞などに輝いた。
そして「スポットライト 世紀のスクープ」「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」では、巨大権力やタブーに挑んだ人々の物語を通して、決して表に出ることのなかった“闇”があぶり出されてきた。本作も、それらの作品群に連なる“真実の物語”だ。
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2003年、米政府はテロへの報復感情から、イラクのフセイン大統領が大量破壊兵器を開発していると喧伝し、戦争へと突き進もうとしていた。ある日、英諜報機関「GCHQ」で働くキャサリン・ガン(ナイトレイ)は、米諜報機関「NSA」からあるメールを受け取る。
そこには、イラク攻撃への支持拡大のため、違法な盗聴を命じる衝撃の内容が……! やがて、3人の人物がそれぞれの信念を胸に、国家規模の不正に立ち向かう。
・アメリカの工作活動に憤り、決死の覚悟でメールをマスコミにリークした諜報職員キャサリン・ガン(ナイトレイ)
・政府からの圧力に晒されながら、世界に真実を伝えた新聞記者マーティン・ブライト(スミス)
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・起訴されたキャサリンを救うべく、政府を相手に戦争の不法性を問う前代未聞の裁判に臨んだ人権派弁護士ベン・エマーソン(ファインズ)
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3つの正義が交錯し、揺らぐはずのなかった国家が崩れ始めた時、世界の根底が覆る――。
「アイ・イン・ザ・スカイ」で議論を巻き起こしたギャビン・フッド 「キャサリン・ガン事件」当事者の思いを背負った“告発”を目撃せよ
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メガホンをとったのは、映画を通して様々な政治的議論を巻き起こしてきたギャビン・フッド監督。「国家誘拐」では、囚人への人道的な扱いが厳格化されていない海外にテロ容疑者を密かに送り、尋問させる米政府の手法にスポットを当てた。「アイ・イン・ザ・スカイ」では、無人航空機やドローンを使用した現代の戦争をめぐる問題を描いた。
臆することなく社会への疑問をぶつけてきたフッド監督は、このキャサリン・ガン事件に出合い、特殊な状況に置かれたごく普通の人間を通して“時代”の形が浮き彫りになる過程に夢中になった。国家権力の思惑と国民の安全が必ずしも一致しない現代に警鐘を鳴らした、新たな“告発”を目撃してほしい。
【フッド監督のこだわり1】告発者の葛藤と苦悩、恐怖を体感させるスリリングな演出
フッド監督はキャサリンのドラマを丁寧に掬い上げ、当時の世界情勢を連動させながら、時系列順のストーリーを編み上げた。息つく間もなくスリリングな出来事を畳みかけ、臨場感と没入感を増幅させるその演出力は必見。鑑賞者はキャサリンの立場で一連の出来事を“体験”し、時に怒り、時に震え上がることだろう。
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上司の監視の目をかいくぐってメールをコピーし、知人を通じて記者に渡すまでの過程を緊張感たっぷりに活写。また、自ら成した重大な行動への迷いに苛まれていくキャサリンの心情を、丹念に追いかけている。
[注目②]政府の圧力と使命感の狭間で揺れながらも、真実を追い求める記者たちの葛藤ブライトら英オブザーバー紙の記者たちは、国家の不正を暴く大スクープを逃してはならないと使命感に燃える一方で、記事化すれば政府からあらゆる圧力をかけられることは必至だった。そもそもメールは本物なのか、はたまた偽物か? 真実を追い求める記者たちの駆け引きや情報戦が、圧倒的なリアリティと疾走感で描き出される。
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[注目③]尋問、尾行、弁護士との接触禁止、クルド系トルコ人の夫を襲う国外追放の危機、裁判……キャサリンを追いつめる数々の脅威
リーク(裏切り)を犯したキャサリンを、国家は決して許さなかった。警察では厳しい尋問を受け、行く先々に尾行がついて回る。挙句の果てには、愛する夫ヤシャルにも国外追放のピンチが――。手段を選ばない巨大な敵の脅威と、追いつめられたキャサリンの苦悩が、生々しくあぶり出されている。
[注目④]告発者を守るため、弁護士が英米政府に仕掛けた壮大な戦い諜報職員が遵守するべき法を破ったため、不利な立場に置かれてしまったキャサリンを守る唯一の方法――それは、英米政府を相手に戦争の不法性を問うこと。歴史を動かす世紀の裁判に臨む弁護士エマーソンの決意と勇気が、見る者に強く訴えかける。
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【フッド監督のこだわり2】キャサリン・ガンら当事者に徹底取材した「真実の物語」
検察側の起訴取り下げというまさかの結末を迎えた事件を、エンタテインメントとして結実させることに心を砕いた。“真実の物語”にこだわるフッド監督を支えたのは、1年もの徹底的なリサーチと、当事者たちの全面的な協力だった。
キャサリンとは5日間にわたり対話を重ねた。リークによって友人を失った孤独、事前に相談できず夫との間に生まれた溝――正しい行動の裏で不当に払われた“代償”も、手をゆるめず克明に描き出した。キャサリン本人も「過去に連れ戻された」と、そのリアリティに太鼓判を押している。
さらに、当時のブッシュ大統領やブレア首相が登場する実際のニュース映像を使用。この物語が現実であることを思い出すたびに、鑑賞者は冷水を浴びせられたかのように慄然とする。スクリーンの中の出来事は遠い過去ではなく、今まさに世界のどこかで起こりつつある“現実”なのだ。
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キーラ・ナイトレイが「語るべき物語」に突き動かされ到達した新境地! レイフ・ファインズ、マット・スミスら“同志”と、不法な戦争の闇を暴く
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比類なき勇気を持つキャサリンを演じたのは、「プライドと偏見」などジョー・ライト監督とのタッグ作から、アクション超大作「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズまで、多彩な演技を見せてきたキーラ・ナイトレイ。アカデミー賞に2度ノミネートされており、可憐な容姿から発されるパワフルな演技は折り紙つきだ。
ナイトレイは「語るべき、そして表に出すべき重要な物語だと思ったのです」と明かす。難解な関連資料を読みこみ、キャサリン本人と面会し質問するなど、並々ならぬ情熱で新境地ともいえる役どころに挑んだ。
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正しい行いだと自らに言い聞かせながらも、スーパーヒーローではないからこそ生まれるキャサリンの苦悩や葛藤――そんな繊細な心の動きが現れているのが、リークした犯人探しのため尋問される同僚を前に、自らの行いを告白するか、思い悩むシーンだ。
同僚を守りたいという正義感、刑務所送りになるかもしれないという恐怖……様々な考えが去来したキャサリンの瞳には迷いが浮かび、唇は震えている。しかし、息を吸い覚悟を決め、告発者だと打ち明ける――。理性を超え、常に誠実であろうとする高潔な魂を、ナイトレイが見事に演じ上げている。
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そして、本作の“覚悟”に心を動かされた、イギリスの豪華俳優陣が結集。マット・スミスは「多くの事柄がまさに今を感じさせる内容だったのです」と語る。名優レイフ・ファインズは、キャサリンを「稀有な勇気の持ち主」と称え、「政府の透明性やその欠如について、現在にもつながるところがあります」と高い意欲を示した。
珠玉のキャストたちが使命感に燃え、現代社会を蝕む不正を“告発”しようと立ち上がっている。
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