Content-Length: 252430 | pFad | http://ja.wikipedia.org/wiki/Outlook_Express

Outlook Express - Wikipedia コンテンツにスキップ

Outlook Express

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Internet Explorer > Outlook Express
Outlook Express
開発元 マイクロソフト
初版 1996年8月13日 (28年前) (1996-08-13)
最終版
Win: 6.0 SP3
2008年5月5日 (16年前) (2008-05-05)
Mac: 5.0.6
2002年10月 (22年前) (2002-10)
対応OS Windows 3.1, Windows NT, Windows 95, Windows 98, Windows Me, Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003,
Mac OS 8, Mac OS 9
後継 Windows MailWindows Live メール
サポート状況 終了
種別 電子メールクライアント,
ニュースリーダー
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト support.microsoft.com/kb/835830 ウィキデータを編集
テンプレートを表示

Outlook Express(アウトルックエクスプレス)は、かつてMicrosoftが提供していた電子メールニュースグループの送受信用クライアントである。略称としてしばしばOEOLEXPなどが用いられる。

最初のバージョンは1996年にInternet Explorer 3.0に付属した電子メールソフトMicrosoft Internet Mail and Newsとしてリリースされたもので、Internet Explorer 4.0付属バージョンからOutlook Expressに名称を変更した。

バージョン6.0にて更新は終了した。後継ソフトはWindows MailWindows Live メール[1]である。

機能

[編集]

通信プロトコルは、SMTPPOP3IMAP4NNTPに対応している。SSLSecure MIMEにも対応し、暗号化した通信を行うことができる。

Outlookとの違い

[編集]

Outlook Expressは、Microsoft Outlookと名前は酷似しているが全く別のソフトウェアであり、何の関係もない[2]。廉価版という位置づけでもない。

Outlook Expressはホーム ユーザー向けにInternet Explorerの一部として開発されたもので、Outlookは企業ユーザー向けにMicrosoft Office の一部として開発された。そのため、Outlook Expressにはニュースリーダー機能があるがOutlookにはなく、Outlookには予定表やタスク リスト機能があるがOutlook Expressにはない、などの機能差異につながっている[3]

バージョン履歴

[編集]

Windows版

[編集]

Internet Mail & News

[編集]

ライバルであるNetscape Navigatorが電子メールクライアントを搭載したことに対抗して[2]、1996年8月にInternet Explorer 3.0とともにリリースされたインターネット専用の電子メールソフト、ニュースリーダー。[4][5]Internet Explorerと似た統一された操作感が特徴である。

Outlook Express 4

[編集]

1997年10月1日、Windows 95/NT 4.0用「Internet Explorer 4.0」に付属する形でリリースされた[6]

1998年7月に発売されたWindows 98にも標準でバンドルされた。

Windows 3.1 / Windows NT 3.x系向けにもリリースされた。

2003年3月31日、サポートを終了した[7]

Outlook Express 5

[編集]

1999年3月18日、「Internet Explorer 5」に付属する形でリリースされた[8]。対応OSは、Windows 95/98/NT3.51/NT4.0。

Windows 3.1向けにもリリースされた。

Outlook Express 5.5

[編集]

2000年7月17日、「Internet Explorer 5.5」と同時にリリースされた[9]。対応OSは、Windows 95/98/NT4.0/2000。2000年9月23日に発売されたWindows Meにも標準でバンドルされた[10]

Outlook Express 6

[編集]

2001年9月20日、Internet Explorer 6.0とともにリリースされた[11]。対応OSは、Windows 98/Me/NT4.0/2000。2001年11月に発売されたWindows XPにも標準でバンドルされた。

Outlook Express 7

[編集]

のちにWindows Vistaとなる開発中の次期Windows「Windows Longhorn」の初期のバージョンには、Outlook Express 7が付属していた[12]。連絡先やその他のデータの管理と保存にWinFSの機能を使っていた[13]。しかしこれは製品には搭載されず、Windows Mailへと置き換えられたため、このバージョンは実際に製品として公開されることはなかった[14]

Mac版

[編集]

1998年9月4日に発売されたOffice 98 Macintosh EditionにOutlook Express 4.0が含まれていた[15]

1999年1月5日、Internet Explorer 4.5とともにOutlook Express 4.5がリリースされた[16]

2000年3月28日、Outlook Express 5.0.1はInternet Explorer for Mac 5.0.1と統合されリリースされた[17]

2001年3月1日、Outlook Express 5.0.2がリリースされた。

2001年11月9日、Outlook Express 5.0.3がリリースされた[18]

2002年4月16日、Outlook Express 5.0.4がリリースされた[19]

2002年7月12日、Outlook Express 5.0.5がリリースされた[20]

2002年10月1日、Outlook Express 5.0.6がリリースされた[21]。Mac版における最終バージョンである。

2003年6月30日、すべてのバージョンのサポートを終了した[7]

Sun Solaris/HP-UX版

[編集]

1998年6月、Solarisにも移植され、Internet Explorer for UNIX 4.0に付属する形でリリースされた。

最終バージョンは「Internet Explorer 5 Service Pack 1 (SP1) for UNIX with Outlook Express」である[22]

問題点

[編集]

データベースの破損

[編集]

Outlook Expressの受信トレイには2GBという容量制限がある[23]。上限を超えると、メールを正しく受信できなくなる。

セキュリティの問題

[編集]

Outlook Expressは、Windows標準搭載であるためにユーザーが多く、普及度の高さから攻撃対象となりやすいという面もある。例えば、暴露ウイルスAntinnyは、Outlook Expressのメール履歴を公開するように設定されている。しかしこの問題に対し、「Outlook Expressを使わなければ大丈夫」という短絡的な対処は誤りである。著名ではないソフトウェアは攻撃の対象になることは少ないかもしれないが、攻撃の対象になったとしてもその事実に気づくことも難しくなる。Microsoft Updateで既知の脆弱性に速やかに対処するとともに、ウイルス対策ソフトを用いて防衛することが重要である。

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Outlook Expressの後継となる「Windows Live Mail Beta」リリース”. internet.watch.impress.co.jp. 2019年3月14日閲覧。
  2. ^ a b ASCII. “Outlookの25年の歴史を整理する (1/2)”. ASCII.jp. 2024年11月3日閲覧。
  3. ^ Outlook Express and Outlook”. Support. Microsoft (September 28, 2010). November 27, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
  4. ^ Internet Explorer 3.0 日本語版正式公開”. pc.watch.impress.co.jp. 2024年11月3日閲覧。
  5. ^ The History of Internet Explorer”. 16 August 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
  6. ^ Internet Explorer 4.0正式版、試用レポート”. internet.watch.impress.co.jp. 2019年3月14日閲覧。
  7. ^ a b 製品のライフサイクルの検索”. 2019年3月19日閲覧。
  8. ^ より速く、スマートに。Windows(R)用Webブラウザ、電子メールアプリケーションの最新版”. web.archive.org (2005年3月11日). 2019年3月14日閲覧。
  9. ^ マイクロソフト、Internet Explorer 5.5日本語版公開”. pc.watch.impress.co.jp. 2019年3月14日閲覧。
  10. ^ ASCII. “マイクロソフト、コンシューマー向け次世代OS『Windows Me』日本語版を年末商戦に合わせて発売”. ASCII.jp. 2019年3月14日閲覧。
  11. ^ ASCII. “IE6日本語版がついにリリース!!”. ASCII.jp. 2019年3月14日閲覧。
  12. ^ Windows Longhorn Build 4051 Gallery 3”. IT Pro (2010年10月6日). 2019年3月14日閲覧。
  13. ^ Jennings, Roger (February 1, 2004). “Get a Grip on Longhorn”. MVP Magazine. February 9, 2015閲覧。
  14. ^ Thurrott, Paul. “Windows Live Hotmail Review - Part 2: Windows Live Mail and Outlook Connector”. Supersite for Windows. Penton. February 17, 2008時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
  15. ^ マイクロソフト、Office 98 Macintosh Edition”. pc.watch.impress.co.jp. 2019年3月14日閲覧。
  16. ^ Macintosh版IE 4.5、OE 4.5が登場”. internet.watch.impress.co.jp. 2019年3月18日閲覧。
  17. ^ Macintosh版Internet Explorer 5.0が正式リリース”. Impress Watch (2000年3月28日). 2010年11月15日閲覧。
  18. ^ Mactopia: download - Outlook Express 5.0.3”. Mactopia. Microsoft (2001年11月9日). 2001年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
  19. ^ Mactopia: download - Outlook Express 5.0.4 for Mac OS 8.1 to 9.x”. Mactopia. Microsoft (2002年4月16日). 2002年6月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
  20. ^ Mactopia: download - Outlook Express 5.0.5 for Mac OS 8.1 to 9.x”. Mactopia. Microsoft (2002年7月12日). 2002年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月3日閲覧。
  21. ^ Mactopia Japan : Outlook Express 5.0.6 for Mac (OS 8.1~9.x 用)”. Mactopia. Microsoft (2002年10月1日). 2006年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年2月7日閲覧。
  22. ^ Internet Explorer 5 Service Pack 1 (SP1) for UNIX”. web.archive.org (2002年10月1日). 2019年3月14日閲覧。
  23. ^ xTECH(クロステック), 日経. “【Outlook Express編】 OEを使い続けながら危機を乗り切る”. 日経 xTECH(クロステック). 2019年3月14日閲覧。

外部リンク

[編集]








ApplySandwichStrip

pFad - (p)hone/(F)rame/(a)nonymizer/(d)eclutterfier!      Saves Data!


--- a PPN by Garber Painting Akron. With Image Size Reduction included!

Fetched URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/Outlook_Express

Alternative Proxies:

Alternative Proxy

pFad Proxy

pFad v3 Proxy

pFad v4 Proxy