Content-Length: 140592 | pFad | http://q.hatena.ne.jp/1255022476
しかし,今は,現代というものがどういうコンテキストの中に埋め込まれているかを知るための知識であると認識するに至りました.未来の予測は各人が頭を絞っていくしかないと思うのですが,今と過去の把握は勉強である程度どうにかなるものです.そして,過去と今を知ることは,未来を予測する助けとなると考えるに至りました.
そのような問題意識を踏まえて,教科書にあるような過去から時系列順に学んでいくスタイルではなくて現状を分析するための知として世界史に興味を持っています.
こういった僕の興味を含めて,民族紛争や政治経済の問題に関してコンテキストを含めて理解できるようになる本を紹介していただきたいと思います.
あと,細かい条件を述べておきます.
-知識がなくても読める本が好ましいです.
-リンクは必須で紹介する本へのリンクを張ってください.
-科学・キリスト教・西洋哲学周辺も歓迎します.
アメリカ人の歴史家は現代文明を意識して情報発信する性質があるらしく、ビジネスマンにも受け入れられるヒット作が何件かあります。
現在世界のあちこちで起きる紛争を歴史的に概観したのが、ハンチントンのこの話題作。
8つ文明間のコンフリクトで西欧がどう生き残るかを論じてます。
日系歴史学者フクヤマの本もけっこう現代的です。歴史の動因としての体制や主義の相違が
もうすぐ解消される時代が近い、みたいな意味で「終わり」を告げてます。
歴史の終わり〈下〉「歴史の終わり」後の「新しい歴史」の始まり
現代的な歴史とは別種ですが、科学史はかつてはダンネマンとかブロノフスキーとか包括的ないい本が店頭にあったのですが、いまはないです。
20世紀後半の発展を視野にいれた科学史の本って今こそ必要なんですけどね。
科学論的なクーンを必読書として出しておきます。
誰でも使う「パラダイム」のソースですが、いろんな意味で学問史に影響を与えました。
物理学における古典力学vs量子力学を科学革命の例として考えると、学問の発展って
転換点があるってこと。それに相対主義的な見方、つまり完全な真理を体現した学問なんて
ありえない、を示唆していることがあちこちに波紋を呼びました。
先ずは、戦後日本とアメリカ史から民族の独立とは何かを考えよう。
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%83%86%E3%83%AC%E3%...
アメリカと日本の関係は確かに重要ですね.ありがとうございます.
なるほど,紹介文からして教養としての世界史というのが前面に出ていますね.参考にさせていただきます.ありがとうございます.
こちらはいかがでしょうか。
●ものがたり宗教史 (ちくまプリマー新書) (新書) 浅野 典夫 (著)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/448068820X?ie=UTF8&tag=sekais...
※参考URL
●世界史講義録
http://www.geocities.jp/timeway/
こちらは結構面白いです。高校の時、見とけばよかったと思います。動画もあります。
●NHK高校講座 | 世界史
ものがたり宗教史はまさに求めていたもののひとつです.ありがとうございます.
世界史講義録のほうはブクマはしたのですが,いまだに読んでいません...
NHKのほうも参考にさせていただきます.
ありがとうございました.
私もただいま世界史を勉強しているのですが、こちらの本がわかりやすくて興味が惹かれます。
文字も大きめでイラストや写真もたくさん使われていて見やすいです。
ご質問の意図にそっていませんでしたら申し訳ありません。
楽しんで読めると覚えやすいと思います。
http://item.rakuten.co.jp/book/6068623/
読むだけ世界史近現代増補版
http://item.rakuten.co.jp/book/6068624/
読むだけ世界史古代~近世増補版
入門には手軽そうでよいですね.参考にさせていただきます.
ありがとうございました.
bluesy-kさん、はじめまして。私がおすすめするのは、岡田英弘さんの『歴史とはなにか』(文春新書)です。
http://www.amazon.co.jp/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%...
この本を読むと、歴史とは何かという根本的な問題ばかりでなく、国家、国民について明快な視点をえることができます。この本は「歴史とは何か」、「国家とは何か」、「国民とは何か」という問いについて答えてくれます。ですからこの本を読むと、本質的な点から、いまの国際政治・経済の動きを理解することができます。
私がなぜ岡田さんの本をおすすめするかというと、岡田さんが「重要なことは何か」を教えてくれるからです。歴史的な事実はすべてが同じ重要度をもつわけではありません。ですからbluesy-kさんがおっしゃるように、歴史を過去から時系列で学ぶのは効率の悪いやり方です。過去の歴史のなかで何がいまの世界に決定的な影響をあたえているか。このような私たちが切実に知りたいと思う問いに答えてくれないからです。ですから歴史的事実のなかから重要なことを選別し、それを教えてくれる岡田さんのような存在は貴重だと思います。
MIRACLE さん,はじめまして.
意図を丁寧に汲んでくださりありがとうございます.
是非読みたいと思います.
興亡の世界史シリーズ20巻の「人類はどこへいくのか」をあげます。
http://shop.kodansha.jp/bc/books/koubou/hensei.html#20
などがざっくり見通せます。
でもベネディクト・アンダーソンの「想像の共同体」ぐらいは読まないと国民国家は分からないかもしれません。
興亡の世界史シリーズ,ざっと眺めた感じ,どれもトピックを絞って書いてあってオモシロそうですね.ありがとうございます.
ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』もあわせて読んでみたいと思います(時間と気力があれば).
以下はいかがでしょう?
パート2もでているようで、ほかにもこの「そうだったのか」のシリーズがいくつかあります。
池上彰「そうだったのか 現代史」
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=9...
翻訳本で少し難しいかもしれませんが、以下2冊も参考になるかなと思います。
エマニュエル・トッド「帝国以後」
http://fujiwara-shoten.co.jp/main/news/archives/2009/03/12.php
こちらもフランスの方ですが、まずは書評でもみて判断ください。
ジャック・アタリ「21世紀の歴史」
いろいろとありがとうございます.
ジャック・アタリはいつかは読んでみたいと思っていた,というのを思い出しました.
ありがとうございます.
アメリカ人の歴史家は現代文明を意識して情報発信する性質があるらしく、ビジネスマンにも受け入れられるヒット作が何件かあります。
現在世界のあちこちで起きる紛争を歴史的に概観したのが、ハンチントンのこの話題作。
8つ文明間のコンフリクトで西欧がどう生き残るかを論じてます。
日系歴史学者フクヤマの本もけっこう現代的です。歴史の動因としての体制や主義の相違が
もうすぐ解消される時代が近い、みたいな意味で「終わり」を告げてます。
歴史の終わり〈下〉「歴史の終わり」後の「新しい歴史」の始まり
現代的な歴史とは別種ですが、科学史はかつてはダンネマンとかブロノフスキーとか包括的ないい本が店頭にあったのですが、いまはないです。
20世紀後半の発展を視野にいれた科学史の本って今こそ必要なんですけどね。
科学論的なクーンを必読書として出しておきます。
誰でも使う「パラダイム」のソースですが、いろんな意味で学問史に影響を与えました。
物理学における古典力学vs量子力学を科学革命の例として考えると、学問の発展って
転換点があるってこと。それに相対主義的な見方、つまり完全な真理を体現した学問なんて
ありえない、を示唆していることがあちこちに波紋を呼びました。
4冊もご紹介ありがとうございます.いずれも興味深いです.
20世紀後半の科学は細分化がかなり進みすぎて,一冊でって言うのは難しいのかもしれませんね.物理学史の本ならいくつか見当たりますが.
あと,パラダイム論に相対主義に関して少し補足を.クーン自身はあくまで科学の合理性を主張する立場で相対主義を含意する意図はなかったそうです.Ref:伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』http://www.amazon.co.jp/dp/4815804532
ありがとうございました.
上の方が挙げられている青木裕司先生の現代国際政治解説本です。社会人向けの本で貴方の疑問にちょうど応える書籍だと思います。
知識ゼロからの現代史入門―アメリカ・ロシア・中国・パレスチナの60年 (幻冬舎実用書―芽がでるシリーズ)
なるほど,まさに,入門者向けという感じですね.いろいろ重い本を読む前にまずざっくり読んでみようと思います.
ありがとうございました.
他にもこれを挙げる方はいるかもしれません。ジャック・アタリ著「21世紀の歴史」
http://www.amazon.co.jp/21%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%81%AE%E6%AD%B4%E...
第II章で、世界の「中心都市」が、歴史的にどこを変遷してきたか、というシンプルでビビッドな説明で、80ページほどで世界の歴史を概観してしまいます。記述の軸は、資本主義に置かれています。
他の方があげてらっしゃいましたね.しかし,ありがとうございます.
複数の人が勧められるということはやはりよい本なのだろうと推察します.
その様な目的でしたら、まず最初にダイナミックな理論や分析の核になる考え方を学ぶほうが有益だと思います。
戦争を巨大な公共投資と見て分析した本。
天然資源の量や貧困などのパラメータが、どの程度紛争に繋がるかが説明されています。
http://tkido.blog43.fc2.com/blog-entry-632.html
↑こちらのページに分かりやすい要約があります。
この本の第六章の内戦についての記述は、民族紛争を理解する上で大きな助けになる参考と思います。
amazonの唐沢 大という方のレビューは、この部分をピンポイントで書いているので読んでみてください。
歴史というよりも文化人類学的ですが、非常にダイナミックな視点で世界を説明しています。
沖縄で品種改良したパイナップルを北海道に持っていっても育たないが、ヨーロッパの小麦は日本でも育つみたいなものですね。
こんな感じで各種要因について説明していき、その結果として近代以降の格差に繋がるという話です。
中々面白いですよ。
面白そうですね,fut573 さんの紹介文を読んでいるだけでわくわくしてきました.
ありがとうございました.
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Alternative Proxies:
4冊もご紹介ありがとうございます.いずれも興味深いです.
20世紀後半の科学は細分化がかなり進みすぎて,一冊でって言うのは難しいのかもしれませんね.物理学史の本ならいくつか見当たりますが.
あと,パラダイム論に相対主義に関して少し補足を.クーン自身はあくまで科学の合理性を主張する立場で相対主義を含意する意図はなかったそうです.Ref:伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』http://www.amazon.co.jp/dp/4815804532
ありがとうございました.