アンゾフの成長ベクトル
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経営戦略を考えるときに役立つ知識だよ
儲けるための作戦を分類するよ
製品と市場が、それぞれ既存か新規かを考えるよ
「市場浸透」「新製品開発」「新市場開拓」「多角化」の4つに分類するよ
簡単に書くよ
アンゾフの成長ベクトル(読:アンゾフノセイチョウベクトル 英:Ansoff matrix)とは
「アンゾフの成長マトリックス」のこと。
用語の中身としては
経営戦略を考える際に役に立ちそうな考え方のひとつ
であり
「製品」と「市場」が、それぞれ「既存」と「新規」のどちらに当てはまるかに着目して、儲けるための作戦を「製品-既存、市場-既存(市場浸透)」「製品-新規、市場-既存(新製品開発)」「製品-既存、市場-新規(新市場開拓)」「製品-新規、市場-新規(多角化)」の4つに分類する考え方
です。
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詳しく書くよ
最初に留意事項です。
「アンゾフの成長マトリックス」と言われて「あぁ、アレのことね」と分かる方は最後まで読む必要ありません。
「アンゾフの成長マトリックス」の別の呼び名が「アンゾフの成長ベクトル」です。
「アンゾフの成長マトリックス?それ何?おいしいの?」な人は、このまま読み進めてください。
用語の中身について説明します。
それでは、いってみましょう。
突然ですが、商売をしている人は「儲けるための作戦」を考えます。
例えば「新しい製品を作って売ろう!」とか「今までは東京でしか売ってなかったけど全国で売るようにしよう」とかです。
この「儲けるための作戦」を「とあるルール」に従って分類してみよう!な考え方が「アンゾフの成長ベクトル」です。
上でも書きましたが「アンゾフの成長マトリックス」と表現されることもあります。
……と言われても、ふんわりし過ぎて、よく分かりませんよね。
大丈夫です。
これから詳しく説明していきます。
まず、横軸に「製品」を取ります。
縦軸に「市場」を取ります。
ちなみに、横軸と縦軸は逆でも問題ありません。
次に、それぞれの軸を「既存」と「新規」で分けます。
そうすると
1.製品-既存、市場-既存
2.製品-新規、市場-既存
3.製品-既存、市場-新規
4.製品-新規、市場-新規
の4つの四角ができますよね。
あとは、この表に従って、あれやこれやと考えるだけです。
「例えば、自分たちの考えた作戦は『製品-新規、市場-既存』に該当するね~」だったり「『製品-既存、市場-新規』な方向性で儲けるには、どんな作戦にすれば効果があるかね~」だったりですね。
このような
儲ける作戦の方向性を「製品-既存、市場-既存」「製品-新規、市場-既存」「製品-既存、市場-新規」「製品-新規、市場-新規」の4つに分類することで頭を整理しような考え方
が「アンゾフの成長ベクトル」です。
なお、それぞれの四角には
1.製品-既存、市場-既存:市場浸透
2.製品-新規、市場-既存:新製品開発
3.製品-既存、市場-新規:市場開拓
4.製品-新規、市場-新規:多角化
という呼び名が付いています。
製品が「既存」で市場も「既存」な作戦は「市場浸透」に分類されます。
例えば、売る人を増やしたり、広告をたくさん出したりすることで儲けを増やそうとする作戦が該当します。
製品が「新規」で市場が「既存」な作戦は「新製品開発」に分類されます。
文字通り、新しい製品を投入することで儲けを増やそうとする作戦が「新製品開発」です。
製品が「既存」で市場が「新規」な作戦は「市場開拓」に分類されます。
例えば、東京でしか売っていなかったのを全国で売るようにしたり、日本でしか売っていなかったのを外国でも売ったりしたりです。
製品が「新規」で市場が「新規」な作戦は「多角化」に分類されます。
例えば、元々は輸入ピアノの修理をやっていたけどエンジンを作るようになったりです。
せっかくなので、全部まとめて覚えてあげてください。
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一言でまとめるよ
まぁ「アンゾフの成長ベクトル」って単語が出てきたら「儲けるための作戦を『市場浸透』『新製品開発』『新市場開拓』『多角化』の4つに分類する考え方なんだな~」と、お考えください。
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