石破首相は２８日の衆院予算委員会で、医療費が高額になった場合、患者の負担を抑える「高額療養費制度」の見直しを巡り、今年８月からの負担上限額引き上げは予定通りに実施し、２０２６年８月以降の対応は今年秋までに再検討する方針を表明した。

　首相は、引き上げ延期を求めた立憲民主党の野田代表に２６年８月以降について、「患者団体を含む関係者の意見を十分に承ったうえで改めて検討する」と述べた。

　同制度では、直近１年間に３回、月の負担上限額を超えると、４回目から上限額が下がるが、上限額引き上げで一部患者が上限額に届かず、負担が増えるとの懸念がある。首相は「新たに判定基準を設ける」と配慮する意向を示した。