久しぶりに「てりやきマックバーガーセット」が食べたくなってマックに行くと、ちょうどお昼時なので店の入り口前に行列ができている。この炎天下の中、直射日光に当たりながら並ぶのはきついな、と思ったけど、頑張って待った後に、氷でキンキンに冷えたコーラを流し込みながらエアコンの効いた店内で一息つくときの快感を思い出して、列の最後尾についた。 とはいえ、やはり暑い。アスファルトからの照り返しで地面から上がってきた熱が頬を嫌な感じになでる。ソーシャルディスタンスをそれとなく保った列は、じり、じりとしか進まない。 ようやく、直射日光が当たる外から、入り口を通過して店の中まで列が進んだところで「すいません」と後ろから女性の声がする。振り返ると、髪をところどころハワイアンブルーに染め、°MEGADEATHというロゴの入った黒のTシャツ姿の女性が立っている。 「あの、セミ」 女性が私の肩を指さしているので、首を
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