【ワシントン=中島達雄】米疾病対策センター(CDC)の医師らは7日、エボラ出血熱からほぼ回復し、血液からウイルスが検出されなくなって数か月たった男性の目の中で、エボラウイルスが生き残っているのを発見したと、米医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」(電子版)に発表した。 医師らは「体内に粘り強く生き残るウイルスについて、さらなる調査が必要だ」と警戒を呼び掛けた。 男性は米国の医師(43)で、昨年9月、西アフリカのシエラレオネで医療活動中に感染。米アトランタの病院で未承認薬などによる治療を受け、1か月半後に血液からウイルスが検出されなくなって退院した。しかし、その約2か月後、左目が痛くなり、青い瞳が緑に変色した。検査の結果、目の内部を循環する水「房水」からエボラウイルスが見つかった。現在は目の症状も回復しつつあるという。