トイレに座ろうとして消えかけた話
あ...ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
俺はね自他共に認めるほど腸がゆるゆるの腸弱い系男子として一部で有名なんだけど(実家とかで)
食ったら割とすぐ出るタイプというか「人間ところてん」的な側面があって、ガッツリご飯を食べちゃった後は、その内容物が胃に落下する速度をそのままに対外的に排泄していく高性能循環システムを搭載しているみたいなんよ。
そんで、今日もご多分に漏れずまぁお腹が痛かったわけですね。もうすっごい痛いのなんのって。
行きつけの定食屋で遅めの昼食を摂って家にヨタヨタ歩いて帰っていたら、んぐるるぎゅぎゅーってお腹が断末魔の叫びをあげはじめた。今まさに内側から食い破るかのように、俺が産み出した魔王的な何かが急激に存在感を増していったの。
遅めの昼食とって、お腹が痛かったからコンビニに寄ったんだけどトイレ貸してないってよ。切羽詰まっているときの、その絶望感たるや。気を紛らわせるためにツイートする。あまりアイツのことを考えたらダメだ。家まで残り300m。やつはもうすぐそこまで迫っている。
— Ryohei Kono (@tube_ryo) 2015年11月14日
お腹の断末魔は、近い。
最初はツイートする余裕もあったけど、途中から気の遠くなるような激痛が全身に拡がってきた。
こういう時人って思うじゃないですか「死にたいな」って。なんでこんな苦痛を味わわなければいけないんだって。でもあとちょっと。家まであとちょっと。
そうこうしている内に無事、家には到着。なんでこんな時に履いていたのか分からない紐ギッチギチのブーツを脱ぎ捨てて、マイケル・ジャクソンよろしく細かいステップで部屋を翻弄。そして、トイレに直行した。
さぁ、出でよ魔王!そう腰を落とした瞬間、それは起こったよね。
いくら落下しても、あるはずの便座がない。
いつもそこにいたはずなのに。むしろ便器に吸い込まれているような気さえする。
あれぇ?俺、このまま消える???
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結論から言うと、消えはしなかった。
単に便座が上がっていて、むき出しになった便器に挟まっただけだったんだけど感覚としてはものすごく不思議だった。
考えてみれば俺はもう30年近く、欠かさず便座に座っている。だから、知らず知らずの内に「便座との距離感」を体が勝手にアジャストしていたみたい。
図に書くとこんな感じかな。
でも今回は便座が上がったままだったので、その誤差を処理できず現実とのギャップで「消える」と錯覚したのだろう。
便座の厚さは約4cm。普段なら屁でもない段差でも、人間の鋭敏なセンサーは咄嗟に狂わされるんだ。
みなさんも便座には気をつけてほしい。
その警鐘を鳴らすため本日筆を取った次第である。お願いだから、消えないで。
完全に余談だけど消えそうになった副作用か、さっきまであんなに外出したがっていた魔王は絶賛お家に引きこもり中だ。
今も、お腹の中で元気に断末魔の叫びをあげている。腹食い破るつもりかな?こえぇ。