- どんなときに謝罪すべきか
- 謝罪すべきときにはどのように謝罪すべきか?
この2点についてストーリー仕立てで説明している本。本のタイトルからすると、口先だけでどうにかごまかすための本のように思えるけれども中身は違う。「謝罪するのは本来あるべきである理想の自分を取り戻すための行為であり、謝罪した結果を受け入れてもらえるかどうかを気にするべきではない。ただし、謝罪の意志を正しく伝えるためには、いくつかの技術と誠意と行動が必要」というのが本書のポイント。
一分間謝罪法を私なりの理解でまとめる。
準備段階(誤りを認め、謝罪すべき内容をまとめる段階)
- 自分は謝罪すべきかどうかをまず考える
- 自分はどんな誤りを犯したのかを認識する(この段階で納得できないのであれば、謝罪を求める人の話を聞く)
- なぜ、そんなことをしたのかを正直になって明らかにする。
- 自分が直面したくないと考えている事柄は他にないか見直す。
- 今からしようとしている謝罪は、ただ相手をなだめるためだけの謝罪はするべきでないということに留意する。
- 降伏をし、自分の非を認める
- 自分が間違いを犯したこと、その埋め合わせが必要なことを自分自身に正直になり認める
- 自分の行動にすべての責任を負い、たとえ結果はどうなろうと、自分が傷つけた相手にあやまらなくてはならないことを心から理解する
- 自分がありたいと思う自分像になろうに対して誠実であろうとする
- 今は、自分の行動とこうありたいと思う自分とは、一致していない理解する
- 本来の自分は、そのようなひどい振る舞いをする自分よりもマシな人間であることを再確認し、自分自身を許す。(自分自身ではなく、自分自身が行った行動に対して責める)。
行動段階(謝罪と償いを実効する段階)
- 自分が犯した過ちに対して降伏し、自分の非を認めていることを相手に伝える
- できるかぎり、すぐに謝る
- 自分が傷つけた相手に、自分が何について謝っているのかを具体的に伝える(ただ、ひたすらに「すみません」を連発したりしない)
- そして、自分がしたことについて今の自分がどのように感じているかを相手に伝える
- 自分がありたいと思う自分像になろうとしていることを伝える
- 償いをすることによって、こちらが相手をどれだけ傷つけてしまったかを理解し、自分の態度をあらためることで、もう二度とそうした行動をくりかえさないという決意をはっきりと示す