ABEJAのCTO室の村主です。ABEJAアドベントカレンダー2024 6日目のブログになります。
本日は、「新技術・サービス検証支援」という支援施策の内容と狙いを書いていきます。 ABEJAに興味ある方や、AI系ツールの支援設計を行う方に参考になればと思います。
「課題」と「狙い」に想いが詰まっているのでそこだけ見ていただくでもOKです。それ以降は施策の工夫点になります。
「新技術・サービス検証支援」の特徴
課題
元々ABEJAではご多分に漏れずChatGPT Plusの利用を支援する施策を行なっていました。しかし昨今、2週間単位くらいで色々なAIツールがバズります。Gemini ProやClaude3.5 sonnetやArtifactsもさることながらPerplexityやGitHub Copilot、Google Colab Pro+、Cursor（AIエディタ）、Tactiq（会議文字起こし）、v0、Replit Agentなどなど...。 すぐ消えていくものもありますが、中にはセンスの良いものもあります。
好きな人は自腹でガシガシ試していくのですが、このスピードでサービスがどんどん出てくると流石にお財布事情も...。
お金を気にして試せないのは勿体無いし、良いものがあれば使ってみたいし、良いエッセンスがあれば取り入れていきたい。そこで「新技術・サービス検証支援」という施策をやることにしました。
狙い
先述の通り個人で有料契約して試す方も多数いると思いますが、会社としても色々なサービスを試してもらいたい。よりたくさんのサービスを試せるように、ひとつのサービスに絞らず支援したいと考えました。
また、新しい技術・サービスを試すことで業務効率を上げることもそうですが、新しいサービスの世界観に触れ顧客への提案や新しいプロダクト・ツールのコンセプトや妄想に活かして、より良いものを創りあげられればと思い立ち上げました。
色々なサービスが多数出てきますが、コンセプトが違い解決したい課題もそれぞれです。その課題とソリューション（Problem Solution Fit）を感じ取り、少しスパイスを変える、コンセプトを変える、ターゲットを変えるなど、妄想をしてほしいです。隙間産業として狙えることは多数あります。これらの新しいサービスを利用しながら妄想で夢を膨らませてほしいです。
利用したいサービスを申請する（セキュリティチェック）
本当は申請なく使えたら良いのですが、いくら色々使いたいからと言ってもなんでもOKだと危ないですよね。昨今だと再学習用にデータを使い回しますよとかも全然あり得ますし。そもそもセキュリティが脆弱なサービスもあります。
ABEJAでは申請をもらうとそのサービス・会社のセキュリティチェックを行い、レベル分けを行い、どこまでの情報レベルを入れてOKかという判断をした上での許可制にしています。
予算は限りがある（チーム予算）
どうしても予算は上限があるものです。残念ながら好きなだけ利用してもらうことはできません。
初めに出ていた案では、よくある「個人ごとに何か1サービスを使えるようにする」でしたが、人によっては使わない人も居たり、逆に複数試したいという人もいます。なかなかバランス良く配分することが難しいなと。
そこで出てきた案が「チームに予算を持たせて、チームの中で話し合って配分する」という案でした。これがなかなかによく、「チーム内で何を検証するのか」「僕は今月使わないので、そっちで使っても良いですよ」など、チーム内外でバランス良く柔軟に予算配分を行なってもらえる形になりました。
チーム予算はなかなか良い設計だと思います。
検証結果を添える（アウトプット）
検証して自分だけに知見が溜まるのは勿体ないです。インプットしたならアウトプットするのが正義です。なので他者にも情報が渡り肌感がつかめるように毎月対象者全員に検証した結果を共有してもらうようにしています。
ただし、これはどのようなアウトプットが他者に取って有益かはまだ固まりきっていないので、アウトプットのテンプレを試行錯誤している最中です。
実施した結果
まだ初めて数ヶ月ですが、誰が何を試しているかわかる。それがどのようなツールなのか、どう活かせそうかがわかってきました。エンジニア系ですら知らないサービスがビジネス側から申請されたりと、良い発見になりその情報を他部門に共有できたりと、良い循環が生まれてます。
今後も色々なサービスを試し知見を溜め、よりよい顧客体験やプロダクト開発に活かせていければと思います。
このようなスタンスで色々な制度設計を行なっており技術系の支援にも積極的ですので、もしABEJAに興味ある方は以下までご連絡ください。
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