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IT大手のTISは2月21日、ブロックチェーンゲーム開発のdouble jump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)に出資し、ステーブルコイン決済支援サービスを共同展開すると発表した。
このサービスは、店舗がスマートフォンやタブレットを使用してステーブルコインでの決済を受け付けることを可能にする。専用端末は不要で、消費者から店舗への直接送金が可能な仕組みとなっている。
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TISは国内決済システム市場において、クレジットカードの基幹システム開発で約50%、ブランドデビットカードのシステム開発および関連サービス提供で80%以上のシェアを持つ。一方、double jump.tokyoはエンタープライズ向けWeb3ウォレットの国内随一の導入実績を有している。
業界をリードする両社が手を組んだ背景には、世界のステーブルコイン市場の急成長がある。全体の時価総額は昨年12月に2000億ドル(約30兆円)を超え、市場の拡大が続く。
この成長とともに、国内暗号資産(仮想通貨)取引所のSBIVCトレードが米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」の取り扱い開始を公表するなど、日本でもステーブルコインの普及に向けた動きが本格化している。
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両社は、この流れを受け、特定の経済圏や事業者に限定されないオープンな決済基盤の構築を目指す。従来型の決済と比較して1-2%程度の手数料削減が可能となるとしている。
|文:栃山直樹
|画像:リリースから