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東かがわ・引田ひなまつり開幕 古いまち並み、華やか 民家や商店60軒彩る
香川県東かがわ市引田の古いまち並み一帯で27日、引田ひなまつり(同実行委主催)が開幕した。桃の節句の時季を彩るように一帯の民家や商店など約60軒に趣向を凝らしたひな飾りが並び、春近しを感じさせる穏やかな陽光の中で家族連れらが華やかな展示を楽しんでいる。3月3日まで。
今年で23回目を迎え、延長約1・5キロの古いまち並み一帯が会場となり、民家や商店の軒先や玄関、居間などに多種多彩なひな飾りを設置。今年開催の瀬戸内国際芸術祭夏会期で、会場の一つに引田エリアが加わることから、例年以上にアートとの親和性を意識した展示が多くなっている。
讃州井筒屋敷の母屋では御殿の中にひな人形を飾る御殿びなが目を引く。七段の豪華な飾りとその両側に市松人形を配した「引田飾り」や、18年前から交流がある三豊市仁尾町の八朔(はっさく)人形なども展示している。
会場の「与之蔵 土間」「煙突広場」などには地元の子どもたちが制作したひな人形も設置。地域の味を楽しんでもらおうと、住民らがおはぎや弁当などを販売しているほか、キッチンカーも多数出店している。
来場者はマップを手に風情の残るまち並みを散策。気に入ったひな飾りを見つけては近くで鑑賞したり、写真を撮ったりして楽しんでいた。友人2人と訪れた三本松高3年の田坂美景さん(17)は「写真映えもするし、地域の人のおもてなしがすごい。また見に来たい」と笑顔で話した。
3月1、2日には琴やオカリナの演奏、地元獅子舞の披露など多彩な催しを企画。2日は日没から午後8時半までまち並みに行灯(あんどん)を設置する「宵雛(よいびな)まつり」や讃州井筒屋敷の母屋の外壁を使ったプロジェクションマッピングも行う。
まつりは午前10時~午後4時。旧引田小グラウンドなどに駐車場(運営協力金として1台300円)を用意。期間中、大川バスを利用して訪れた人は、復路の運賃が半額になる。
(四国新聞・2025/02/28掲載)