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藤川真一について


初代モバツイ開発者
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May 27, 2007

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WebSig24/7会議「Second Lifeのポテンシャルを探る〜企業から個人まで」が、無事に終了しました。

僕は今回、技術系というか設定系のタスクを中心に、会議の模様を、セカンドライフ内の会場に中継するためにライブストリーミングのサーバを用意して、会場の映像を配信する作業や、セカンドライフからスナップショットと言われる写真を送って、アルバムみたいにしようとか、そういうのをもろもろ用意していました。

ライブストリーミングのサーバも、確固たる環境が存在するのではなく、デジハリの三淵先生に用意していただいたサーバを一からセットアップする状態から持って行きました。

動画配信は、セカンドライフ内で見るためにはDarwin Streaming Serverというストリーミングサーバと、QT Broadcasterというエンコーダーソフトを組み合わせての配信となります。

今回、何が大変かというと、ネットワークが繋がるかわからない、どういう構成かも知らないデータセンターにおいたサーバと、動画を送出するデジハリのネットワークはデータが通るのか?とか、その辺の調整で結構時間がかかりました。何せ全部他の人のところにあるものですから。

動画の配信風景は、以下のような感じになりました。セカンドライフ内に素敵な会場を設営していただきまして素敵すぎます。


(SL参加者の方に取っていただいたスナップショット)

さて、セカンドライフについての現状の感想ですが、とにかく今、参加者のモチベーションがとても熱いです。

ある種のギーク的なメンタリティをもった人たちが牽引し、自ら世界を作っている。

しかも、これが重要なことですが、ここで活躍する人たちは、blogの人ではないし、必ずしもMMORPGの人ではない。ゲームに近いんですが、ゲームではない。特にblogsphereとは世界が分断されている感じ。

セカンドライフの話題ってblogで全然見ないよねって話を見かけますが、どうやらそれは単純に世界が分断されているということのようです。モバゲータウンのユーザーの話をblogで見ることがないのと同じだと思います。

既に、セカンドライフをやるためだけにパソコンを使っている人がいます。
夜パソコンを立ち上げてから深夜までセカンドライフをやってたらblogを書いたり読んだりしてる暇はありません。

ブロガーがセカンドライフについて考える際には、「インターネット」は別にblogで構成されてるわけではない、ということを強く意識する必要がありそうです。(セカンドライフのWebコミュニティとしては、セカンドライフSNSや、blogサービスのソラマメなどがあるよって話を聞きました。)

なお、Web3.0というのが出てくるとしたらインターネットユーザー層の拡大による世界の分断、棲み分けの時代なのかなと思っています。一つのコンテキストではトレンドを語れない世界がそこにありそうです。となりのサービスが何故流行ってるのかわからない人が沢山いる世界。

既に携帯文化圏とPC文化圏という分類がありますが、そこにセカンドライフが一つの世界を作っていると考えた方がよさそうです。

今回WebSigでは、「企業」的側面と「個人」的側面が明確化される形で構成を組みました。

Buzzとしてのセカンドライフは、とかく大企業がプロモーション面で利用してるという部分が重視されがちですが、あくまで盛り上がりを支えているのは「個人」ではないかと。

今回のオンラインとオフラインの連動企画で、会場とオンラインとの意識調査というのをやりました。

オンラインで赤い旗と白い旗を参加者に配って、会場から質問をして、参加される方々に旗をあげてもらって、セカンドライフの質問について、どう思っているか?!を調べ、対比するという試みです。


(SL参加者の方に取っていただいたスナップショット)

この企画の実施においては、いくら動画で繋がっているとはいえ、リスクとして動画がうまく配信されないことは前提条件として考えていましたので、もしそうなった場合にも誰かに現地でナビゲーションをしていただく必要があったので、セカンドライフ内で直接誘導していただける方に、お手伝いをいただきました。

また、一つのエリアに入れるユーザー数は決まっていることから3カ所の会場に動画配信のスペースを用意したので、それぞれに会場を誘導する人にもお手伝いいただきました。

実際に会議中にセカンドライフにログインしてみましたが、入り口に旗を配って、定期的にメッセージを発し、不明点を聞いたりして会場に誘導する役割の人が、入り口に張り付いているわけです。

それを見て、僕が全然知らない人がそこに立っていて、企画が動いているということに感動しまいました。

セカンドライフは、そういう人のアクティビティが可視化されてるわけですね。アバターがそこに存在することで。


これ企業が同じ企画をやってお金出していったら、どれだけの人件費がかかるんだろう、と思うわけです。

ボランティアベースだからこそできたことってのがそこにあったんじゃないかと。
やはり、「面白そうだからやってみよう」というモチベーションに支えられている。

先ほどの写真にもありましたが会場設営も楽じゃないです。そもそも、こういうのを人に頼むということはタダでできることではないです。

こういうのを俯瞰的視点、批判精神で、こういうのがどうのと批判したり判断したりするのは簡単です。
でも、それ「plaggerでピザ取って何が楽しいの?」ってのに近いかも。

ここには「面白いからやってみよう」的に、自分の時間をこの企画に提供し、係員として参加している人が存在するという事実。それだけは実感を持って感じました。


(SL参加者の方に取っていただいたスナップショット)

それがビジネスとして成立するか?というのは、そもそもセカンドライフの本質ではないし、今それを考える必要はないと僕は思っています。もちろん、そこに可能性を見いだし、チャレンジしているメルティングドッツさんはそれを作っていく会社さんですから良いとして、今の僕としては、その視点は捨て置いて良いと思いました。

セカンドライフの魅力は、その世界の拡張そのものがUser Generated Contentであるところにつきます。

そのコンテンツに人と人とのコミュニケーションが存在して、それがセカンドライフ内で存在する意義になっていく。

「セカンドライフの何が楽しいの?」という部分は、いろんな人にお話を聞いて感じたのは、やはりソーシャルネットワークなんですね、ここも。

やはり、人と人が繋がっていることがログインするモチベーションに繋がる。

ただ、セカンドライフの問題点としては、その魅力を訴求するのが難しい。

別にそれはtwitterも、あらゆるサービスも同じことなんだけど、何せ「やってみないとわからない」というのでは、今のWebのユーザーはまず我慢しきれないし、かといって、アバターによるコミュニケーションは、パソコンをさほど使わない人にはオタっぽく見えて敷居が高い。

この辺は、コンテンツや今後出てくるかもしれないサービスや企画運営が、魅力的だったり、キャッチーにセカンドライフのメリット感を訴求できることが重要。

ひょっとしたらそのプロセスにおいて、いろんな変容を求められて、今のモチベーションだけでは続けられなくなって、そういう壁をうまく乗り越えた時には、中心にいる人たちが大金持ちになっているのかもしれません。まぁなんというかそこに可能性を見いだす人に、ネット黎明期と同じ、と言われる所以なのでしょう。

ただ、その可能性を今、考える必要はありませんね。

あくまでもプロセスの結果でしかないと思いますから、やれたもん勝ちですし、誰もやらなきゃそうはならない、ただそれだけです。

いずれにせよビジネスって結局、人と人が繋がって何を実現するか?って話ですから、そこに人がいる限りプリミティブな部分から何が起きるか、ちっともわからんと思うわけです。技術的な問題点なども、プロセスの中で解決すべき課題ですからね。その制約が根本的にアウトなのか、見せ方でカバーできるのかは私にはわかりません。

今回の企画のタイトルが「セカンドライフのポテンシャルを探る」とありますが、今の僕がやっている立場、役割からすると、とにかく今はプレーヤーとして楽しんで、そこに何がありうるのか?の模索以外は、特にやることないかなって気がしています。しかしながら、MovaTwitterで忙しいのと、そもそも3D酔いするので、なかなかどうして。

ただ、そこでの突破口を思いついた人が、お金持ちになるかもしれないよ、ということは付け加えておきます。

なお会議中にtwitter上でやりとりされていたログは以下の通り。

http://twitter.1x1.jp/search/?keyword=@websig247&lang=


今回、研究室総出で大変お世話になったデジハリ大学院教授の三淵先生監修の公式ガイドブックです。丁度、昨日、出たばかりみたいですので是非。(それが故に先週、先々週あたりに日経などでセカンドライフの露出が異様に高かったですね。)

セカンドライフ公式ガイド Second life the official guide
マイケル・リマスゼウスキ ワグナー・ジェイムス・アウ マーク・ウォレス キャサリン・ウインタース コリー・オンドレイカ ベンジャミン・バットストーン デジタルハリウッド大学大学院 セカンドライフ研究室
インプレスR&D (2007/05/17)
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