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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第44回

アップル「iOS 13」戦略解説:

アップル「iOS 13」日本で重要なワケ

2019年06月25日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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 WWDC19ではiPhone・iPod touch、HomePod向けのiOS 13が発表されました。今回iOS 13の対象デバイスからiPadが外れたのは、iPad向けにiPadOS 13が用意されたから。iPadは、iPhoneと同じアップル設計のAシリーズチップが採用されることから、コアな部分は引き続き一体的に開発されていくことになります。

 そのiOS 13にも、リマインダーや写真アプリ、地図アプリなど基本アプリの大幅な機能向上が加えられていますが、個人的に最も重要な戦略上の意味をなすポイントは、iOS 13のプレゼンテーションの冒頭で語られた「パフォーマンス」についてです。

●体感できるほど早くなりそう

 iOS 13のパフォーマンスに関する改良点をまとめると、次の通りです。対応するデバイスは異なりますが、コアな部分は共通と言うことで、iPadOS 13のパフォーマンスに関しても加えています。

1. Face IDの認識速度を30%高速化。
2. Apple Pencilのレイテンシ(反応時間)をこれまでの20ms(ミリ秒)から9msに高速化。
3. アプリのパッケージ方法が新しくなり、初めてダウンロードするアプリは最大50%小さいサイズに、アップデートの際には平均60%小さいサイズにコンパクト化。
4. アプリサイズの縮小により、アプリ起動は最大2倍高速化。

 アップルのOSアップデート全般に言えることですが、パフォーマンス向上は、最新のデバイスのためのものではありません。むしろ、既に市中に出回っている過去の製品のためのものと断言できます。

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