ある平日の午前中、札幌の地下鉄・麻生駅から徒歩数分のところにあるZIZI COFFEE(ジジコーヒー)の店先に、ひとり、ふたりと人が並び始めた。彼ら、彼女らのお目当ては、北海道・美唄発のスタートアップ、ASOMBROSO(アソンブロッソ)が作るフライドポテトだ。 1日40万円弱を売り上げるフライドポテト ジジコーヒーの駐車スペースに止められたキッチンカーのなかでは、創業者の齋藤誠輔と妻のみさきが手際よく注文に応じている。北海道ベースなのでまだ全国区ではないが、驚くなかれ、齋藤が「ハンドカットフライズ」と名付けたこのポテト、多い時には1日40万円弱を売り上げる。 ジジコーヒーの周辺は、ビジネス街でもなければ、観光地でもない。お客さんは、なにかのついでではなく、アソンブロッソのフライドポテトを目指して足を運んでいるようだ。僕は11時から13時頃まで現場にいたが、客足が途切れない。なかには、車で
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