箱根駅伝が目前に迫った今、かつての名勝負を振り返ります。今回は2008年関東学連選抜。 初出:Sports Graphic Number PLUS 2014 「箱根駅伝 名勝負をもういちど。」(肩書などすべて当時) 2014年の箱根駅伝は90回の記念大会。例年より3チーム多い23校が出場するが、そのかわり関東学連選抜は編成されない。 「えっ、出ないんだ。さびしいな」 そんなファンの声も少なくない。 ADVERTISEMENT 学連選抜の歴史を紐解いてみると、'03年の大会から編成され、'07年からは正式なチームとして公式記録に残るようになった。大きな進歩である。それ以降は、本選で学連選抜が10位以内に入れば、次回予選会での出場枠が1つ増えるというシステムも作られた。単なる寄せ集めの集団ではなく、そこに「チーム」としての意義が生じたのである。 振り返ってみると、学連選抜の印象を決定づけたのは
