自衛隊への配備が進むParrot社製ドローン「ANAFI」。このまま宝の持ち腐れになってしまうことは避けなければならない(FINNBARR WEBSTER/GETTYIMAGES) 国民の命と平和な暮らし、そして、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くーー。昨年末に改定された国家防衛戦略の冒頭の一文には、強い覚悟が滲む。 同戦略には、昨年から続くロシア・ウクライナ戦争を踏まえた記述が並ぶ。その柱の一つが、ドローンをはじめとする無人アセットの活用である。有人装備と比べれば比較的安価な上、人的損耗を抑えられることが大きなメリットであり、早期の実現が望まれる。事実、防衛省は今後5年間で約1兆円のドローン投資を見込む。 だが、〝ある壁〟に阻まれ、手放しで喜べるほど見通しは明るくない。 「現行法に則った運用しかできないのであれば、たとえ自衛隊が運用するドローンであっても〝鉄のガラクタ〟と化す可
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