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Overview

このサイトは、学術機関における研究データ管理(Research Data Management, RDM)サービスの成熟度モデルを公開するサイトです。本モデルは、学術機関におけるRDMサービス責任者が、サービスに関わる様々なステークホルダー間の要求を整理し、機関の基本方針や戦略と整合性をもってサービスを構築するためのフレームワークとして設計されています。本モデルの利用者は、本モデルによって定義された段階を各機関の評価指針に取り込むことで、目標とするRDMサービス成熟度の状態を評価するためのロードマップを作成することができます。また、質問形式でRDMサービス成熟度の評価を実践するための簡易評価ツールを公開しています。
本モデル及び評価指標は、2020年9月に大学ICT推進協議会 研究データマネジメント(AXIES-RDM)部会及びオープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)研究データ作業部会の所属メンバーによって開発されました。2020年及び2022年に実施された「国内機関における研究データ管理の取り組み状況調査」は、本モデル及び評価指標をもとに設計、実施されています。

RDM Service Maturity Model

RDMサービス成熟度モデルは、「認知度」「データポリシー」「予算」「サービス体制」「ニーズの把握」「ITインフラ」の6項目から構成されています。

項目 評価基準 初期 開発中 定義された 管理された 最適化された
認知度 他部署との連携状況 なし/ad hoc 理念の共有あり 関連部署間での連携あり RDM実施に関連する部署が全学的に可視化されている 部署横断的な委員会が定常的に開催され問題の共有が図られている
データポリシー ポリシーの制定レベルと実施体制 なし/部分的(※データ保存ポリシー等) データポリシー策定済み(運用体制は未整備/一部部署で実施中) データポリシー策定済み+部署単位での運用体制の明文化 部署ごとの達成目標,実施状況が可視化されている 部署ごとの実施状況を踏まえ,改善に向けた議論が行われている
予算 予算配分方法 なし あり(体制構築) あり(運用.時限的な予算 or 裁量経費での配分) あり(運用,定常的.部署単位に配分済み) あり(運用,定常的.予算計画に基づき配分される)
サービス体制 提供できるサービスの管理体制 ad hoc 部署ごとに実現可能なサービスの提供が開始されている 組織が提供するサービスの一覧が作成、維持されている 組織が提供するサービス間の関係が明示され、有効に連携している 利用者からのフィードバックやコスト・リスク評価等に基づき、サービスのライフサイクルが管理されている
ニーズの把握 利用者のニーズ把握状況 なし/限定的 一部サービスのみ/特定分野のみ 全学利用者を対象とした調査 継続的/定期的な調査の実施 調査結果/他組織の調査を踏まえた項目の見直しが定期的に行われている
ITインフラ ITインフラ構築状況 ad hoc 部局レベル and/or データのライフサイクルの一部のみカバー 全学レベルのRDMインフラ提供 RDMインフラ間のデータ連携が実施されている RDMインフラの定期的な見直しが実施されている

付録:RDMサービス成熟度モデル簡易評価ツール (XLSX)

How to use

本ツールは、RDMサービス成熟度モデルが定める「認知度」「データポリシー」「予算」「サービス体制」「ニーズの把握」「ITインフラ」の6項目に対応しています。本ツールの利用者は、項目別のシートにある質問に答えることで、自機関の成熟度を5段階で評価することが可能です。
回答結果は「Results」シートへ自動的に反映されます。全ての質問に回答することで、RDMサービス成熟度をレーダーチャート形式で可視化することができます。図1は、簡易評価ツールを用いて全国平均と自機関の取り組みを可視化した例です。



なお、「Results」シートにある平均値は、2022年に実施された「国内機関における研究データ管理の取り組み状況調査」データをもとに算出しています。算出に使用したコードは、こちらからダウンロードできます。
その他、全国平均の代わりに前年度の自機関の評価結果を入力することも可能です。より高度な利用方法としては、重点的に評価したい項目を独自に拡張していくことも考えられます。

各国のRDMサービス成熟度モデル

  • CARDIO(英):データ管理戦略立案のためのベンチマークツール。JISC が資金を提供した「統合データ管理計画(IDMP)ツールキット・サポート」プロジェクトを通じて開発され、部局または研究グループレベルでの適用を想定している。
  • RDM Planning MAT(豪):研究データ管理の成熟度評価に関する計画立案を支援するツール。豪ARDCのInstitutional Underpinningsプログラムの一環としてUniversity of Technology Sydneyが開発しており、主に機関レベルでの適用を想定している。
  • RDS Maturity Model(米):研究データサービス導入の方向性、短期目標、及び将来計画策定を支援するツール。米ARL参加図書館へのインタビュー分析を通じて開発され、主に機関レベルでの適用を想定している。

関連サイト

References

  1. Minamiyama, Y., Ikeuchi, U., Tanabe, K., Yuki, K., Hayashi, K. and Aoki, T. (2025) ‘Maturity Model for Organizational Research Data Management Services’, Data Science Journal, 24(), p. 18. Available at: https://doi.org/10.5334/dsj-2025-018.
  2. 池内 有為,南山 泰之,林 和弘. 日本の研究機関における研究データ管理(RDM)の実践状況2022-経年変化と課題-. STI Horizon, Vol.10, No.3, pp.30-36, 2024. https://doi.org/10.15108/stih.00383
  3. オープンアクセスリポジトリ推進協会. 国内機関における研究データ管理の取り組み状況調査, 2022. SSJデータアーカイブ, 2024. https://doi.org/10.34500/SSJDA.1588
  4. オープンアクセスリポジトリ推進協会. 国内機関における研究データ管理の取り組み状況調査, 2020. SSJデータアーカイブ, 2024. https://doi.org/10.34500/SSJDA.1587
  5. 南山泰之, 池内有為, 田辺浩介, 結城憲司, 林和弘, 青木学聡. 研究データ管理サービス構築状況の自己評価フレームワーク設計. 情報処理学会研究報告, Vol.2023-IOT-60, No.23, pp.1-10, 2023.
  6. 池内 有為, 林和弘. 日本の研究機関における研究データ管理(RDM)の実践状況 -オープンサイエンスの実現に向けた課題と展望-. STI Horizon, Vol.8, No.1, pp.50-55, 2022. https://doi.org/10.15108/stih.00287

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