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アルペイオス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アルペイオス
Ἀλφειός
河神
フィレンツェの彫刻家の作品『アルペイオスとアレトゥーサ』1561年から1562年。バルジェロ美術館所蔵
住処 アルペイオス川
オーケアノステーテュース
兄弟 ポタモイエーリダノスストリューモーンアケローオスシモエイスペーネイオスラードーンスカマンドロス)、オーケアニデス
子供 ペーゲウスオルティロコス
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ベルナール・ピカール en)によるエングレービング。アレトゥーサを追いかけるアルペイオス。

アルペイオス古希: Ἀλφειός, Alpheios, ラテン語: Alpheus)は、ギリシア神話の神である。エーリス地方のアルペイオス川河神。エーリス地方の最大の河川であるアルペイオス川は、同地では特に尊崇されていた[1]

オーケアノステーテュースの3000人の子供の1人で[2]アルカディア地方のプソーピスの王ペーゲウスの父[3][4]。またテーレゴネーとの間にオルティロコスをもうけたともいわれる[5]。オルティロコスはディオクレースの父[6][7]

神話

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神話によるとアルペイオスはアルテミスに恋をしたといわれる。アルペイオスはアルテミスと夫婦になれそうにないと考え、アルテミスを無理やり奪おうと考え、その機会をうかがっていた。そこでアルテミスとニュムペーたちが祭を開いているところにやって来た。しかしアルテミスはアルペイオスが何か企んでいると考えて、ニュムペーたちとともに顔に泥を塗った。このためアルペイオスは誰がアルテミスか分からなかったので、あきらめて去った[8]

またアルペイオスはニュムペーのアレトゥーサにも恋をした。しかしアレトゥーサは拒んで逃げ、シケリア島シュラクーサイの泉に変身した[9]。古代ではアルペイオス河はシュラクーサイのアレトゥーサの泉とつながっていて、河の水が海に混ざらずに海底を通ってアレトゥーサの泉から湧き出すと信じられており、アルペイオス河に流した物がアレトゥーサの泉から湧き出るといわれていた[10]。こうした伝説からアレトゥーサへの恋の物語が生まれたとされる[11]

脚注

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  1. ^ パウサニアス、5巻10・7。
  2. ^ ヘーシオドス、338行。
  3. ^ ヒュギーヌス、244話。
  4. ^ ヒュギーヌス、245話。
  5. ^ パウサニアス、4巻30・2。
  6. ^ 『オデュッセイアー』3巻489行。
  7. ^ 『イーリアス』5巻547行。
  8. ^ パウサニアス、6巻22・9。
  9. ^ オウィディウス『変身物語』5巻。
  10. ^ ストラボン、6巻2・4。
  11. ^ パウサニアス、5巻7・3。

参考文献

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pFad - Phonifier reborn

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