コンテンツにスキップ

ウォーカー・ビューラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウォーカー・ビューラー
Walker Buehler
ロサンゼルス・ドジャース #21
2019年9月10日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ケンタッキー州レキシントン
生年月日 (1994-07-28) 1994年7月28日(30歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2015年 MLBドラフト1巡目
初出場 2017年9月7日
年俸 $8,025,000(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ウォーカー・アンソニー・ビューラーWalker Anthony Buehler, 1994年7月28日 - )は、アメリカ合衆国ケンタッキー州レキシントン出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBロサンゼルス・ドジャース所属。愛称Buetane(ビュータン)。

経歴

[編集]

プロ入り前

[編集]

2012年MLBドラフト14巡目(全体436位)でピッツバーグ・パイレーツから指名されたが契約せず、ヴァンダービルト大学へと進学した[2]。大学時代はダンズビー・スワンソンとチームメイトだった。

プロ入りとドジャース時代

[編集]

2015年MLBドラフト1巡目(全体24位)でロサンゼルス・ドジャースから指名され、プロ入り[3][4]。契約後すぐにトミー・ジョン手術を受け、1年間のリハビリ生活を送る[5]

2016年8月23日に傘下のルーキー級アリゾナリーグ・ドジャースでプロデビュー[6]。8月28日、A級グレートレイクス・ルーンズに昇格し[7]、2試合に登板した[8]

AA級タルサ時代
(2017年5月12日)

2017年はマイナーではA+級ランチョクカモンガ・クエークス[9]、AA級タルサ・ドリラーズ、AAA級オクラホマシティ・ドジャースでプレーした。シーズン途中にはテキサスリーグのオールスターのメンバーに選出された[10]。9月6日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし[11]、翌7日のコロラド・ロッキーズ戦でメジャーデビューを果たした。この年はリリーフとして起用された。

2018年は4月23日のマイアミ・マーリンズ戦でMLB初先発し、5回を無失点。5月4日にメキシコモンテレイにあるエスタディオ・デ・ベイスボル・モンテレイで行われたサンディエゴ・パドレスとのMLBメキシコシリーズに先発し、6回を3四球、無安打、無失点に抑え、結果的に継投でのノーヒットノーランに貢献した[12]。6月21日に肋骨を痛めて故障者リスト入りする。6月28日のシカゴ・カブス戦で復帰したが、1回5失点と打ち込まれて故障者リストに戻り、7月13日に復帰する。10月1日には同率首位になったコロラド・ロッキーズとのタイブレークゲームの先発を任され、6.2回無失点に加えて適時打も放つ活躍でチームの勝利及び6連覇に貢献した[13]。最終成績は23試合に先発登板して、8勝5敗、防御率2.62だった。ポストシーズンでは最初の2先発は炎上したが、その後は立て直した。

2019年は自身初の完封を記録するなど結果を残し、オールスターゲームに初選出された。最終成績は14勝4敗、防御率3.26だった。ポストシーズンではナショナルリーグディビジョンシリーズ(NLDS)の第1戦と第5戦に先発し、計12.1回、1失点で防御率0.71の好成績だったが、チームは敗退した。

2021年7月10日に辞退した選手の代替選手として通算2度目となるオールスターゲームに選出された[14]。最終的に自己最多となる16勝を挙げ、防御率はナ・リーグ3位となる2.47を記録し、自身初の200イニングを突破した。オフの11月23日に自身初めてオールMLBチームのファーストチーム先発投手の1人に選出された[15]

2022年は自身初の開幕投手を務めた[16]。シーズンでは、4月25日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で9回を投げ3安打、10奪三振、無四球、1死球にて無失点を記録しキャリア初の完封勝利を収めるなど[17]、5月終了時点で6勝1敗、防御率3.22の好成績を残していたが、6月10日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で右肘の違和感で途中降板した。シーズン終盤に復帰する予定だったが、肘の手術により今季絶望となった[18]。8月23日に自身2度目となるトミー・ジョン手術を受けた[19]

2024年は3月20日に右肘の手術で開幕を故障者リストで迎えることになった[20]

選手としての特徴

[編集]
投球データ(2021年レギュラーシーズン)[21]
球種 割合 平均球速 最高球速
% mph km/h mph km/h
フォーシーム 44.5 95.3 153.4 98.2 158
カッター 16.2 91.6 147.4 94.7 152.4
スライダー 13.8 84.9 136.6 89.6 144.2
カーブ 13.2 80.1 128.9 83.2 133.9
シンカー 7.4 95.3 153.4 98.3 158.2
チェンジアップ 4.8 90.1 145 95 152.9

細身ながら威力のある球を投げ込む本格派右腕[22]

フォーシームは最速100mph(161km/h)で、平均球速は先発投手としては上位の96mph(154km/h)を誇る。ほぼ同じ速度のツーシームも投げ分けることができ、さらに平均81mph(130km/h)で大きく変化するカーブ、平均91mph(146km/h)のカットボール、平均88mph(141km/h)のスライダーを織り交ぜる。

詳細情報

[編集]

年度別投手成績

[編集]




















































W
H
I
P
2017 LAD 8 0 0 0 0 1 0 0 1 1.000 44 9.1 11 2 8 1 0 12 1 0 8 8 7.71 2.04
2018 24 23 0 0 0 8 5 0 0 .615 541 137.1 95 12 37 1 6 151 4 0 43 40 2.62 0.96
2019 30 30 2 0 2 14 4 0 0 .778 737 182.1 153 20 37 0 7 215 4 0 77 66 3.26 1.04
2020 8 8 0 0 0 1 0 0 0 1.000 147 36.2 24 7 11 0 1 42 4 0 18 14 3.44 0.95
2021 33 33 0 0 0 16 4 0 0 .800 815 207.2 149 19 52 2 6 212 5 0 61 57 2.47 0.97
2022 12 12 1 1 0 6 3 0 0 .667 274 65.0 67 8 17 0 2 58 1 0 30 29 4.02 1.29
2024 16 16 0 0 0 1 6 0 0 .143 344 75.1 89 16 28 0 5 64 3 0 52 45 5.38 1.55
MLB:7年 131 122 3 1 2 47 22 0 1 .681 2902 713.2 588 84 190 4 27 754 22 0 289 259 3.27 1.09
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別投手成績所属リーグ内順位

[編集]

















2017 23 ナ・リーグ - - - - -
2018 24 - - - - -
2019 25 6位 - - 10位 9位
2020 26 - - - - -
2021 27 3位 - - 7位 3位
2022 28 - - - - -
2023 29 - - - - -
2024 30 - - - - -
  • -は10位未満(防御率は規定投球回到達未満の場合も-と表記)

ポストシーズン投手成績

[編集]

















































W
H
I
P
2018 LAD NLDS 1 1 0 0 0 0 .--- 20 5.0 2 1 3 1 0 7 0 0 5 5 9.00 1.000
NLCS 2 2 0 1 0 0 .000 47 11.2 12 2 1 0 0 15 1 0 5 5 3.86 1.11
WS 1 1 0 0 0 0 .--- 22 7.0 2 0 0 0 0 7 0 0 0 0 0.00 0.28
2019 NLDS 2 2 1 0 0 0 1.000 49 12.2 5 0 6 0 1 15 0 0 1 1 0.71 0.87
2020 NLWC 1 1 0 0 0 0 .--- 17 4.0 3 2 2 0 0 8 0 0 2 2 4.50 1.25
NLDS 1 1 0 0 0 0 .--- 18 4.0 2 0 4 0 0 8 0 0 1 1 2.25 1.50
NLCS 2 2 1 0 0 0 1.000 48 11.0 10 1 5 0 0 13 1 0 1 1 0.82 1.36
WS 1 1 1 0 0 0 1.000 21 6.0 3 0 1 0 0 10 0 0 1 1 1.50 0.67
2021 NLDS 2 2 0 1 0 0 .000 43 10.2 9 2 3 0 0 9 0 0 4 4 3.38 1.13
NLCS 2 2 0 1 0 0 .000 40 7.2 13 1 6 0 0 9 0 0 8 6 7.04 2.48
出場:4回 15 15 3 3 0 0 .500 325 79.2 61 8 31 1 1 101 2 0 28 26 2.94 1.15
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績

[編集]


投手(P)












2017 LAD 8 2 1 0 1 1.000
2018 24 0 16 1 0 .941
2019 30 11 17 0 1 1.000
2020 8 3 3 0 0 1.000
2021 33 10 25 1 1 .972
2022 12 5 6 0 0 1.000
2024 16 9 8 1 2 .944
MLB 131 40 76 3 5 .975
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

[編集]

記録

[編集]
MiLB
MLB

背番号

[編集]
  • 64(2017年)
  • 21(2018年 - )

脚注

[編集]
  1. ^ Walker Buehler Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2024年9月22日閲覧。
  2. ^ 4.3 GPA, Blazing Fastball Lead to Vanderbilt Scholarship
  3. ^ Weisman, Jon (June 8, 2015). “Vanderbilt RHP Walker Buehler taken in first round by Dodgers”. Dodger Insider. June 8, 2015閲覧。
  4. ^ Simon, Andrew (July 17, 2015). “Dodgers agree with Buehler; Funkhouser back to school”. mlb.com. July 18, 2015閲覧。
  5. ^ Stephen, Eric (August 4, 2015). “Dodgers 1st-round pick Walker Buehler to have Tommy John surgery Wednesday”. SB Nation. August 4, 2015閲覧。
  6. ^ Minami, Craig (August 24, 2016). “Walker Buehler makes his first professional appearance for Arizona Dodgers”. SB Nation. August 24, 2016閲覧。
  7. ^ Stephen, Eric and Craig Minami (August 28, 2016). “Jose De Leon leads Oklahoma City to 2nd straight PCL division title”. SB Nation. August 28, 2016閲覧。
  8. ^ 2016 Great Lakes Loons Statistics”. Baseball Reference. September 19, 2016閲覧。
  9. ^ Tripodi, Chris (May 2, 2017). “Dodgers promote Buehler to Double-A”. milb.com. May 2, 2017閲覧。
  10. ^ Tulsa Drillers (June 14, 2017). “Nine Drillers Named to 2017 TL All-Star Game”. milb.com. June 14, 2017閲覧。
  11. ^ Jim Callis (September 6, 2017). “What to expect from Dodgers' Buehler in big leagues” (英語). mlb.com. September 8, 2017閲覧。
  12. ^ Ken Gurnick (2018年5月5日). “Buehler leads LA's combined no-no in Mexico” (英語). MLB.com. 2018年5月11日閲覧。
  13. ^ ドジャース、タイブレーク制し地区6連覇! 前田健太は2/3回を完璧リリーフで貢献”. ライブドアニュース. 2019年10月11日閲覧。
  14. ^ Brian Murphy (July 11, 2021). “ASG subs bring number of 1st-timers to 40” (英語). MLB.com. July 18, 2021閲覧。
  15. ^ Anthony Castrovince (November 24, 2021). “The '21 All-MLB Team is here. And it's stacked” (英語). MLB.com. November 24, 2021閲覧。
  16. ^ MLB.jp (2022年3月25日). “ドジャース・ビューラーが自身初の開幕投手 ロバーツ監督が発表 | MLB.jp”. MLB.jp. 2022年8月17日閲覧。
  17. ^ Walker Buehler throws shutout, MLB's first complete game of 2022” (英語). MLB.com. 2022年12月9日閲覧。
  18. ^ Harris, Jack (August 15, 2022). “Dodgers pitcher Walker Buehler to undergo season-ending surgery”. LA Times. August 15, 2022閲覧。
  19. ^ “ドジャースの右腕ビューラーがトミー・ジョン手術を受ける 2015年に続いて2度目”. スポーツニッポン. (2022年8月24日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/08/24/kiji/20220824s00001007165000c.html?amp=1 2022年8月24日閲覧。 
  20. ^ Dodgers announce Seoul Series 26-man roster” (英語). MLB.com (March 20, 2024). March 21, 2024閲覧。
  21. ^ player” (英語). baseballsavant.com. 2021年11月15日閲覧。
  22. ^ 「2017プロスペクト・ランキングTOP100」『月刊スラッガー』2017年5月号 日本スポーツ企画出版社 38頁
  23. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. November 27, 2021閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
pFad - Phonifier reborn

Pfad - The Proxy pFad of © 2024 Garber Painting. All rights reserved.

Note: This service is not intended for secure transactions such as banking, social media, email, or purchasing. Use at your own risk. We assume no liability whatsoever for broken pages.


Alternative Proxies:

Alternative Proxy

pFad Proxy

pFad v3 Proxy

pFad v4 Proxy