ヘキサメチレントリペルオキシドジアミン
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ヘキサメチレントリペルオキシドジアミン | |
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3,4,8,9,12,13-Hexaoxa-1,6-diazabicyclo[4.4.4]tetradecane | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 283-66-9 |
PubChem | 61101 |
ChemSpider | 55052 |
ChEMBL | CHEMBL346085 |
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特性 | |
化学式 | C6H12N2O6 |
モル質量 | 208.17 g/mol |
外観 | 白色の結晶性固体 |
密度 | 1.57 g/cm3 |
融点 |
75 °Cで分解 |
危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | DANGER |
Hフレーズ | H202, H205, H241, H300, H315, H318, H335 |
Pフレーズ | P102, P220, P243, P250, P261, P264, P280, P283, P370+380, P372, P404 |
主な危険性 | 爆発性 |
NFPA 704 | |
爆発性 | |
衝撃感度 | 高い |
摩擦感度 | 非常に高い |
RE係数 | 0.74 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ヘキサメチレントリペルオキシドジアミン (hexamethylenetriperoxidediamine, HMTD) は有機過酸化物の一種。高性能爆薬として使用される。
1885年にレグラーによって初めて合成された。理想化された構造は一次爆薬としての用途に適する。非常に衝撃や摩擦に対して敏感な一方で、その時代の他の一次爆薬、雷酸水銀と比べて比較的安定していた。そして比較的安価に合成することができた。鉱山の発破用途としてすぐに取り上げられた。しかしながら、より安定した爆薬であるテトリルによって取って代わられた。
もはやオフィシャルな用途では使われなくなったが、かなりポピュラーな自家製爆弾として使われ続けている。世界中で多くの自爆テロ用途で使われている。2005年のロンドン同時爆破事件でも使用された。『ニューヨーク・タイムズ』は2006年のロンドン航空機テロで使用される予定だった爆薬はHMTDであったと報道した。国内でも2009年2月に札幌市北区の高校1年生がネット通販や量販店で材料を集めて、HMTDを使った爆弾を作り始めていたと報じられた。
HMTDは過酸化水素水とヘキサミンに加えて酸触媒存在下で、合成されうる。他の有機化合物、過酸化アセトンのように、HMTDは衝撃、摩擦、熱に敏感な化合物である。これは自家製造にとって危険な要素である。また、最も一般的な金属に反応し、爆発につながる。そのような危険性からHMTDは現代の商業的、工業的用途からすぐに退いてしまった。