新川帆立
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しんかわ ほたて 新川 帆立 | |
---|---|
誕生 |
1991年2月21日 アメリカ・テキサス州ダラス |
職業 |
ミステリー作家 弁護士 元プロ雀士 |
言語 | 日本語 |
国籍 | 日本 |
民族 | 日本人 |
教育 |
東京大学法学部 卒 法務博士(専門職) |
最終学歴 | 東京大学法科大学院 修了 |
活動期間 | 2020年 - |
ジャンル |
ミステリー小説 エンターテインメント小説 |
代表作 | 『元彼の遺言状』(2020年) |
主な受賞歴 |
『このミステリーがすごい!』大賞 (2020年、第19回) |
デビュー作 |
『元彼の遺言状』 (原題:「三つ前の彼」) |
新川 帆立(しんかわ ほたて、1991年〈平成3年〉2月21日 - )は日本のミステリー作家、弁護士。ただし本人はミステリー作家と分類されることを好んでいない[1]。元最高位戦日本プロ麻雀協会所属のプロ雀士[2]。
宮崎大学教育学部附属中学校卒業[3][4]。茨城県立土浦第一高校卒業[5]。東京大学法学部卒業、同法科大学院修了。
2020年10月、著書『元彼の遺言状』で宝島社主催第19回『このミステリーがすごい!』大賞受賞[6]、翌2021年1月単行本刊行[7]。
2021年1月より弁護士を休職し、作家業に専念している[5]。ボストンを経てシカゴ在住[4]。
来歴
[編集]- アメリカ合衆国テキサス州ダラス生まれ[7]。
- 生後、半年ほどで宮崎県宮崎市に移住。
- 幼少期より「ハリー・ポッター」シリーズや『ナルニア国物語』などのファンタジー、『シャーロック・ホームズ』シリーズやアガサ・クリスティーの作品を愛読[8][9]。
- 集団生活に馴染めず、父親の単身赴任先であった茨城県の進学校茨城県立土浦第一高校に入学[10]。
- 高校時代は囲碁部所属、全国大会への出場経験あり[10]。
- 高校時代、囲碁部に入った流れで麻雀を覚え[7]、熱中する[10][11]。
- 高校生であった16歳で[7]読んだ夏目漱石の『吾輩は猫である』に感銘を受け、作家を志す[12]。
- 作家を志すも、長期戦となることを覚悟し、収入に困らない国家資格のある専門職に就いておくことを目指す[7]。
- 受験生時代は理系で東京大学前期試験では医学部を受験するも不合格、後期試験で合格し医学部以外への進学権を獲得、弁護士資格の取得できる法学部へ進学[13][7]。
- 東京大学法学部卒業[8][4]。
- 東京大学法科大学院を修了した年に24歳で司法試験に合格[10][11]。
- 司法修習中に最高位戦日本プロ麻雀協会プロテストに首席で合格[7]。1年間だけプロ雀士として活動[13]。
- 2017年1月に弁護士登録[13]。大手法律事務所に入所[13][7]。
- 残業が月150〜160時間のハードワークが続き、小説を書く時間を捻出できない中、体調を崩して倒れたことをきっかけに弁護士事務所を退所。
- 企業内弁護士となり、小説に取り組む[7]。勤務先では、契約書作成、契約交渉、紛争解決、コンプライアンス(法令順守)など、企業が直面する法的問題全般を幅広く担当[5]。
- 27歳より、山村正夫記念小説講座の受講を開始[11][14]。元編集者に添削してもらい、創作仲間と切磋琢磨する。
- 2020年10月1日、著書『元彼の遺言状』で宝島社主催第19回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞を受賞。賞金1,200万円[15]。
- 2021年1月より弁護士を休職、作家業に専念[5]。
- 2022年4月より、『元彼の遺言状』がフジテレビ「月9」枠でドラマ化[16]。
- 2022年5月22日、安野貴博、斜線堂有紀らと共に日本SF作家クラブ入会[17]。
- 2022年7月より、『競争の番人』がフジテレビ「月9」枠でドラマ化。同枠で2クール連続のドラマ化となった。
家族
[編集]- 東大法科大学院の同級生で弁護士の夫(事実婚関係)がいる。都内で二人暮らしをしていたが、夫の仕事の都合でアメリカ合衆国に転居。ボストン暮らしを経て、2021年8月よりシカゴ在住[3][5][18][4]。
- 両親や親戚が住む宮崎県には年に2、3回帰省。父は医師、母は看護師。3人兄弟の次女、2歳ずつ離れており、姉は薬剤師、弟は医師。実家には愛猫4匹がいる[3]。
受賞歴
[編集]- 2021年第19回『このミステリーがすごい!』大賞 大賞受賞
ミステリ・ランキング
[編集]- 週刊文春ミステリーベスト10
- 2021年 - 『元彼の遺言状』18位
作品リスト
[編集]単行本
[編集]弁護士・剣持麗子シリーズ
[編集]- 『元彼の遺言状』(2021年1月 宝島社 / 2021年10月 宝島社文庫)
- 『倒産続きの彼女』(2021年10月 宝島社 / 2022年10月 宝島社文庫)
- 『剣持麗子のワンナイト推理』(2022年4月 宝島社 / 2024年5月 宝島社文庫)
『競争の番人』シリーズ
[編集]- 『競争の番人』(2022年5月 講談社)
- 『競争の番人 内偵の王子』(2022年8月 講談社)
その他の小説
[編集]- 『先祖探偵』(2022年7月 角川春樹事務所)
- 『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』(2023年1月 集英社)
- 収録作品:動物裁判 / 自家醸造の女 / シレーナの大冒険 / 健康なまま死んでくれ / 最後のYUKICHI / 接待麻雀士
- 『縁切り上等! 離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル』(2023年6月 新潮社)
- 『女の国会』(2024年4月 幻冬舎)
- 『ひまわり』(2024年11月13日予定、 幻冬舎)
エッセイ
[編集]- 『帆立の詫び状 てんやわんや編』(2023年2月 幻冬舎文庫)
- 『帆立の詫び状 おっとっと編』(2024年6月 幻冬舎文庫)
雑誌等掲載作品
[編集]- 小説
- 「ラスト・セックス」 - 『an・an』No. 2257(2021年7月14日号)
- 「接待麻雀士」 - 『小説すばる』2021年9月号
- 「さとねり」 - 『田舎暮らしの本』2021年11月号
- 「動物裁判」 - 『小説すばる』2021年12月号
- 「競争の番人」 - 『小説現代』2021年12月号 - 2022年3月号連載
- 「競争の番人2」(後に「競争の番人 内偵の王子」に改題) - 『小説現代』2022年7月号 - 2022年8月号連載
- 「雪吊り殺人事件」 - 『北國新聞』2021年12月25日朝刊
- 「自家醸造の女」 - 『小説すばる』2022年4月号
- 「健康なまま死んでくれ」 - 『小説すばる』2022年6月号
- 「誰にも言えないお熱な物語」 - 『3分で読める! 誰にも言えない○○の物語』(宝島社文庫、2022年5月)
- 「シレーナの大冒険」 - 『小説すばる』2022年9月号
- 「詐欺師だョ!全員集合」 - 『Jミステリー2022 FALL』(光文社文庫、2022年10月)
- 「東大生のウンコを見たいか?」 - 『東大に名探偵はいない』(KADOKAWA、2023年1月)
- 「刑事第一審訴訟事件記録 玲和五年(わ)第四二七号」 - 『NOVA 2023年夏号』(河出文庫、2023年4月)
- 「ヤツデの家」 - 『オール讀物』2023年月号、『禁断の罠』(文春文庫、2023年12月)
- 「ひまわり」 - 『日本海新聞』、『山口新聞』2023年2月 - 12月
- エッセイなど
- 「受賞のコトバ」 - 『公募ガイド』2021年2月号
- 「私的偉人伝」 - 『小説すばる』2021年2月号
- 「著者に訊く 新川帆立『元彼の遺言状』」 - 『別冊文藝春秋』2021年3月号
- 「わたしの東京」 - 『小説新潮』2021年7月号
- 「第二の人生選んだ人」 - 『Maybe!』vol.11(2021年6月29日、小学館)
- 「公正取引委員会ってどんなところ?」 - 『小説現代』2021年12月号
- 「異色鼎談/弁護士になるか、作家になるか?」(五十嵐律人、織守きょうやとの鼎談) - 『小説現代』2021年12月号
- 「地図とは何か。建築とは何か。そして、小説とは何か。」(小川哲との対談) - 『小説すばる』2022年9月号
- 解説
メディア出演
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 赤松利市 (2024年4月13日). “『元彼の遺言状』作者・新川帆立さんも興味津々!大藪春彦賞作家が通う銀座のバーの名物ママが直木賞作家に浴びせた「酷評」”. 現代media. 2024年4月14日閲覧。
- ^ 福山純生 (2021年5月15日). “マージャンで生きる人たち第39回”. 麻雀ウォッチ. MW. 2023年7月5日閲覧。
- ^ a b c “「このミステリーがすごい!」大賞 新川さん(宮大付属中卒)”. 宮崎日日新聞 e-press (株式会社宮崎日日新聞社). (2020年10月2日) 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d “冷静に現実を見つめて 神話 小説作りの参考に 「このミス」大賞作家 新川 帆立さん”. 宮崎日日新聞 (株式会社宮崎日日新聞社) (第29008号): p. 10【文化】. (2021年10月16日)
- ^ a b c d e “土浦一高出身弁護士のデビュー小説ヒット 新川帆立さん、「このミステリーがすごい!」大賞 「日常、少しでも明るく」”. 茨城新聞クロスアイ (株式会社茨城新聞社). (2021年2月2日) 2021年10月17日閲覧。
- ^ “新川さん(宮大付属中卒)大賞 「このミステリーがすごい」”. 宮崎日日新聞 e-press (株式会社宮崎日日新聞社). (2020年10月2日) 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 瀧井朝世『元彼の遺言状』宝島社文庫解説、2021 年。
- ^ a b 「『元彼の遺言状』新川帆立氏が考える『このミス』大賞攻略の5要素」『NEWSポストセブン』株式会社小学館 ポスト・セブン編集局、2021年1月22日、3面。2021年10月17日閲覧。
- ^ “第19回「このミステリーがすごい!」の大賞に輝いた 新川帆立(しんかわ・ほたて)さん”. 宮崎日日新聞 e-press (株式会社宮崎日日新聞社). (2020年10月13日) 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d ““異色の経歴”小説家・新川帆立に初密着 東大卒、元プロ雀士、現役弁護士…7つのルールとは”. ORICON NEWS (2021年2月23日). 2021年2月24日閲覧。
- ^ a b c yukigao (2020年12月6日). “小説家として生きていくために弁護士へ。新川帆立の原点とキャリア戦略”. U-29.com | ユニークドットコム. 2021年2月24日閲覧。
- ^ “元彼の遺言状|新川 帆立”. 宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル. 株式会社宝島社. 2021年2月24日閲覧。
- ^ a b c d 猪谷千香 (2021年1月8日). “作家になるため弁護士に…異色キャリアの新川帆立さん 『このミス』大賞受賞作『元彼の遺言状』の舞台裏”. 弁護士ドットコム. 弁護士ドットコム株式会社. 2021年10月17日閲覧。
- ^ “『このミス』大賞!話題の新人・新川帆立「やる気が出たのは、夢を抱いてから10年後でした」”. やる気ラボ (2021年1月8日). 2021年2月24日閲覧。
- ^ 『第19回『このミステリーがすごい!』大賞決定!大賞は東大法学部出身の女性弁護士』(プレスリリース)株式会社宝島社、2020年10月1日 。2022年1月17日閲覧。
- ^ “綾瀬はるか:“月9”初主演で初の弁護士役 「このミス」大賞作「元彼の遺言状」実写化で”. まんたんウェブ (株式会社MANTAN). (2022年1月17日) 2022年1月17日閲覧。
- ^ X(日本SF作家クラブ)
- ^ 新川帆立 [@hotate_shinkawa] (2021年8月28日). "「ボストン→シカゴに引っ越したのですが、家具付きと思っていたマンションに家具がなかった……。慌ててレンタル家具を申し込んだけど、届くまでヨガマット一枚で暮らしてる。修行僧かよ」". 2021年8月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。X(旧Twitter)より2021年10月17日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 新川帆立 (@hotate_shinkawa) - X(旧Twitter)
- 新川 帆立 しんかわ ほたて (@hotate_shinkawa) - Instagram