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超幾何関数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

超幾何関数(ちょうきかかんすう、: hypergeometric function)は以下の超幾何級数で定義される特殊関数である(歴史的にC. F. Gaussがこの関数について詳しく調べたので彼の名前が冠されている)。

ただし、(x)nポッホハマー記号で表した昇冪 (x)0 = 1(x)n = x (x+1) (x+2)…(x+n−1) である。

概要

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超幾何関数は多くの初等関数特殊関数を包含する。

対数関数逆三角関数

完全楕円積分

オイラー積分表示

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ガウスの超幾何関数はオイラー積分で表される[1][2]

これは

として導かれる。

超幾何定理

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ガウスの超幾何関数のオイラー積分表示にを代入するとガウスの超幾何定理を得る[2][3]

となる。更にを代入するとヴァンデルモンドの恒等式英語版を得る[4]

超幾何微分方程式

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脚注

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  1. ^ 原岡喜重. (2002). 超幾何関数. 朝倉書店.
  2. ^ a b 時弘哲治. (2006). 工学における特殊関数. 共立出版.
  3. ^ Weisstein, Eric W. "Gauss's Hypergeometric Theorem". mathworld.wolfram.com (英語).
  4. ^ Weisstein, Eric W. "Chu-Vandermonde Identity". mathworld.wolfram.com (英語).

参考文献

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  • 西本敏彦『超幾何・合流型超幾何微分方程式』共立出版、1998年11月。ISBN 978-4-320-01593-7 
  • 福原満洲雄『常微分方程式』(第2版)岩波書店〈岩波全書 116〉、1980年5月23日。ISBN 978-4-00-021234-2 
  • 齋藤利弥:「常微分方程式論」、朝倉書店(近代数学講座5)(1967年8月25日) ※第4章:'複素領域における微分方程式'。
  • 坂井秀隆:「常微分方程式」、東京大学出版会、ISBN 978-4-13-062960-7(2015年8月24日) ※ 第2章3節'超幾何函数と超幾何微分方程式'。
  • 青本和彦、喜多通武:「超幾何関数論」、シュプリンガー・フェアラーク東京、ISBN 4-431-70662-3 (1994年8月23日). ※ 多変数超幾何関数論の解説。
  • 原岡喜重:「超幾何関数」、朝倉書店、ISBN 978-4-254-11557-4 (2002年10月25日).

関連項目

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外部リンク

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