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顎二腹筋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
顎二腹筋
Muscles of the neck. Lateral view.
Front view of neck.
ラテン語 musculus digastricus
英語 Digastric muscle
グレイの解剖学 書籍中の説明(英語)
舌骨中間腱
前腹:顎舌骨筋神経[1]
後腹:顔面神経顎二腹筋枝[1]
作用 舌骨の挙上、下顎骨の引き下げ
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顎二腹筋(がくにふくきん、Digastric muscle)は頸部の筋肉の一つ。舌骨に繋がる細長く、中間の腱を挟み前腹、後腹に分かれた舌骨上筋である。前腹はオトガイ舌骨筋と共に舌骨を前上方に、後腹は茎突舌骨筋と共に後上方へ挙上し、舌骨固定時には下顎骨を後下方に引く作用を持つ[1][2]

ひとつの筋として命名されているが、前腹と後腹では発生学的な由来がまったく異なる。正常では前腹は第一鰓弓に由来し、通常三叉神経の枝である顎舌骨筋神経に、また後腹は第二鰓弓に由来し、通常顔面神経に支配されているが、まれに他の異なる神経の二重支配を受けることがある[1][3]

位置関係

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顎二腹筋の後腹は乳様突起内側の側頭骨乳突切痕から起こり、前下方に降り、前腹は下顎骨体内面にある二腹筋窩から起こり、後下方に降り、ともに中間腱に至り、舌骨外側面に固定される[1]

追加画像

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脚注

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  1. ^ a b c d e 原著 森於菟改訂 大内弘「筋学 III.頸部の筋 舌骨上筋」『分担解剖学1』(第11版第20刷)金原出版、東京都文京区、2000年11月20日、299-301頁。ISBN 978-4-307-00341-4 
  2. ^ 北村清一郎角田佳折市川哲雄 著「第2章 テーマ別 臨床に役立つ口腔顎顔面領域の解剖写真集 8 喉頭蓋谷と梨状陥凹の解剖構造 -義歯は嚥下にどう関わるのか 舌・舌骨・喉頭複合体の動きと舌骨」、北村清一郎 編『臨床家のための口腔顎顔面解剖アトラス』(第1版第3刷)医歯薬出版、東京都文京区、2010年10月20日、174-176頁。ISBN 978-4-263-44296-8 
  3. ^ 吉崎文彦顎二腹筋前腹が顎舌骨筋神経と顔面神経の二重支配をうけていた一例」(PDF)『岡山医学会雑誌』第71巻1~3号、岡山医学会、1961年3月、173-175頁、ISSN 0030-1558NAID 1200024011042011年11月6日閲覧 

関連項目

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外部リンク

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