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1991年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1991年ナショナルリーグ
チャンピオンシップシリーズ
チーム 勝数
アトランタ・ブレーブス 4
ピッツバーグ・パイレーツ 3
シリーズ情報
試合日程 10月9日–17日
観客動員 7試合合計:36万9443人
1試合平均:05万2778人
MVP スティーブ・エイベリー(ATL)
殿堂表彰者 ジョン・シャーホルツ(ATL GM)
ボビー・コックス(ATL監督)
トム・グラビン(ATL投手)
ジョン・スモルツ(ATL投手)
ジム・リーランド(PIT監督)
ダグ・ハーヴェイ(審判員)
チーム情報
アトランタ・ブレーブス(ATL)
シリーズ出場 9年ぶり3回目
GM ジョン・シャーホルツ
監督 ボビー・コックス
シーズン成績 94勝68敗・勝率.580
西地区優勝

ピッツバーグ・パイレーツ(PIT)
シリーズ出場 2年連続8回目
GM ラリー・ドーティー
監督 ジム・リーランド
シーズン成績 98勝64敗・勝率.605
東地区優勝

 < 1990
NLCS
1991

1992 > 

 < 1990
ALCS
1991

1992 > 
ワールドシリーズ

1991年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)ポストシーズンは10月8日に開幕した。ナショナルリーグの第23回リーグチャンピオンシップシリーズ英語: 23rd National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、翌9日から17日にかけて計7試合が開催された。その結果、アトランタ・ブレーブス西地区)がピッツバーグ・パイレーツ東地区)を4勝3敗で下し、33年ぶり13回目のリーグ優勝および5回目のワールドシリーズ進出を果たした。ブレーブスは、1958年の前回リーグ優勝時はウィスコンシン州ミルウォーキーを本拠地としていたため、ジョージア州アトランタへ移転してからはこれが26年目での初優勝である[1]

両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、ブレーブスが9勝3敗と勝ち越していた[2]。パイレーツは、出場したポストシーズンのシリーズが最終第7戦までもつれた場合は過去5戦全勝だったが、今シリーズで初めて敗退を喫した[3]。その最終第7戦も含め、ブレーブスが挙げた4勝のうち3勝が零封勝利だった。1シリーズ3零封勝利はリーグ優勝決定戦史上最多である[1]シリーズMVPには、第2戦と第6戦の2度の先発登板で計16.1イニングを投げて防御率0.00と相手打線を封じ込め、いずれの試合でも勝利投手となったブレーブスのスティーブ・エイベリーが選出された。しかしブレーブスは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者ミネソタ・ツインズに3勝4敗で敗れ、34年ぶり3度目の優勝を逃した。

試合結果

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1991年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月9日に開幕し、途中に移動日を挟んで9日間で7試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月09日(水) 第1戦 アトランタ・ブレーブス 1-5 ピッツバーグ・パイレーツ スリー・リバース・スタジアム
10月10日(木) 第2戦 アトランタ・ブレーブス 1-0 ピッツバーグ・パイレーツ
10月11日(金) 移動日
10月12日(土) 第3戦 ピッツバーグ・パイレーツ 3-10 アトランタ・ブレーブス アトランタ・フルトン・
カウンティ・スタジアム
10月13日(日) 第4戦 ピッツバーグ・パイレーツ 3-2 アトランタ・ブレーブス
10月14日(月) 第5戦 ピッツバーグ・パイレーツ 1-0 アトランタ・ブレーブス
10月15日(火) 移動日
10月16日(水) 第6戦 アトランタ・ブレーブス 1-0 ピッツバーグ・パイレーツ スリー・リバース・スタジアム
10月17日(木) 第7戦 アトランタ・ブレーブス 4-0 ピッツバーグ・パイレーツ
優勝:アトランタ・ブレーブス(4勝3敗 / 33年ぶり13度目)

第1戦 10月9日

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 5 1
ピッツバーグ・パイレーツ 1 0 2 0 0 1 0 1 X 5 8 1
  1. 勝利ダグ・ドレイベック(1勝)  
  2. セーブボブ・ウォーク(1S)  
  3. 敗戦トム・グラビン(1敗)  
  4. 本塁打
    ATL:デビッド・ジャスティス1号ソロ
    PIT:アンディ・バンスライク1号ソロ
  5. 審判
    [球審]ダグ・ハーヴェイ
    [塁審]一塁: フランク・プーリ、二塁: デイナ・デムス、三塁: エリック・グレッグ
    [外審]左翼: ボブ・デービッドソン、右翼: ブルース・フローミング
  6. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後8時41分 試合時間: 2時間51分 観客: 5万7347人 気温: 65°F(18.3°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アトランタ・ブレーブス ピッツバーグ・パイレーツ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・スミス 1 G・リーダス
2 M・レムキー 2 J・ベル
3 T・ペンドルトン 3 A・バンスライク
4 D・ジャスティス 4 B・ボニーヤ
5 R・ガント 5 B・ボンズ
6 S・ブリーム 6 S・ブーシェル
7 G・オルソン 7 D・スロート
8 R・ベリアード 8 J・リンド
9 T・グラビン 9 D・ドレイベック
先発投手 投球 先発投手 投球
T・グラビン D・ドレイベック

第2戦 10月10日

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 8 0
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0
  1. 勝利スティーブ・エイベリー(1勝)  
  2. セーブアレハンドロ・ペーニャ(1S)  
  3. 敗戦ゼイン・スミス(1敗)  
  4. 審判
    [球審]フランク・プーリ
    [塁審]一塁: デイナ・デムス、二塁: エリック・グレッグ、三塁: ボブ・デービッドソン
    [外審]左翼: ブルース・フローミング、右翼: ダグ・ハーヴェイ
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後8時39分 試合時間: 2時間46分 観客: 5万7533人 気温: 51°F(10.6°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アトランタ・ブレーブス ピッツバーグ・パイレーツ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・スミス 1 G・リーダス
2 T・ペンドルトン 2 J・ベル
3 R・ガント 3 A・バンスライク
4 D・ジャスティス 4 B・ボニーヤ
5 B・ハンター 5 B・ボンズ
6 G・オルソン 6 S・ブーシェル
7 M・レムキー 7 D・スロート
8 R・ベリアード 8 J・リンド
9 S・エイベリー 9 Z・スミス
先発投手 投球 先発投手 投球
S・エイベリー Z・スミス

第3戦 10月12日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
6回裏、ブレーブスの先発投手ジョン・スモルツが走者として二塁への盗塁を決める(53秒)
7回裏、ロン・ガントのソロ本塁打でブレーブスが4点差に突き放す(1分3秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ピッツバーグ・パイレーツ 1 0 0 1 0 0 1 0 0 3 10 2
アトランタ・ブレーブス 4 1 1 0 0 0 1 3 X 10 11 0
  1. 勝利ジョン・スモルツ(1勝)  
  2. セーブアレハンドロ・ペーニャ(2S)  
  3. 敗戦ジョン・スマイリー(1敗)  
  4. 本塁打
    PIT:オーランド・マルセド1号ソロ、ジェイ・ベル1号ソロ
    ATL:グレッグ・オルソン1号2ラン、ロン・ガント1号ソロ、シド・ブリーム1号3ラン
  5. 審判
    [球審]デイナ・デムス
    [塁審]一塁: エリック・グレッグ、二塁: ボブ・デービッドソン、三塁: ブルース・フローミング
    [外審]左翼: ダグ・ハーヴェイ、右翼: フランク・プーリ
  6. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後3時00分 試合時間: 3時間21分 観客: 5万905人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツ アトランタ・ブレーブス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 O・マルセド 1 L・スミス
2 J・ベル 2 T・ペンドルトン
3 A・バンスライク 3 R・ガント
4 B・ボニーヤ 4 D・ジャスティス
5 B・ボンズ 5 B・ハンター
6 S・ブーシェル 6 G・オルソン
7 M・ラバリエール 7 M・レムキー
8 J・リンド 8 R・ベリアード
9 J・スマイリー 9 J・スモルツ
先発投手 投球 先発投手 投球
J・スマイリー J・スモルツ

第4戦 10月13日

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  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
ピッツバーグ・パイレーツ 0 1 0 0 1 0 0 0 0 1 3 11 1
アトランタ・ブレーブス 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 7 1
  1. 勝利スタン・ベリンダ(1勝)  
  2. 敗戦ケント・マーカー(1敗)  
  3. 審判
    [球審]エリック・グレッグ
    [塁審]一塁: ボブ・デービッドソン、二塁: ブルース・フローミング、三塁: ダグ・ハーヴェイ
    [外審]左翼: フランク・プーリ、右翼: デイナ・デムス
  4. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後8時38分 試合時間: 3時間43分 観客: 5万1109人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツ アトランタ・ブレーブス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 G・リーダス 1 L・スミス
2 J・ベル 2 T・ペンドルトン
3 A・バンスライク 3 R・ガント
4 B・ボニーヤ 4 D・ジャスティス
5 B・ボンズ 5 B・ハンター
6 S・ブーシェル 6 G・オルソン
7 D・スロート 7 M・レムキー
8 J・リンド 8 R・ベリアード
9 R・トムリン 9 C・リーブラント
先発投手 投球 先発投手 投球
R・トムリン C・リーブラント

第5戦 10月14日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
4回裏、ブレーブスのマーク・レムキーが左前打を放ち二塁走者デビッド・ジャスティスが本塁まで戻ってくるも、その前に三塁を踏み損ねていたとして得点を認められず(57秒)
5回表、ホセ・リンドの適時打でパイレーツが先制(47秒)
9回裏二死一・三塁、ロジャー・メイソンがジェフ・ブラウザーを右直に打ち取り試合終了、パイレーツが1点リードを守り抜いてリーグ優勝に王手(36秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 6 2
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 9 1
  1. 勝利ゼイン・スミス(1勝1敗)  
  2. セーブロジャー・メイソン(1S)  
  3. 敗戦トム・グラビン(2敗)  
  4. 審判
    [球審]ボブ・デービッドソン
    [塁審]一塁: ブルース・フローミング、二塁: ダグ・ハーヴェイ、三塁: フランク・プーリ
    [外審]左翼: デイナ・デムス、右翼: エリック・グレッグ
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後3時8分 試合時間: 2時間51分 観客: 5万1109人
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツ アトランタ・ブレーブス
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 G・リーダス 1 L・スミス
2 J・ベル 2 T・ペンドルトン
3 A・バンスライク 3 R・ガント
4 B・ボニーヤ 4 D・ジャスティス
5 B・ボンズ 5 B・ハンター
6 S・ブーシェル 6 G・オルソン
7 D・スロート 7 M・レムキー
8 J・リンド 8 R・ベリアード
9 Z・スミス 9 T・グラビン
先発投手 投球 先発投手 投球
Z・スミス T・グラビン

第6戦 10月16日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
9回表、グレッグ・オルソンの適時二塁打でブレーブスが先制(53秒)
その裏二死三塁、アレハンドロ・ペーニャがアンディ・バンスライクを見逃し三振に仕留めて試合終了、シリーズの行方は最終第7戦へ(44秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アトランタ・ブレーブス 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 7 0
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 0
  1. 勝利スティーブ・エイベリー(2勝)  
  2. セーブアレハンドロ・ペーニャ(S)  
  3. 敗戦ダグ・ドレイベック(1勝1敗)  
  4. 審判
    [球審]ブルース・フローミング
    [塁審]一塁: ダグ・ハーヴェイ、二塁: フランク・プーリ、三塁: デイナ・デムス
    [外審]左翼: エリック・グレッグ、右翼: ボブ・デービッドソン
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後8時39分 試合時間: 3時間9分 観客: 5万4508人 気温: 49°F(9.4°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アトランタ・ブレーブス ピッツバーグ・パイレーツ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・スミス 1 G・リーダス
2 J・トレッドウェイ 2 J・ベル
3 T・ペンドルトン 3 A・バンスライク
4 D・ジャスティス 4 B・ボニーヤ
5 R・ガント 5 B・ボンズ
6 S・ブリーム 6 S・ブーシェル
7 G・オルソン 7 D・スロート
8 R・ベリアード 8 J・リンド
9 S・エイベリー 9 D・ドレイベック
先発投手 投球 先発投手 投球
S・エイベリー D・ドレイベック

第7戦 10月17日

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映像外部リンク
MLB.comによる動画(英語)
初回表、ブライアン・ハンターの2点本塁打でブレーブスがリードを3点に広げる(58秒)
2回裏、パイレーツのホセ・リンドが三塁線を突く打球を放つも、三塁手テリー・ペンドルトンが飛びついて処理し、三ゴロでアウトに(38秒)
7回表、ブレーブスのロン・ガントが打ち上げた右中間への飛球を、中堅手アンディ・バンスライクがスライディングキャッチ(49秒)
ブレーブス先発投手ジョン・スモルツがパイレーツ打線を完封。最後はリンドを一ゴロに打ち取り、ブレーブスのリーグ優勝を決める(2分6秒)
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
アトランタ・ブレーブス 3 0 0 0 1 0 0 0 0 4 6 1
ピッツバーグ・パイレーツ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0
  1. 勝利ジョン・スモルツ(2勝)  
  2. 敗戦ジョン・スマイリー(2敗)  
  3. 本塁打
    ATL:ブライアン・ハンター1号2ラン
  4. 審判
    [球審]ダグ・ハーヴェイ
    [塁審]一塁: フランク・プーリ、二塁: デイナ・デムス、三塁: エリック・グレッグ
    [外審]左翼: ボブ・デービッドソン、右翼: ブルース・フローミング
  5. 試合開始時刻: 東部夏時間UTC-4)午後8時39分 試合時間: 3時間4分 観客: 4万6932人 気温: 60°F(15.6°C)
    詳細: MLB.com Gameday / Baseball-Reference.com
両チームの先発ラインナップ
アトランタ・ブレーブス ピッツバーグ・パイレーツ
打順 守備 選手 打席 打順 守備 選手 打席
1 L・スミス 1 O・マルセド
2 T・ペンドルトン 2 J・ベル
3 R・ガント 3 A・バンスライク
4 D・ジャスティス 4 B・ボニーヤ
5 B・ハンター 5 B・ボンズ
6 G・オルソン 6 S・ブーシェル
7 M・レムキー 7 M・ラバリエール
8 R・ベリアード 8 J・リンド
9 J・スモルツ 9 J・スマイリー
先発投手 投球 先発投手 投球
J・スモルツ J・スマイリー

脚注

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  1. ^ a b Murray Chass, "BASEBALL; Braves on Top of World and in the Series," The New York Times, October 18, 1991. 2021年4月16日閲覧。
  2. ^ "1991 Atlanta Braves Schedule," Baseball-Reference.com. 2021年4月16日閲覧。
  3. ^ Kent Baker, "NL crown in home of the Braves Smoltz's 6-hitter, three-run first stop Pirates, 4-0," Baltimore Sun, October 18, 1991. 2021年4月16日閲覧。

外部リンク

[編集]
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