阪神淡路大震災から立ち直りつつある神戸の大学での生活を描いた『神戸在住』という傑作マンガがあるんだけど、すごいのは登場人物が何気ない日常を送るなかにそれぞれ必ず震災のトラウマがあって、その経験から若くても人生観が固まっている人の多かった1990年代の神戸という特殊な舞台を切り取った点
— 大やま (@Solzhe_shimarin) February 1, 2025
被災で家族と離れ離れになった友人とか、震災の記憶を持った登場人物たちのなかに1人、主人公は東京から引っ越してきて震災を経験していない。いくら仲良くなってもその経験でどこか周りと住んでる世界が違う気がする。韓国からの留学生の論文で参考文献に上がっててふと思い出したのでした
— 大やま (@Solzhe_shimarin) 2025年2月1日
作者自身も被災者で、知人のエピソードをもとに描かれたという震災の話はやけに生々しく、重たかった。『神戸在住』、マイナーだけど本当に名作なので、みんな読んで欲しい https://t.co/AmHUhYe4jA pic.twitter.com/u7Qtv0a5lT
— 𝑷𝒆𝒕𝒆𝒓 (@zippu21) February 1, 2025
一見すると淡々とした作風だけど、震災や身近な人の死の描写がやたら生々しく、胸を抉られるんよね。トラウマを描く説得力が凄い
— 𝑷𝒆𝒕𝒆𝒓 (@zippu21) 2025年2月1日
震災「も」描いている、神戸とちょっと東京を描いた漫画「神戸在住」は本当に大好きな作品。私とほぼ同年代の作者さんが描く大学の美術コースに通う少し引っ込み思案な女子学生の日常の物語。ここには多様な人が普通に生きている情景がある。 pic.twitter.com/3cAI4hlBEz
— 水口良樹YoshikiMizuguchi (@Yoquisi) January 17, 2025
阪神淡路大震災から30年。自分にとっていちばん大切なマンガのひとつ、木村紺さんの『神戸在住』を今年も読み返します。第3巻の震災ボランティアの話は、何度読んでもさまざまな感情で胸がいっぱいになります。副読本はちくま新書の新刊、村上しほりさんの『神戸』。 pic.twitter.com/onHchqZaQR
— kishimoto (@cd_wd) January 17, 2025
「神戸在住」は被災地ドキュメンタリー要素のあるマンガなのだけど、色んな被災地ごとの事情を俯瞰できるのは割と被害の軽微だった地域なんだよな
— なな爺(LEVEL7G)@C105月曜(2日目)東6ノ-39a (@level_7g) February 2, 2025
良い作品ではあるのだけど、ほとんどの被災地はもっとマシな状況だったと知らされる地域の人にはなかなかハードルが高い
神戸在住で私が好きなの、決して神戸を無謬には描いてないことなんだよ。留学生に対する差別もあれば、人それぞれで傷つけあうこともあるし。その上で大きな悲しみとしての大震災を描いてもいる。全ては同列の話として進む。
— 司馬漬け (@shima_ko) February 2, 2025
神戸在住を改めて読み直してみたけどやっぱり3巻の生々しさがすごいんですよね……。起きた出来事のことを横においても登場人物、キャラクターという言い方ではなく、登場人物の生々しさ、陳腐な言い方をするとリアリティとか実在性になるんだろうけど、その厚みに圧倒される。
— イワンウイリー (@Iwan_novacar) February 2, 2025
「神戸在住」(木村紺)はいいですよ。エピソードの背後にわだかまってる震災の気配が重くて、でもそうであるからこそ登場人物がしっかり立って見える。あれ買って持ってたけど捨てちゃったんだよな。電書で買いなおそうかしら。
— Lain@しろうるり (@Lain_swww) February 2, 2025
木村紺『神戸在住』は梅の花が咲いたとか夏休みの午睡とか弟とちょっといいご飯を食べに行ったりという日常に震災や身近な人の死が入ってくるという生活の話で、読むと「辰木さん」「桂ちゃん」という友人が心の中に住むような作品。読むグリーフケア的側面もある。渦中にいると強すぎて読めないけど。
— Taro N (@taronods) February 2, 2025
神戸在住凄い好き、主人公の桂ちゃんが音楽とか本とかに詳しくてちょいちょい紹介が入るのもいい
— ろっと (@lolletlot) February 2, 2025
自分がワンダラーで知らないでいたトラウマや喪失感を、物心ついてから初めて誰かを喪ってそれを知るのもなんか、凄い苦しいんだよな〜……
最後はちゃんと前向きな感じで終わるのもいい
これは本当に漫画文化的に称賛に値するのだが、講談社の「コミックDAYS」サイト @comicdays_team
https://x.com/comicdays_team
が雑誌横断で、こうやって30年前の作品「神戸在住」を含め第一話の多くを公開してるのは本当に有難く、素晴らしい。興味を持った人がすぐにチェックできるから商業的にも正しいのではないのかしらん。小学館「ビッコミ」もそうあるべきかと……
comic-days.com
ところで自分も大したもので、この作品が連載されている時点からブログを継続しているから、最終回を迎えた時に、「一番印象に残った回」を書いている。それは、震災とは全く関係ない、「おばあちゃんに怒られた想い出」「そのおばあちゃんが亡くなった時の想い出」を描いた回だった。※単行本では5巻だったかな?
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※ちなみにこの紹介記事のメインは、当時はてなブログ(旧はてなダイアリー)で日記を書いていた作家・深町秋生氏の「神戸在住」書評が話題だった、と伝えるものだったが、同ブログ全体が現在は非公開設定となっている。残念なことだ
http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20080502
■2008-05-02 誰よりも硬派でした「神戸在住」
コミックDAYSは文化史的な意義も大きいが、商売としてもなかなかプロで、普通の回が60P(60円相当)なのに、この回は80Pになっている(笑)。いや確かに妥当だ、ぜひ読んでほしいところである。
comic-days.com
映画にもなったのだった。
木村紺先生のその後…格闘技漫画、良作だったが…「巨娘」の後、2020年代以降の活動は?
自分はこの、Xでの「神戸在住」プチブーム(※俺のタイムラインの中で)を受けて、こんな投稿をした
「神戸在住」が通好みの評価を受け、いいポジションを築けた筈の作者・木村紺だがアフタヌーン本誌の柔道漫画「からん」ボクシング漫画「マイボーイ」…いずれも格闘技好きの俺的には傑作だが弾けず「巨女」が小ヒットぐらいして…
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2025年2月2日
もうひと花を。最近見ないが、まさか引退?https://t.co/bD0axQrcWL
その、格闘技漫画2つの記録もわがブログには残ってるねん
とくにこの「寝技」を巡るストーリーラインはすごかった。
m-dojo.hatenadiary.com
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しかし、まあぶっちゃけ、全構想を描き切れるような人気の安定した作品にはなりませんでした。最終巻はかなり描きおろしをして補足してたっけ。
m-dojo.hatenadiary.com
その後のボクシング漫画「マイボーイ」も同様に……
m-dojo.hatenadiary.com
「巨娘」は、小ヒットって感じかしら。
RP 『神戸在住』、私も今も大好きな作品で、人々の何気ない日常を通して繊細な心の機微を淡々と描いた名作群像劇だと思うんだけど、そんな作者がその後お出ししてきた漫画が『巨娘』だったのにはMAX驚いた
— 叶野 (@kyohno) February 2, 2025
からんの女子柔道部や「巨娘」は、ジェンダー的な視点からの読み解きも興味深そうだけど…。
「女性が肉体的(暴力的)にも強く、また欲望とその表明にもまったく躊躇が無い、いわゆる”肉食的”であることを売りにした作品」は当時はめずらしかったんじゃないか。いまもそうか。
からん・マイボーイはコミックDAYSにも第一話が無いが、巨娘はある。※これがビジネスの論理…
comic-days.com
それはともかくとして、2018年?に「巨娘」が連載終了後、木村紺氏の漫画家活動がどうなってるのか、ご存じありませんか?
ウィキペディアの情報で足りるというわけではないが
作品リスト
神戸在住(講談社 月刊アフタヌーン 1999年11月号 - 2006年5月号、全10巻)
巨娘(月刊アフタヌーン 2007年1月号 - 9月号、good!アフタヌーン創刊号(2008年11月7日刊行) - 3号、17号 - 20号、2016年4号 - 2018年1号、全5巻)※2004年に読み切りとして掲載された作品の連載化。
からん(月刊アフタヌーン 2008年5月号 - 2011年6月号、全7巻)
大好き!の弥太朗君(good!アフタヌーン 第39号 読み切り)※「マイボーイ」につながるプロローグ的な作品。
マイボーイ(月刊アフタヌーン 2014年5月号 - 2016年2月号、全4巻)
近年の動向について情報が
木村紺「神戸在住」を、阪神淡路大震災30年を機に回想したツイートの保存庫。/ついでに格闘技漫画も回想。木村紺先生の現在は? - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-b.hatena.ne.jp
- [マンガ]
木村紺の最近の確認は2022年1月17日の朝日新聞「(阪神大震災27年)漫画だから伝えられる…木村紺さん」<a href="https://digital.asahi.com/articles/DA3S15173817.html" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://digital.asahi.com/articles/DA3S15173817.html</a>/あと2022年11月『リフレイン』表紙 <a href="https://x.com/zeronendaiken/status/1592865328006311939" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://x.com/zeronendaiken/status/1592865328006311939</a>
2025/02/03 08:37
【告知】
— ゼロ年代研究会 (@zeronendaiken) November 16, 2022
ゼロ年代研究会創刊号『リフレイン』がついに、ついに、完成しました!
豪華執筆陣による珠玉の論考12本収録。表紙はなんと『神戸在住』『からん』の木村紺先生です。
11月20日開催の文学フリマ東京35並びに京大の学祭にて販売予定。皆様のご来場をお待ちしております。 pic.twitter.com/gB8ogaCJZF