沙東すず

以前はメレ山メレ子という名前で「メレンゲが腐るほど恋したい」というブログを書いていました

海の宝石のような水族館「アクアマリンふくしま」に行ってきた

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3月中旬に、3泊で福島に旅行に行ってきました。会津若松や大内宿などをまわりましたが、いちばん気になっていたのが水族館「アクアマリンふくしま」です。ご縁があってバックヤードまで案内していただき、興奮でいつにもまして長い日記になってしまいました…(たぶん画像100枚超えははじめて…)が、この水族館の美しさが少しでも伝われば幸いです。

アクアマリンふくしま

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前日に宿泊したいわき駅から、アクアマリンの最寄駅である泉駅へは3駅め。関東からだと、上野駅から常磐線特急「スーパーひたち」を利用することになるでしょう。
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タクシーに乗って15分ほどでアクアマリンに到着。
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まず目を奪われるのが、コンクリートの箱を巨大な曲面ガラスで覆ったこの設計!写真などで見たことはありましたが、やはりとても美しい水族館だと思います。ガラスを多用した現代的な建物でも、中身はしょうもないショッピングモールだったりオッサン達の会議部屋だったりと魅力控えめなケースが多々あるわけですが、ここには珍妙な水関係の生きものたちがギッシリ詰まっているのであり、もう期待感がはちきれんばかりです。
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日光が降りそそぐエントランスで、ご挨拶させていただくHさんへの取次をお願いします。なんか向こうに獅子舞みたいなのがいるんだけど…口がパクパク動いてけっこう高機能なヘッドをお持ちのあの方はいったい…
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シーラカンスの権兵衛さんでした。特技は長生きだそうです。3億歳って、それは種の年齢だろー!ずるい!
そして、水族館スタッフのHさんにご挨拶させていただく。なぜ一介の野良ブロガーが水族館の中の人にお目通りが叶うのか?それは(かなり強引な)コネの利用によるものであります。
チョウの異常発生と、毛が異常発生した犬を見てきたでも書きましたが、日本チョウ保全協会のニュースレター寄稿をきっかけに、山形在住の自然写真家・永幡嘉之さんとお知り合いになりました(永幡さんのブログ)。永幡さんは東日本大震災から1年たった今も、動植物への影響を調べるべく太平洋沿岸を中心に飛び回り、ますますお忙しそうです…。
そんな永幡さんと震災の話をしていて、ふとアクアマリンふくしまの話になったところ「知り合いが働いているんですよ」とのこと。それがHさんで、水棲昆虫に関するフィールドワーク等をされていたのです。
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↑参考:スタッフの方々にも「長くなるのでHさんの説明を聞かないほうがいいです」と止められる希少種、マルコガタノゲンゴロウ
震災当時、津波は水族館の1階を完全に浸し、Hさんのワゴンも流されました。翌日見つけたときにはガソリンが抜かれ、車内が物色されていたそうです。
永幡さん「しかし…、犯人はいちばん大事なものは残していきました」
メレ子「そ、それはいったい…」
永幡さん「職人に特注した『ゲンゴロウを掬うための網』です!!」
メレ子「盗らねえよ!!」
大好きなエピソードなのですが、何度思い出しても「盗らねえよ!」と全力でつっこんでしまいます…。
そんなこんなで、当のHさん(水棲昆虫だけでなく海獣なども担当)、Hさんについて黒光りする虫について学習中のため『黒光り5号』という不名誉な称号を与えられているがすてきな女性のTさん、なんと筋金入りのわさおファンだという環境展示課長・Yさんにもご紹介いただき、さらに水族館の裏側もいっぱい見せていただいたのです!
バックヤード見学のあと通常の順路を一人で回ったのですが、ここでは順路と裏側を並列で紹介します。

光が降りそそぐイワシの海

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魚の歴史の紹介からはじまる展示。
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2階に進むと木が生い茂っている。ここには福島の水辺が再現されています。
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そして、目玉である「潮目の海」の水槽を上から見られる廊下。
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イワシの群れだ!下のフロアからもお客さんが見ているのがわかるでしょうか。
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イワシ球ほどすてきなものってこの世になかなかないですよね…
自然光を採光しているので、魚がとてもイキイキして見えます。晴れた日の午前中がいちばんお奨めなのだとか。
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こんな感じで、裏側からも回らせてもらいました。
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Yさん「明日、5センチくらいの小さいイワシが届く予定なんですよ」
メレ子「この辺の海で獲るんですか?」
Tさん「いえ、小名浜漁港はいま水揚げしていないので、前は手に入りやすかったこの辺の魚がいちばん苦労してます…」
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小イワシ球が見られなかったのは残念なのですが、搬入について教えてもらいました。こちらは裏の駐車場。トラックの荷台にも乗る魚搬入用コンテナです。
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中は黄色と黒のハデな格子模様。これは魚に遠近感を持ってもらうためだそうです。
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このクレーンでコンテナごと吊り上げて
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大水槽の上に持ってくることができるってワケかー!魚の搬入経路について考えたことってなかったけど、合理的ですねー
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この「潮目の海」は、黒潮親潮が南北からやってきて福島県沖で出会うところを視覚的に表したものなのです。イワシがキラキラ泳ぐ黒潮水槽の隣には、いかにも寒そうな親潮水槽が。ん?なんか水槽の奥から弾丸のようなものがコッチに…
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「殺伐とした北の海にアイドル登場!」
ギャー!いきなりアザラシが魚をとらえる瞬間に出会ってしまいました!
震災後、4月7日にお母さんの避難先である鴨川シーワールドで生まれたゴマフアザラシ「きぼう」です(愛称はキー坊)。今は親潮水槽に入っていますが、Hさんによると
「同じ水槽に入れた魚を、高いものから順に食べてしまうんです…サケもモリモリ食べてしまうし、この前はマツカワガレイという高級魚を食べていて、ボランティアガイドさんも『やっぱりきぼうはウマいモンがわかるんだなあwww』って…」
と苦笑いしきりでした。末恐ろしい0歳児よ…。
下から見る潮目の海は、このあと順路を進んでいくと出てきます。お次は(きぼうもそうですが)海獣類のエリアです。

戻ってきた海獣たち

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「ムッハー」
キー坊のお母さん、産休明けの「くらら」です。
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くらら「子を産んでも衰えぬこのスタイルを見よ!(スイー)」
メレ子「たしかにもう一匹入っててもおかしくない感ありますねー」
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こちらはトドの「イチロー
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おや〜?この頑丈な二重扉は何かな〜?
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Hさん「気をつけて登ってくださいね〜」
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ウワー!イッチー!イッチーじゃないか!!
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イチロー「グオー(ごはん!ごはんなのかー!)」
メレ子「いえ、通りすがりの者ですが。というかごはんはさっきもらっとったやろうが」
イチロー「グオオ(ならばお前がごはんとなれ!)」
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イチローにごはんを投げる場所に登らせてもらったのです。うれしすぎて絶息しそう…。
メレ子「本当にでっかいですね〜」
Hさん「避難前は500キロくらいだったんですよ。ところが、三津シーパラダイスから戻ってきたら623キロになっていて…ずいぶんウマいもの食わせてもらったみたいです…」
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閉館後に毛が乾くとタテガミがモフモフになり、英語名「Sea Lion」にふさわしい容貌になる
そうです。横にいたセイウチが香港にお引越ししたため、セイウチ水槽との間にトンネルを作り、メストド「フク」の帰りに備えているとのことでした。
トドのフクが帰ってきた - アクアマリンふくしまの復興日記
わたしの訪れた翌日、フクが鴨川シーワールドから帰ってきたそうです。頼りないところがあるイチローに比べ、フクは鴨シーでもメストドの群れの中で存在感を発揮し、ほかのメスが産んだ赤ちゃんの世話までしていたという。なんてしっかり者や!
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エトピリカも間近で見られます。

暑い国の海

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いろんな企画展示が行われているオセアニック・ガレリア。パネルは「川ガキ」をテーマに写真を撮られる村山嘉昭さんによるもの。過去にはヨナグニサン(与那国島にいる世界最大の蛾)や冬虫夏草といった水気のカケラもない乾きモノ企画も行われています。水族館の枠を超えて精力的に展示をやっているんですね。
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ここは東南アジアの水辺のコーナー。
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ヒスイカズラの花期が終わりかけでした。コウモリによって受粉する珍しい花で、震災前はフルーツバットを温室で放し飼いにしていたそうです。夜の水族館で、ヒスイカズラの蜜を吸うコウモリを見てみたいものだ…


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サンゴ礁の海です。
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上からも見せていただきました。ここは暖かいのでレンズが曇ること…右にあるのは波を起こす装置で、水がいっぱいになるとバッシャーンとなる仕掛け。
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このサンゴは太陽光を必要とするので、光ファイバーで集光した自然光を当てています(なんで光ファイバーだとそういうことができるのかは、自分で書いていてまったくわかっていません。光ファイバーってインターネットが楽々できるやつじゃないの…?)。
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集光器は、展望棟から見るとここにあります。これはよく陽が当たりそう。
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集光器の近くにも案内してもらいました。こんなにいろんな生きものを展示していると、すごくいろんなケアが必要なんだねえ…


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お昼はHさん・Tさんに水族館近くの「いわき ラ・ラ・ミュウ」までお連れいただき、海鮮丼をいただきました。
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メヒカリの天ぷらも!メヒカリいわき市の魚でもあります。どちらもとてもおいしかったんですが、小名浜漁港は現在水揚げをしていないため、沼津などの産と思われます。

黒潮親潮が出会う「潮目の海」

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そして、舞台はついに潮目の海へ…先ほどは3階・4階(バックヤード)から見たのですが、いよいよ下から拝見することになります。
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まずは暖流の黒潮の海から。
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3階を歩く人たちが遠い水の世界の住人に見えます。そっちの世界には初対面で感じ悪くすることで優位に立とうとする人とかいなくていいなあ…
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エイが王者の風格。
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この水族館はいろんな旅行記で「美しい」という表現をされていることが多いのですが、来てみるとすごくよくわかります。この自然光が魚をとても美しく見せてくれるし、魚がインテリアの一部となっているようなオシャレな感じもするし、そして水槽を多面的に楽しめることで自分が海の生きものになったような多幸感…。
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自然光をふんだんに取り入れることによその水族館が消極的なのは、やはり手間が尋常でないからだと思います。藻の発生を抑えることが飛躍的に難しくなることでしょう…この日も水槽の中で、スタッフの方がせっせとお掃除していました。
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対して、寒流の親潮の海にはホヤが盛りだくさん。その間を抜けていく丸い影。
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きぼう「ゴゴゴゴゴ」
メレ子「丸ッ…!ダッハッハ、丸いよ…いくらなんでも丸すぎるよ…!!」
この写真、最近はつらいときに見る写真ベストワンになっております。でも速度はかなり速い、魚雷型なのはいいとして、どうやってエンジンかけているのが謎。
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「ガクガクブルブル」
コンブの中で震えているのが高級魚マツカワでしょうか。キー坊に見つかる日も遠くなさそうです。親潮水槽を支配する0歳児は、もはや「きぼう」というより「やぼう」「よくぼう」を感じさせ、とっても頼もしい存在となっていたのだった。


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潮目の海をくぐるトンネル。
この建物は数十メートルの深さに打った杭で固定されており、地震当日はガラスもごく一部が割れたのみで、地上1階が浸水したものの建物への損傷は大きくありませんでした。しかし電源がマヒしたことから、他の水族館等へ避難させた海獣その他の生きものを除いて、最終的に20万匹の海洋生物の大半が死んだそうです。この水槽も緑に染まりました。
そこから4か月で営業を再開し、ほかの水族館や動物園の協力を得て、魚の数で言えば震災以前をしのぐまでに復活させた水族館の皆さんの努力は想像もつきません。

深海と冷たい海の生きもの、そしてメンダコ

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暗くてうまく撮れなかったけど、これが生前のメヒカリ。おいしかったよー!
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「…」
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「飼育や展示の難しい魚」と名づけられた水槽にぽつねんとしていたタチウオ。また設備が整ったらタチウオ水槽作ってほしいな〜…
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この辺のバックヤードは、熱帯水槽とは対照的にヒンヤリしていました。
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Tさん「あ、展示物ではないんですけど、メレ山さんが見たがってたメンダコ」
メレ子「な、なんでわたしがメンダコを見たがってたことがバレて…」
Tさん「沼津の水族館日記に書かれてたじゃないですか〜」
Hさん「うちもまだまだ展示が充実してないから、お手柔らかに願いたいねーって話してたんだよね!」
メレ子「ギャー!水族館の人たちが苦労して展示されてるのに、上から目線でいろいろ書いてすみません…」
本当にすみません…
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メレ子「でも見られてよかったです。これがあこがれのメンダコ…」
Tさん「可愛いから人気があるんですよね。でもこれは数日前に獲れたんですけど、もうちょっと全体的にめくれてきちゃってます。こうなるとあまり長くはもちませんね。メンダコに関しては育てるとか言えなくて、連れてきてる、くらいの感じ」
メレ子「そうなんだ…」
いつか飼育技術がすごく発展して、水族館で元気にバッフバフ動いてるメンダコが見られるようになるといいなあ…

「アクアマリンえっぐ」も見逃せない!

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水族館の中には、ガラス張りの展望塔があります。
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小名浜漁港のまわりには、でっかい工場がいっぱいある。多くは被災したのですが、夏から秋にかけて次々と営業再開したようです。銅精錬場の炉の熔銅が冷えてしまったのとか、まだ片付けきれていないものもあるとタクシーの運転手さんが言っていた。
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下の白い建物は「アクアマリンえっぐ」という子供向け体験施設。もちろん大人も見逃し厳禁です。子供だけに楽しい思いさせてたまるか!


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四面ガラスのテーマ別水槽も、とても美しく構成されています。
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エビ「掃除なら任せてくだされ!」
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ホンソメワケベラ「わしにもお任せあれ!」
魚「いまは間に合ってまーす」
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毒のあるもの水槽ですら、いやだからこそ美しい…
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これはエビたちを内側から見られるようにドーム状になっている。
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ハゼ水槽もかわいかったなあ…
館内を見て回るのに時間をかけすぎて出来なかったのですが、釣った魚を調理してくれる釣り堀まであるのです。とにかくのどっからでも海を好きになってほしい!という意欲が感じられますね〜


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これは死をテーマにした展示らしく、ヒキガエルの九相詩絵巻となっていました。あんまり臭いってしないんだねー。
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ユーラシアカワウソたちは、狭いところにもぐりこんで死んだように寝ていた。被災時に一頭は逃げ出して行方知れずになっていましたが、水槽の壊れた岩のすきまに出入りしているのを職員が発見したんだそうです。


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ガマの穂がはじけている。ここのビオトープでは、福島にはもういなくなったと思われていた珍しいトンボが見つかったりしているんです。Tさんはヤゴの抜け殻をとっておいて、永幡さんに選り分けてもらったこともあるそう。
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意外な目玉、金魚とシーラカンス

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実はアクアマリンでは金魚の新品種を生み出したり、けっこう金魚に力を入れています。こんな見せ方見たことない!
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Yさんが見せてくださった金魚の稚魚。夏にはここで育てた金魚のみを使って金魚すくいをします。


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そしてシーラカンスも…なんか沼津でいっぱい見たのでありがたみが実感できていないんですが、もう貨幣じゃ計れない値打ちのある代物なんですって。沼津はなんであんなにたくさんシーラカンスを持ってるのだろう。
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最初にご挨拶したゴンベさんといい、お土産にシーラカンス最中が売られていることといい、結構推されている様子。
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メレ子「いつか生きてるアンタも水族館で拝んでみたいもんやなー」
ゴンベッサ「どんだけ底知れずの欲望なんだよ…」

おわりに

初めて訪れるわたしの目にはとても魅力的な水族館で、一度はほとんどの生き物が死に絶えたとは思えないくらいの美しさでした。とても真面目で誠実な展示なのですが、それが「地味さ」「つまらなさ」には全く陥っておらず、「エキサイティングな生きものの真実を、丁寧に伝えることこそが最もエキサイティングである!」と言われたような気がします。
でも現在の状態は、水族館の人たちにとってはまだまだ満足のいくものではないようです。休日だったのに、来館者の少なさも気になりました。個人的には人が少ないほうが好きなので今のうち、というずるい思いもないではないのですが…昼夜を問わず頑張っているスタッフの皆さんのことを思うと、以前より更に魚いっぱい人いっぱいになってほしいですね。

(参考リンク)

pFad - Phonifier reborn

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