DOMの関数型構築

Linq to XMLのJavaScript移植、もポチポチと進めています。

var xml = new XElement("customer", new XAttribute("id", "c001"),
              new XElement("firstName", "Paolo"),
              new XElement("lastName", "Pialorsi"),
              new XElement("addresses",
                  new XElement("address", new XAttribute("type", "email"), "paolo@devleap.it"),
                  new XElement("address", new XAttribute("type", "url"), "http://www.devleap.it/"),
                  new XElement("address", new XAttribute("type", "home"), "Brescia - Italy")
              )
          );

alert(xml.Source.outerHTML); // .Sourceは気にしないでください(最終的には隠蔽されるので)

これは何と、C#にコピペしても動く。つまり互換性100%(笑) 所謂マークアップビルダになります。私がC#っ子だから、というのもあるけれど、JSON風に書くより好き。JSON風だとそれぞれのライブラリが属性対応のため変則的な書き方ルールが用いられていて、それを覚えなきゃいけないけれど、これなら要素に属性と値を突っ込むだけなので学習コストがほとんどない。と、思う。IntelliSenseのサポートも効くし(現在linq.jsをIntelliSenseが効くよう整備中です、土日に書きすすめて公開、したいなあ)。そのかわりnewだらけでちょっと冗長に過ぎるところはあるかもしれない。

// ユーザー名と発言と投稿を持ったクラス
var Twit = function(user, text)
{
    this.user = user;
    this.text = text;
}

// とりあえずサンプルデータ
var data1 = new Twit("ika", "いかはいかが");
var data2 = new Twit("tako", "たこやき");
var data3 = new Twit("sakana", "丸焼き");

// XmlHttpほげほげだのJSONだのな結果の例として配列
var list = [data1, data2, data3];

// リストをSelectでXElementに射影すると自動的に展開される
var xml = new XElement("twitter",
              new XElement("account", "neuecc"),
              new XElement("twits", E.From(list).Select(function(t)
              {
                  return new XElement("twit", new XAttribute("user", t.user), t.text)
              }))
          );

alert(xml.Source.outerHTML); // .Sourceは気にしないでください(最終的には隠蔽されるので)

例をもう一つ。例が適当かつ分かり辛くてすみませんなのですが、Selectで射影しておくと、展開されます。何らかのオブジェクトを繰り返してDOMにする、というシーンは多いと思うのですが、forはもう必要ありません。むしろfor禁止。ループは悪。「この配列を」「この形に展開する」と宣言的に記述するだけで良いのです。

var table = new XElement("table",
                new XElement("tr",
                    new XElement("td", "column1"),
                    new XElement("td", "column2"),
                    new XElement("td", "column3")
                ),
                E.Repeat("tr", 5).Select(function(tagName)
                {
                    return new XElement(tagName,
                        E.Range(1, 3).Select(function(i)
                        {
                            return new XElement("td",
                                new XAttribute("style", (i % 2 == 0) ? "background:red" : "background:green"),
                                "row" + i);
                        })
                    )
                })
            );

// FirefoxではouterHTML動きませんけど、最終的には隠蔽されるので(ry
document.body.innerHTML = table.Source.outerHTML;

簡単なTableの生成例。これrowになってませんね、あはは。まあ、いいや。関数の引数の中に式を書くという感覚が最初はキモかったのですが、今では平然と書くようになってしまいました。何というLinq中毒……。しかし、JavaScriptだとfunction(){return }のせいでゴチャゴチャして分かり難いものになってしまう。ラムダ式欲しいなあ。{とかreturnとかいらない。Firefox3では省略出来るけど、Chromeはまだ出来ないみたい……。

Firefox3は使えば使うほど嫌いになるという素敵ブラウザなので、本気でChromeに乗り換える気はありますよ!アドオンがなければ自分で作ればいいじゃない、と思うことにしますので、作りたいですね。一応Hello,Worldは書いた。

<script type="text/javascript" src="linq.js"></script>
<script type="text/javascript" src="linq.xml.js"></script>
<script type="text/javascript">
    // Initialize
    X.Initialize(function()
    {
        X.ID("panel").AttachEvent("click", panel_onclick);
    });

    // EventHandler
    function panel_onclick(sender, event)
    {
        X.ID("titleLabel").SetValue(event.screenX);
    }
</script>

<div id="panel" class="toolstrip-button">
    <span id="titleLabel">Hello, World!</span>
</div>

ええ、ただのHTMLです。ステータスバーのところにHello,Worldが出てクリックできるという、それだけのもの。Chromeの拡張はまだ何が出来るか分からないというか何も出来ないというか、それグリモンでいいよね、的なことしか出来ない感じなので、その間、今のうちにlinq.xml.jsを完成させよう。何かもう意地でも自分は使う、な方向に傾いてる気がしますが。jQuery?何それ。

JavaScriptで総当たり

Baker, Cooper, Fletcher, MillerとSmithは五階建てアパートの異なる階に住んでいる。Bakerは最上階に住むのではない。Cooperは最下階に住むのではない。Fletcherは最上階にも最下階にも住むのではない。MillerはCooperより上の階に住んでいる。SmithはFletcherの隣の階に住むのではない。FletcherはCooperの隣の階に住むのではない。それぞれはどの階に住んでいるか。

// 条件を並べて総当たり問題を解く
var apart = E.Range(1, 5);
var answers = apart
    .SelectMany(function(baker){ return apart
    .SelectMany(function(cooper){ return apart
    .SelectMany(function(fletcher){ return apart
    .SelectMany(function(miller){ return apart
    .Select(function(smith){ return {
        baker: baker, cooper: cooper, fletcher: fletcher, miller: miller, smith: smith}})})})})})
    .Where("E.From($).Distinct('$.Value').Count() == 5")
    .Where("$.baker != 5")
    .Where("$.cooper != 1")
    .Where("$.fletcher != 1 && $.fletcher != 5")
    .Where("$.miller > $.cooper")
    .Where("Math.abs($.smith - $.fletcher) != 1")
    .Where("Math.abs($.fletcher - $.cooper) != 1");
 
 // 動作確認、Templateのお陰で記述がとても楽
answers.ForEach(function(obj)
{
    var str = Linq.Tools.Template("baker : {baker},\
       cooper :{cooper},\
       fletcher :{fletcher},\
       miller : {miller},\
       smith : {smith}",
       obj);
    alert(str); // とりあえずalertで確認
});

メソッド構文の最大の敵、多重fromを何とかする。今回の場合はカッコを閉じず、最後にSelectを使えばクエリ構文に近い見た目が確保できる。大量の閉じ括弧と、大量のWhereに対してラムダ式が面倒くさくなるのだけはどうにもならないのだけれど。C#で一通り書いてから、JavaScript + linq.jsに書き直したのが上記のもの。C#のは載せませんけれど、ほとんど一緒です。

Distinctの部分だけはlinq.jsのほうがC#より書きやすい。匿名型を突っ込んでもハッシュなので、そのままセレクター渡して比較出来ちゃうので。あとWhereラッシュに対して$がGroovyのitのようなデフォルトのイテレータ引数として機能するので記述が楽なのは利点といえば利点。itのようなものはC#でも欲しいなあ、と思ってたりはする。

パフォーマンス?気にしたら負け、かな……。Chromeなら十分な速度で動くし。理想ではJavaScriptな人にもC#やLINQの良さが伝えられればな!なわけなのですが、現実は非常に厳しく誰もDLしてないよねですよね的ではあるけれど。うーん。

まあ、とりあえず、JavaScript的に特異なコードが書けるのでお遊びにでも使ってもらえると嬉しいです。

linq.js ver 1.3.0.0 - Unfold, Matches, etc...

今回は本体も含めて大量更新です。生成子にUnfoldとMatchesを追加しました。Unfoldは応用範囲がとても広く(広すぎて逆に使い道が思いつかない)、Matchesは正規表現がより使いやすくなるので、実用度が非常に高いと思われます。そして、FromにStringを入れたときの動作を一文字毎に分解するよう変更。更に操作用メソッドにも、Insert, IndexOf, LastIndexOfを追加しました。あと、その他色々。

Unfold

UnfoldはAggregateの反対、といっても良くわからないのですが、引数と戻り値の型が同一の関数を無限に適用し続ける、という感じです。例えばE.Unfold(0, "$+3")は、初期値が0で、適用する関数が+3。というわけで、0,3,6,9....と無限に3ずつ増幅していく値が取り出せます。これだけでは終了しないので、終了条件はTakeかTakeWhileで別に与えます。

// フィボナッチ数列の無限リスト
var fib = E.Unfold({ a: 1, b: 1 }, "{a:$.b, b:$.a + $.b}").Select("$.a");
// 10個分だけ画面に出力 - 1,1,2,3,5,8,13,21,34,55
fib.Take(10).WriteLine();

// abcdefを一文字ずつ削っていく- abcdef,bcdef,cdef,def,ef,f
E.Unfold("abcdef", "$.substr(1)").TakeWhile("$.length>0").WriteLine();

例はフィボナッチ数列で、これは熟練した C# 使いは再帰を書かない? - NyaRuRuの日記の丸コピです。タプルの片方を計算用の一時領域として使う、という感じでしょうか?

static void Main(string[] args)
{
    // 16進の文字列をByte配列に変換する
    var str16 = "FF-04-F2 B3 05 16F3";

    var regex = new Regex(@"[abcdef\d]{2}", RegexOptions.IgnoreCase);

    // 全部マッチさせてから変換
    var byteArray1 = regex.Matches(str16)
        .Cast<Match>()
        .Select(m => Convert.ToByte(m.Value, 16));

    // Unfold使って一つずつ変換
    var byteArray2 = Unfold(regex.Match(str16), m => m.NextMatch())
        .TakeWhile(m => m.Success)
        .Select(m => Convert.ToByte(m.Value, 16));
}

static IEnumerable<T> Unfold<T>(T seed, Func<T, T> func)
{
    while (true)
    {
        yield return seed;
        seed = func(seed);
    }
}

UnfoldをC#で正規表現のマッチに使ってみた。あまり意味はない。これをJavaScriptでやると、マッチオブジェクトにNextMatch()がないので、lastIndexの変化したRegExpにexec()し続ける必要がある。というわけで、Timesを使えば同じことができます。E.Times("regex.exec(input)").TakeWhile("$ != null") です。String.match(オプションはglobal)を使って配列を取得したほうが楽なのですが、それだと文字列配列(みたいな何か)であって、個々のマッチオブジェクトが取れないので、個々のindex(一致した位置)やキャプチャが必要な場合はRegExp.execを使う、という使い分けかなー、と私は思っています。

Matches

そんなことを考えていたら、やっぱRegExp.execのglobalって使いづらいね、と思ったのでE.Matchesを追加しました。C#のRegex.Matchesと同じようにマッチオブジェクト全てを返します。配列で欲しい場合はToArray()を。そのまま処理を加えたい場合は、Linqのメソッド群全てが使えます。マッチのうち先頭だけが欲しいけど射影処理もしたい場合はMatches().Select().First()という手が使えます。

var input = "abcdefgABzDefabgdg";
E.Matches(input, "ab(.)d", "i").ForEach(function(match)
{
    for (var prop in match)
    {
        document.write(prop + " : " + match[prop] + "<br />");
    }
    document.write("toString() : " + match.toString() + "<br />");
    document.write("<br />");
});

E.Matches(input, /ab(.)/i); // こうも書ける、gフラグはつけなくていい
E.Matches(input, "ab(.)d"); // 大文字小文字を区別するならflag無しで

E.Matches(input, pattern, flags)で、patternは文字列でも正規表現オブジェクトでも、どちらでも可能。flagsは省略可、与える場合は仕様通り"i", "m", "im"が使えます。gフラグを明示的に与える必要はありません。与えても与えなくても関係なくglobalで検索します。

中に入るマッチオブジェクトなのですが、[0]にマッチした文字列全体、キャプチャがある場合は[1]以降にキャプチャした文字列が入ります。あとは.indexと.input。IEだと.lastIndexも取れてますが、IE以外のブラウザではlastIndexは使えません(undefinedでした)

From(String)

今までE.From("hoge").ToArray()とすると[0]="hoge"になっていました。つまりE.Repeat("hoge",1)というわけです。これは、何というか、意味ないですよね。C#だと['h','o','g','e']というように、Charに分解します。というわけで、E.From("hoge").ToArray()の結果が["h","o","g","e"]になるように動作を変更しました。

var input = "こんにちは みなさん おげんき ですか? わたしは げんき です。\
             この ぶんしょう は いぎりすの ケンブリッジ だいがく の けんきゅう の けっか\
             いかりゃく"

var result = E.From(input.split(/[\s\t\n]/))
    .Select(function(s)
    {
        return (s.length > 3)
            ? s.charAt(0)
              + E.From(s).Skip(1).Take(s.length - 2).Shuffle().ToString()
              + s.charAt(s.length - 1)
            : s;
    })
    .ToString(" ");

alert(result);

サンプルとして、流行から100歩遅れてケブンッリジ変換をlinq.jsで。

真ん中の、「E.From(s).Skip(1).Take(s.length - 2).Shuffle().ToString()」という部分が「こんにちは」を「こんちには」に変換する部分です。E.From(s)で文字列を一文字ずつにバラしているわけです。Skip(1).Take(s.length-2)が、「最初と最後の文字を除く」です。実際の実行例は下のURLからどうぞ。

ケブンリッジ ジェネレータ

↑で動かしているものは、必ずシャッフルされるようにしたり、「、。!?」が末尾の時には別の処理をしていたりと、例に出しているコードとはちょっと違いますけれど。詳しくはソースを見てください。

その他

他に追加したメソッドはぶっちゃけ全然使い道ないのでササッと書き流します。まずInsertですが、これはConcatの場所自由版という感じにシーケンスを特定場所に挿入。IndexOf, LastIndexOfは位置の発見で見つからない場合は-1を返すというお馴染みな動作をします。他にlinq.tools.jsにHashSetを追加しました。これはC#のHashSetに似たようなもので、詳しくはリファレンス見てください。そして、Stopwatchに静的メソッドBenchを追加。これは、どうせStopwatch使うのはベンチマークの時だけでしょ?ということで。

var result = Linq.Tools.Stopwatch.Bench(1000, function()
{
    E.Range(1,100).Where("$%2==0").Select("$*$").Force();
});
document.write(result + 'ms')

第一引数に繰り返し回数、第二引数に実行する関数。わざわざDateの引き算をすることなく、気楽に計れるので、便利といえば便利。というか、この手のものは手間がかかるとついつい避けてしまうので、サクッと計れないとダメですものね。

Stopwatch

昨日の今日で変更というのも申し訳ないのですが、メソッド名を変えました。DateFormatはDateUtility.Format、DateParseはDateUtility.Parseになります。すみません。それだけじゃアレなので、その月の日数を返すDateUtility.DaysInMonthと、うるう年かどうかを判定するDateUtility.IsLeapYearを追加。それと、ストップウォッチクラス。

// Stopwatchを生成・開始して……
var sw = Stopwatch.StartNew();
// 重たい処理をしたりして
E.Range(1, 10000).Select("$*$").Force();
// Elapsed()でms単位で表示
alert(sw.Elapsed() + "ms");

/* その他のメソッド */
var sw = Stopwatch.Create(); // Stopwatchの生成(開始はしない)
sw.Start(); // 開始/再開
sw.Stop();  // タイマー停止
sw.Reset(); // タイマー停止+経過時間リセット
sw.IsRunning(); // 動いてるか止まってるか

そろそろ変数名とかインデントは、郷に入り手は郷に従うべきですよねー。ていうか、単純にJavaScriptでC#的な書き方を持ちだすと普通に宜しくない。特に、コンストラクタとメソッドを区別するために大文字小文字にする必要性はとても感じる。と言いつつも、懲りづに続けていたりいなかったり。

それにしても本体を更新していないのにバージョン番号が増殖していくのはどうかと思う。しかも今回のStopwatchとDateTime系のはlinq全く関係ないという有様。

linq.tools.js

更新しました。今回は本体じゃなくて、ユーティリティスクリプトの追加が更新内容になります。少し便利なあると嬉しいちょっとした関数群をlinq.jsを使って。つまりそれってようするにただのサンプル……とは言ってはいけません。実際問題、sampleフォルダに入れちゃってますけどね!

中身は前回のテンプレート置換、配列を使って文字列を追加するStringBuilder、HTMLタグのエスケープをするHtmlEncode/Decode、クエリストリングをオブジェクトに変換するParseQueryStringとオブジェクトをクエリストリングに変換するToQueryString、そして書式を利用してDateを文字列に変換するDateFormatと文字列からDateに変換するDateParse。

詳しくは同梱のリファレンスを参照してください。それだけでもアレなので中身を幾つか。

Linq.Tools.HttpUtility.ParseQueryString = function(query)
{
    return E.From(query.split('?'))
        .SelectMany("$.split('&')", "a,b=>b.split('=')")
        .Where("$.length == 2")
        .ToObject("decodeURIComponent($[0])", "decodeURIComponent($[1])");
}

と、こんな感じでLinqを活用しています。?でバラして&でバラして=でバラしてオブジェクトに変換、と、QueryStringを見てまんま、思考のまんまに記述出来ます。便利便利。こういうのは個人的にもうforで書きたくないのですが、どうでしょう。

DateFormat / DateParse

Linq.Tools.DateFormat(date, format)はその名の通り、書式に基づいて日付を文字列に変換します。このぐらい標準で用意してあるといいのになあ……。formatは大体C#のに従う感じで、それなりに豊富。曜日も出せます。

Linq.Tools.DateFormat = function(date, format)
{
	// 変数準備部省略
	
    var PadZero = function(str, width)
    {
        var count = width - str.length;
        return E.Repeat("0", count).ToString() + str;
    };

    var formatDict =
    {
        yyyy: year,
        yy: year.substring(2),
        y: year.substring(3),
        MM: PadZero(month, 2),
        M: month,
        dd: PadZero(day, 2),
        d: day,
		// 以下略
    };

    var regex = new RegExp(E.From(formatDict).Select("$.Key").ToString("|"), "g");
    return format.replace(regex, function(m) { return formatDict[m] });
}

変数部分がダラダラ長いので省略してます。0埋め関数が地味にLINQ。で、中身はいつものマンネリな手口です。置換用辞書作って、キー抜き出して正規表現作って、置換する。というだけです。実質二行。辞書の持ち方が若干富豪ですが、この程度なら全然気にならないでしょふ。あ、正規表現はこれだと順序が大事なので(yyyyの前にyyがマッチングされては困る)オブジェクトのキーを並べるやり方だと少し不安だけど、まあ、大丈夫でしょう!辞書の中身が動かないのだから、別に動的生成する必要は全くないどころか百害あって一理無しなのですが、それもまあ、無視黙殺。

var day = Linq.Tools.DateParse("2009-11-12 131034", "yyyy-MM-dd hhmmss");
var str = Linq.Tools.DateFormat(day, "yyyy/MM/dd HH:mm:ss");

FormatがあったらParseもセットだよね、ということでParseも作りました。更に手抜きで、桁数が揃っていないと変換出来ません。だから使えるのはyyyy|MM|dd|HH|mm|ssだけです。hhはダメです。紛らわしくてすみません。あと、動作はyyyyとかのフォーマット文字しか見てないので、それ以外は何だっていいです。_でも空白でも、文字数だけ合わせれば動きます。とても適当。ソースも実にスッカスカ。

JavaScriptで文字列テンプレート

以前のString.Formatモドきが散々だったので、今回はもっとマトモに真面目にlinq.jsを使って書きます。

// {}で囲まれたものを置換する
var template = "食べ物は{food}で{dummy}飲み物は{drink}らしい。";
// このオブジェクトに対応したものに置換、という簡易テンプレート
var dict =
{
    food: "タコ焼き",
    drink: "コーラ"
};

// 目標とする結果は「食べ物はタコ焼きで{dummy}飲み物はコーラらしい。」

// dummyが引っかかってしまうのでダメ
var text = template.replace(/\{(.+?)\}/g, function(m, c) { return dict[c] });

普通に横着して.+?で置換しようとすると、{dummy}もマッチしてしまって宜しくない。別にひっかかってもいいじゃん、オブジェクトで指定しているのしか{}で囲まないよ!とばかりも言ってられないシチュエーションは、それなりにある、と、思う。というわけでちゃんとオブジェクトのキーだけを抜き取って正規表現を生成する。

// テンプレートに使うキーだけを抜き取る
var key = E.From(dict).Select("$.Key").ToString("|"); // food|drink
var regex = new RegExp("\{(" + key + ")\}", "g");
var text = template.replace(regex, function(m, c) { return dict[c] });

linq.jsならSelectしてToStringするだけで出来あがる。と、いうわけで簡単です。ついでなので汎用的な関数にしてみる。区切りは決め打ちで{}です。気に入らなければ%%でも${}でも好きに変更してください。

// テンプレートで置換・区切り文字はとりあえず{}
function templateReplace(template, replacement)
{
    var key = E.From(replacement).Select("$.Key").ToString("|");
    var regex = new RegExp("\{(" + key + ")\}", "g");
    return template.replace(regex, function(m, c) { return replacement[c] });
}

var template = "食べ物は{food}で{dummy}飲み物は{drink}らしい。";
var text = templateReplace(template, { food: "タコ焼き", drink: "コーラ" });

しかし毎回オブジェクトを作るってのも面倒くさい。順番決め打ちで気楽に置換したい時って沢山あると思う。というわけで、オブジェクト以外を渡した時はC#のstring.Formatと同じ動作をするように変更。typeofとかinstanceofとか、JavaScriptって面倒くさいよね。

// replacementがオブジェクトでない場合は可変長引数として動かす
function templateReplace(template, replacement /* args */)
{
    var key;
    if (typeof replacement != "object")
    {
        key = E.Range(0, arguments.length - 1).ToString("|");
        replacement = E.From(arguments).Skip(1).ToArray();
    }
    else if (replacement instanceof Array)
    {
        key = E.Range(0, replacement.length).ToString("|");
    }
    else
    {
        key = E.From(replacement).Select("$.Key").ToString("|");
    }
    var regex = new RegExp("\{(" + key + ")\}", "g");
    return template.replace(regex, function(m, c) { return replacement[c] });
}

// 名前をつけてObjectを渡す形式でも
var template = "食べ物は{food}で{dummy}飲み物は{drink}らしい。";
var text = templateReplace(template, { food: "タコ焼き", drink: "コーラ" });
// 数字で指定する形式でも、どちらでも動く
var template = "食べ物は{0}で{dummy}飲み物は{1}らしい。";
var text = templateReplace(template, "タコ焼き", "コーラ");
var array = ["タコ焼き", "コーラ"]
var text = templateReplace(template, array);  // 配列で渡しても平気

argumentsをFrom.Skip.ToArrayと、サクサクーとメソッド繋げて変換出来るので楽ちん。

C#でも大体同じ感じで書けます。ToStringは、String.Joinで代用可能。置換部分は、Regex.Replace(template, "正規表現", m => replacement[m.Groups[1].Value]);ですね。replacementはDictionary<string, string>で。ラムダ式が便利なので、MatchEvaluatorがようやくホイホイ使えて、JavaScript並みに気楽に正規表現を書けるようになりました。

と、いうことで

試してみてくれるとかDisってくれるとか、はてブしてくれるとか紹介してくれるとか切望中。

無限日曜・ベンチマーク

var DayOfWeek =
{
    Sunday: 0,
    Monday: 1,
    Tuesday: 2,
    Wednesday: 3,
    Thursday: 4,
    Friday: 5,
    Saturday: 6
}

var today = new Date();

var sundays = E.ToInfinity()
    .Select(function(i) { return new Date(today.getFullYear(), today.getMonth(), today.getDate() + i) })
    .Where(function(d) { return d.getDay() == DayOfWeek.Sunday });

今日以降の日曜日を無限に羅列。どうも日付話はLinqネタでよくあるらしいので、今更に。大量の使い捨てDateが気持ち悪いですが、ケチケチしちゃあいけません。これが富豪的プログラミング!?(何か違う気がする) ちなみに一年間なら、最後に.TakeWhile(function(d) { return d < 一年後 })とでもすれば良いわけです。無限万歳。

ベンチマーク

さて、linq.jsは遅い遅い連呼しているわけですが、じゃあ実際どのぐらい遅いのでしょうか。JSEnumeratorのベンチマークを拝借してテストしてみました。

linq.js benchmark

ブラウザによって結構変わるようです。IEが爆遅でChromeが爆速なのは変わらないのですが、順位がわりと入れ替わっています。ていうかそもそも計る度に変動が激しいような……。linq.jsは、ForEachが若干遅いのが気がかりですが、LinqではForEachよりも(そもそもC#のLinqにはForEachが無い)mapとfilter中心なわけで、reduceがかなり健闘しているから問題ないと言えるのではないでしょうか? と、言いたいところなのだけどmapが遅いですね。一番よく使うmapが遅いですね。ふむ。

結論:Chrome速すぎ。Chromeの速度からすれば全て誤差範囲内に収まってしまうわけなので、じゃんじゃん使っていいと思うよ!ていうか、私としては思ってたよりも遅くなかった、が感想です。

linq.js ver 1.2.0.1 - 少しメソッド追加

ちょっとした、前から足そうと思ってた機能を追加しました。面倒くさくて放置していたのですが、ゴールデンウィーク何もしませんでした記念に追加しました。何もしなかったというか、今更ながらLeft 4 Deadを買って(Xブレードは勿論スルー)、それが面白いの何のでほんと連休はゲームしかしてなかったような。オラタンは操作に馴染めないなあ、とか思ってたんですが段々と感覚を取り戻せたみたいで(まあ、DC版しかプレイしてないんですけどね、回線利用料で月数万吹っ飛んだとか、今考えると泣けます) 当分は楽しめそうです。スペースインベーダーエクストリームは、これから考える。

Times

Repeat(null,10)という書き方をしてforの代用をしていたわけですが、非常にダサかった。ので、それと同効果のメソッドを用意しました。

E.Times("Math.random()", 10) // 10回ランダムを送出
E.Times(function() { return Math.random() }, 10) // 上のはこれの略記方です
E.Times(function() { alert("Hello") }, 5).Force() // 5回Helloはこんな風で、Rubyっぽく?

例によって例はランダムで。まあ、こんな感じに使うと便利かなー、と思います。回数を省くと無限リピートになります。ようするに関数版Repeatなわけです。回数指定は後よりも前のほうがいいよねえ、とか思いつつも、Repeatと同じ感じにしたいというか、すべき(混乱するので、なるべくこういうのは統一したいです)だと思ったので、そんなわけでして。

step

MATLABやHaskellや、なんかにもあるのですが、増減値に1以外の任意の数が選べます。

E.Range(1, 9, 3); // 1,4,7,10,13,16,19,22,25
E.RangeDown(1, 9, 3); // 1,-2,-5,-8,-11,-14,-17,-20,-23
E.RangeTo(1, 9, 3); // 1,4,7
E.RangeDownTo(1, -5, 3); // 1,-2,-5
E.ToInfinity(5, 3).Take(3); // 5,8,11
E.ToNegativeInfinity(5, 3).Take(3); // 5,2,-1

この辺、Rangeの直後にSelectで加工すればいいってだけの話ではあるんですけど、ショートカットが提供されるのも悪くないな、と思います。実際のLINQだってWhere(predicate).First()の短縮としてFirst(predicate)が用意されていたりしますしね。まあ、しかしこれでRangeの増減値に-1を使えるようにしておけば(今は無理です) RangeDownの存在意義が消滅してしまったことは気にしないことにします。

ToJSON

酷くバグッていたので修正。まーたポカミスです。最近、あちらこちらでポカミスを連発していて困りました。もっとちゃんとしたテスト書いておかないとダメですかねー。面倒くさくて簡易的というか手抜きというか、そんなようなテストしか用意していないので役に立っている度は半分ぐらいのようです。こうもクソバグを連発しているようじゃあ、どこがStableなんだよ、って話ではある。すみません。ごめんなさい。とりあえず、今度は、今度こそは大丈夫なはず。

まあしかし、追加はすぐなんですが、そのあとreference書いてtest書いて、ってのがダルくて追加作業を躊躇ってしまうんですよねー。うーん。この辺、もっと自動化というか、手軽に出来る仕組みを整備しないとダメですね。

そういえば、何だかんだでDL数が100を超えていました。ありがとうございます。100っていうのは、偉大な数字ですね。マイルストーンです。ニコニコ動画なんかでもそうで、普通に閲覧者として見ていると再生数1万以下の動画なんて存在しないに等しい、ぐらいの勢いですけれど、実際は1万以下の動画しかうpしてないような人のほうが多いんですから!遥かに!というような世界が見えます。で、それはそれで、幸せなのです。そもそもの目標が二桁であったことを考えると、三桁というのは嬉しい数字です。

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Yoshifumi Kawai

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