毎年1月から2月にかけて行われるNFLのプレーオフは、アメリカンフットボール（以下アメフト）の最強チームを決めるための前哨トーナメントとして注目を集めています。世界屈指の人気を誇るアメフトファンの多くが会場に足を運び、テレビの前に釘付けになり、推しのチームの勝利を願う一方で、決勝戦でもあるスーパーボウルに進むことができるのはわずか2チームだけ。そんな残酷なプロスポーツの実情にフォーカスし、あえて敗者側を主役にした独特なキャンペーンがアメリカのセブンイレブンから公開されました。

“Have an Emotional Support Pizza, Loser（精神安定ピザでも食べなよ、負け犬さん）”という衝撃的なタイトルのキャンペーンは、“スーパーボウルに進むことができなかったチーム”のサポーター限定でピザを無料で配るというもの。セブンイレブンのアプリの初回利用時という制限はあるものの、あえて勝者ではなく敗者の気持ちを企画の中心にすることで、これまでにない皮肉たっぷりなクリエイティブに仕上がっています。

多くのブランドが勝者を祝うためのコミュニケーションを行う中、母数だけで見ると圧倒的に多い敗者側の気持ちを汲み取る素振りを見せつつも、しっかりと小馬鹿にするブラックなユーモアが光る、アメリカらしいキャンペーンでした。

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