限りなく宗教に近いブルー

ここのエントリで(なぜか今アクセスできない。謎)『いまどきの神サマ―退屈な世紀末、人びとは何を祈る』という宗教学者島田裕巳氏による本の中に「オウム真理教はディズニーランドである!」という文章があるのを知った。
で検索して出てきたのがここの唐沢俊一氏の『裏モノ日記』2003年5月5日の文章。

島田裕巳は『オウム真理教はディズニーランドである』という文章を書き、『趣都 の誕生』の森川嘉一郎修士論文サティアンとディズニーランドの共通点を挙げて いるが、これらはいずれも、修行する信者たちにとって、何かの役になりきれる疑似 空間、または閉鎖空間にさまざまな意匠を詰め込んだ“修行用”テーマパークとして ディズニーランドという比喩を使ったものだった。実のところわれわれにとっても、 カルト宗教というのはディズニーランド的なところがある。テレビを通じて見られる あの光景は、日常の中に異様な白装束を身にまとい、反射板や白ベールを掲げた連中 が歩いているというのは、あたかもミッキーマウスやドナルドダックがいつもそこら を歩いているという、ディズニーランドと同様の異空間体験なのではないか。

なるほどなーと思った。

でこれが去年の10月にオレが書いたエントリ。つい最近はてなワンワンワールドというサービスのリリースを踏まえてここに再掲してみたんだけどどっちも結構ブクマされて好評だった。
要するにテーマパークというのは結構アヤシイ。それもディズニーランドというのはさらにアヤシイ。最初に書いた時、関連エントリとしてリンクした

『犬惑星』さんところのエントリ・・・はなぜか消えてたのでそれのブックマーク。タイトルと引用文だけでもそのアヤシサは十分伝わるんじゃないかと思う。

僕の違和感というか思うところってのは一点で、それは「あんな見た目、第一感でキモいものに身銭全部ぶっこめる精神状態にあったというのが凄いよね」ということ。仕事だってなんだって、全部ぶっこむのって割とびびるもんじゃん。でも、よりによってあの選挙に「しょーこーしょーこーしょこしょこしょーこー」とかお面かぶったやつらと一緒に出馬するようなエクストリーム系に全部ぶっこんだってすごくね?っていう。あのへんは裏ワークなんかじゃなくて、表ワークでしょ、どう考えても。で、どうかんがえてもきもかったよ。まああそこでは抜けるに抜けられない状態、洗脳とか、結婚詐欺にあらかたぶっこんだイキオクレ銀行員みたいな精神状態にあったのかもしれないけどさ。

はっきりいって「はてなワンワンワールド」なんかは結構ギリギリだと思う。今のところ「裏ワーク」だしオレも十分はてなに毒されてるので別になんということなく見てるけども・・・ちょっと客観的に見てみれば十分「キモい」んじゃないかとも思うのだ。いい年した(かどうか分からねけど)大人がワンワンやっとるわけだから。
そういう「ズレ」に対してどの程度自覚があるのかなーというのはちょっと気になる。いやもちろん分かってて楽しんでる人が殆どだろうと思うんだけども。今のところは。


もちろん宗教だっていいたいわけでなく「はてな=ネットのテーマパーク説」もそうではないって話として書いたんだけども、でもそれが相当程度に近い領域であることも確かなんだと思う。web2.0の方向にどんどん突っ走ってどんどん「世間」からズレていく・・・というその先に「カルト化」という流れは十分想定されてしかるべきなんだろうと。そうならない保障は今のところこれっぽっちもない。いやむしろはてなはそういうアヤシサと魅力に満ちてるんじゃないかと思う。
そういう意味でも実はオウムって凄い大事なのでは?という。楽しいからって遊んでるうちにいつのまにか『あんな見た目、第一感でキモいもの』になってたりするんじゃないかなーと思ったり思わなかったり。それは限りなく宗教に近い「何か」なのかもしれないわけだからその危険性はやっぱり自覚しとかなきゃまずいんじゃないかという、そういう話。

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