農民同士でQ&A!ミャンマー農業にも“Yahoo!知恵袋”があった

「Green Way」を立ち上げた、テイン・ソー・ミンさん(中央)ら、Greenovatorのスタッフ

「これわからないなぁ」と思った時に、気軽に質問を投稿できる“Yahoo!知恵袋”。利用したことがある人も多いのではないだろうか。こうした便利なQ&Aサイトが、ミャンマーにもある。しかも、農業に関する質問に特化したものだ。ヤンゴンにある農業コンサル会社「Greenovator」が運営している農業情報サイト「Green Way」では、日々農民が質問を投稿し、疑問の解消に役立てている。

Green Wayは、イエジン農業大学を卒業したテイン・ソー・ミンさんらが経営する会社Greenovatorが運営しているサイト。農業関連の最新ニュースや求人情報、各品目の価格情報を市場ごとにまとめたチャートなど、コンテンツの種類が非常に豊富だ。Greenovator社自身が編集した電子書籍を無償で提供するまでしている。

Green Wayには、農民同士がQ&A方式で情報を共有する「Meeting Room」というコーナーがある。

Yahoo!知恵袋を連想させるこのコーナー。仕組みは次の通りだ。農作業や農地経営に関する疑問を持った農家の人は、Meeting Roomにアクセスし、「Create Question」という欄に質問文を入力する。さらに、質問がわかりやすくなるよう写真をアップロードできる。アップされた質問には、Greenovatorのスタッフだけではなく、一般の農民も回答できるのだ。こうした、農業に関するQ&Aサイトは、ミャンマーで他にないという。

質問のジャンルは様々だ。「ドラゴンフルーツの種子の中で、どれが最も良いですか?」といった、オススメを訊ねる質問もあれば、「栽培していたピーナッツが枯れてしまった。葉っぱが乾いてしまっています。原因は何でしょうか」といった、栽培中に起きたトラブルへの対処法を問う質問もある。多いものでは1つの質問に、2200人ものビューアーが付いている。

ミャンマーの農業情報サイト「Green Way」には、農民同士でQ&Aが行える「Meeting Room」がある

ミャンマーの農業情報サイト「Green Way」には、農民同士でQ&Aが行える「Meeting Room」がある

「かつてヤンゴン・ヤンキン地区での農業経営にかかわっていたが、自分の農業知識をもっと広い範囲で共有したいと思った」とテイン・ソー・ミンさんは語る。Green WayのMeeting Roomは、テインさんら自身の農業知識を広めることにとどまらず、農民同士が自主的に知識を共有することを可能にしたといえる。

さらにGreenovator社は、Green Wayの携帯アプリを独自開発し、2016年1月にリリースしたばかりだ。Google Play ストアから無料でダウンロードできる。Green WayがスマホやiPhoneからより気軽にアクセスできるようになった。ミャンマー農業の「Yahoo!知恵袋」も、さらに多くの人が利用しそうだ。

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