XM5とは? わかりやすく解説

XM7

(XM5 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/08 00:53 UTC 版)

XM7
MCX Spearを元にしたXM7ライフル
種類 アサルトライフル[1]
原開発国 アメリカ
運用史
配備期間 2022年–現行
配備先 アメリカ陸軍
開発史
開発期間 2019
製造業者 SIG SAUER
諸元
重量 8.38 lb (3.80 kg)
9.84 lb (4.46 kg)(サプレッサー装着時)
1.4 lb (0.64 kg)(20連発マガジン装填時)[2]
全長 34.1 in (866 mm)
36 in (914 mm)(サプレッサー装着時)[3]
銃身

13 in (330 mm)
15.3 in (389 mm)[4]

(サプレッサー装着時)

口径 .277 FURY弾(6.8×51mm 共通弾)
作動方式 ショートストロークピストン式ガス圧作動方式, ロータリーボルト[5]
装填方式 20連発着脱式 箱型弾倉
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XM7[6]は、M4カービンの後継としてアメリカ陸軍に採用されたSIG SAUER製のアサルトライフルである。次世代分隊火器プログラムにおける選考を経て、2022年に制式採用が決定された。SIG MCX Spearをベースとしており、採用弾薬は6.8×51mm .277 FURY弾、作動方式はガス圧式である。

歴史

2019年1月、M4カービンM249軽機関銃を更新するため、米軍は次世代分隊火器プログラムを開始した。SIG SAUERはこれに対し2019年9月に本銃を提案した[7]。当時、ボディアーマーの性能向上により従来の5.56×45mm NATO弾(M4およびM249で使用)や7.62×51mm NATO弾では有効性が不足することが懸念されていたことから、XM7はより強力な6.8(.277インチ)×51mmの.277 FURY弾を使用するように設計された[1][8][9].277 FURY弾は、7.62×51mm NATO弾と比較して薬室圧力および初速がより高く、弾着点におけるエネルギーもより大きいことから[10]、より大口径の弾薬と同等の弾道特性を有すると考えられている[11]

2022年4月19日、アメリカ陸軍はSIG SAUERとの間でXM7ライフルとXM250分隊支援火器の供給に関する10年間の契約を締結し、M4とM249をそれぞれ置き換えることとした[12][13]。すなわち、M4の後継がM5、M249の後継がM250と、それぞれ連番の型番を後継銃に用いることとなった。最初の納入数はXM7が25丁、XM250が15丁で、2023年後半に納入される予定である。陸軍は、歩兵、戦闘工兵、前進観測員、衛生兵等の近接戦闘職種向けに合計107,000丁のXM5と13,000丁のXM250を調達する予定である。本銃を非戦闘員に支給する計画は当面はない。なお、契約上は、海兵隊特殊作戦軍にも採用されることに備えた追加発注枠がある[14]

設計

XM7の重量は8.38 lb (3.80 kg)(サプレッサー込みでは9.84 lb (4.46 kg))である。標準的な武装では、兵士1人あたり20発装填のマガジン7個の計140発を装填して携行することになるため、弾薬分の9.8 lb (4.4 kg)が追加される。これに対し、M4A1では本体重量6.34 lb (2.88 kg)に30発装填マガジン7個で計210発の重量7.4 lb (3.4 kg)が加わる形であったから、XM7では本体重量が約2 lb (0.91 kg)多くなり、兵士が運ぶ重量は合計およそ4 lb (1.8 kg)増加するにもかかわらず、携行弾数は70発減少することになる。

XM7を含めた次世代分隊火器の運用テストは2024年に開始される予定であり、2022年現在では将来的に問題が生じないことまでは保証されていない[15]

登場作品

コール オブ デューティ モダン・ウォーフェアIII
「BAS-B」の名称で登場。

脚注

  1. ^ a b South (2022年4月19日). “Army chooses Sig Sauer to build its Next Generation Squad Weapon”. Army Times. 2022年4月20日閲覧。 “The intermediate caliber 6.8mm cartridge falls between the 5.56mm, which is in the M4 and the M249 Squad Automatic Weapon, and the 7.62mm round in the M240 machine gun.”
  2. ^ Beynon, Steve (2 May 2022). “How Well Do the Army's New Guns Perform? That's Classified, But Soldiers Will Carry More Weight, Less Ammo”. Military.com. 30 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。
  3. ^ Moss, Matthew (16 May 2022). “US Army Shares Details on Next Generation Squad Weapons”. The Firearm Blog. 18 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。
  4. ^ Reinsch, Michael (13 May 2022). “NGSW signifies an evolution in Soldier lethality”. US Army. 16 July 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。
  5. ^ Popenker, Maxim. “SIG Sauer NGSW-R MCX Spear XM5 assault rifle (USA)”. Modern Firearms. 4 June 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。
  6. ^ 元は「XM5」であったが、コルト社開発の「M5カービン」という製品との商標権競合を避ける為に変更したとのこと
  7. ^ Moss (2022年4月19日). “SIG Sauer Wins US Army Next Generation Squad Weapon Contract” (英語). Overt Defense. 2022年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月20日閲覧。
  8. ^ Schogol (2022年4月19日). “Army selects Sig Sauer to produce Next Generation Squad Weapon and ammo” (英語). Task & Purpose. 2022年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月20日閲覧。
  9. ^ Mizokami (2022年4月21日). “The Army's Next-Gen Infantry Weapons Will Be More Lethal and More Accurate” (英語). Popular Mechanics. 2022年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月24日閲覧。
  10. ^ Langston (20 December 2019). “277 SIG Fury: SIG Sauer Unveils New Caliber with Hybrid Case Design”. 14 June 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。
  11. ^ 277 SIG FURY [277 SIG FURY]”. SAAMI (23 September 2020). 31 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。
  12. ^ Beynon (2022年4月19日). “Army Picks Its Replacement for the M4 and SAW” (英語). Military.com. 2022年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月20日閲覧。
  13. ^ U.S. Army Public Affairs (19 April 2022). “Army awards Next Generation Squad Weapon contract”. US Army. 31 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月19日閲覧。 この記事には現在パブリックドメインとなった次の出版物からの記述が含まれています。
  14. ^ Smith (20 April 2022). “Army expects Next Generation Squad Weapon to get to its first unit by next year”. 2022年8月19日閲覧。
  15. ^ Parsons (2022年4月20日). “Here's Everything We Now Know About The Army's New Squad Rifles” (英語). The War Zone. 30 May 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月30日閲覧。

関連項目


XM-5

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 16:09 UTC 版)

XM (人工衛星)」の記事における「XM-5」の解説

スペースシステムズ/ロラールは、2005年6月XM・サテライトラジオ社の5番目の放送衛星XM-5の製造受注した。XM-5は今まで打ち上げられ運用中の4機の衛星予備機として静止軌道上に待機することとなる。衛星バスは、スペースシステム/ローラルLS-1300S(英語版)である。設計寿命これまでの衛星同様に15年計画されている。Sバンド送信反射板は、直径9mにもなり2基備えられる太陽電池発生電力は、運用終了される時点で18kWになる。XM-5は協定世界時2010年10月14日1853分にバイコヌール宇宙基地からILS社によって打ち上げられた。衛星は、予定され静止トランスファー軌道乗り打ち上げ無事に成功した

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