オープンソースWebアプリケーション・フレームワーク「Ruby on Rails」の作者であるDavid Heinemeier Hansson氏はRails公式ブログへの投稿で現地時間2008年6月1日,最新版「Ruby on Rails 2.1.0」の提供開始を発表した。開発プロジェクトのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 最新版はタイム・ゾーンの設定が可能となり,Dirtyオブジェクトの状態とRubyインストール・パッケージGemの依存性が確認できるようになった。キャッシュ処理を改善し,高速化している。処理条件に名前を付ける新機能「Named scope」,協定世界時(UTC)によるタイム・スタンプを基準とするマイグレーション機能も導入した。

 旧版「Rail 2.0」のリリース以降1400人が開発作業に参加し,1600件以上のパッチを提供したという(関連記事:Webアプリ・フレームワークRuby on Railsの最新版「2.0.1」がリリース)。

 Ruby on Railsは,Hansson氏の開発したWebアプリケーション・フレームワーク。ネットワーク応用通信研究所のまつもとゆきひろ氏が開発したスクリプト言語Rubyで記述している。ネーミング・ルールに沿って変数名などを使用すれば,標準的なデータベース・アクセス・プログラムや検索機能,更新画面を自動的に生成できる。簡単なWebアプリケーションであれば,プログラムを書かずに生成することも可能(関連記事:人気沸騰のWebアプリ・フレームワーク「Ruby on Rails」)。

[Hansson氏の投稿記事]