実際に使っていても、ウインドウの切り替えやアプリケーション動作は高速で、ストレスを感じない。さらにThinkPad X1xxシリーズでは、初めて「Enhanced Experience 2.0」に対応しているのもうれしい。Windows 7の起動と終了もかなり高速だった。
驚いたのがHD動画の再生だ。筆者はCore i3-2357Mを採用したノートパソコンを触った経験が他にないため、これがCore i3-2357Mの実力なのか、それともレノボの独自機能によるものか判別できないが、再生性能がとてもいいのだ。
720pのHD動画をスムーズに再生しながら、CPU負荷はわずか4%前後。バッテリーで動かしても同様で、省電力マネージャーで電力消費を目一杯抑えても、低消費電力のままHD動画を再生できた。省電力モードでCPU動作は制限しても、(CPU内蔵の)GPU動作は制限しないのか、むしろGPUのオーバークロックにより省電力のまま高パフォーマンスを発揮しているのだ。
また、MMD(MikuMikuDance)によりグラフィックス性能を確認してみたところ、ACアダプター使用時で62fps、バッテリー動作時(省電力性の向上)でも60fpsと、誤差の範囲にとどまっている。ウインドウ操作が快適なのは、メモリー増強やHDD高速化だけが理由ではないようだ。
メンテナンス性も高いが
ThinkPadに慣れたユーザー向けか……
X121eにおける改良ポイントは、電源、特にバッテリーにも注目したい。X100eやEdge 11では、本体背面にすっきり納まる3セルバッテリーではバッテリー駆動時間があまりに短く(実測では1~2時間程度)、6セルを付けるのが実用的であった。しかし6セルでは本体からみっともなく出っ張ってしまう。
一方、X121eは6セル前提で設計されたようで、本体後部のふくらみに満容量62160mWhの6セルバッテリーがぴったりと納まる。ちなみに、ディスプレー部のヒンジも設計変更されていて、X121eでは180度の開閉ができなくなっている。とはいえ、これはX100eやEdge 11に6セルバッテリーを積んだときも同様である。なお、量販店向けモデルではバッテリーパックの大きさは変わらないが、軽い3セルバッテリーを標準搭載する。
バッテリーでの駆動時間は、インテルCPU+HDD搭載モデルの場合、6セルで最大約7.7時間、3セルでは約3.8時間となっている。フル充電した6セルバッテリーを装着した状態で、「省電力マネージャー」の設定や負荷を変えながらバッテリー残量の予測値を見たところ、次のようになっていた。
省電力マネージャー設定 | 状態とCPU負荷 | 消費電力 | 残量(使用時間) |
---|---|---|---|
最大の省電力 | 待機(2%) | 5W | 7時間42分 |
パフォーマンス | 高負荷(100%) | 15W | 4時間08分 |
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